待ちに待っていたPhat Phunktionのライヴ。
…と思っていたら延期になっちゃったよっ!
せっかく予約してたのに~っ!
そういう訳でね、もう神も仏もありゃしない世の中をですね、ズバッと切り裂こうってんで、今週の一枚。
(本当はPhat Phunktion応援企画にしようと思ってたんだよねぇ)
70年代ロック・ファンの間では知る人ぞ知るなバンド、Hummingbird。
彼らの作品の中で最も有名なのは2作目『We Can't Go On Meeting Like This(密会)』だが、今回はファンク度が最高潮に達した3作目『Diamond Nights(ダイアモンドの夜)』を紹介する。
Hummingbirdは1974年にイギリスで結成されたロック・バンドである。
だがこのバンド、ロック・バンドと一言で片付ける訳にはいかないような多彩な音楽性を持っているのである。
何と言ってもメンバーのBobby Tench(ギター、ヴォーカル)、Max Middleton(キーボード)、Clive Charman(ベース、フルート、ハーモニカ)の3人は、Jeff Beck GroupのOBである。
この時点で凄いバンドだって判るでしょ。
そして2枚目の『We Can't Go On Meeting Like This』からドラムのBernard Purdieが参加!
凄い、凄すぎる。
彼らのサウンドはロックにジャズ(それもクロスオーヴァー的な)、ファンク、ソウル等が渾然一体と溶け込んでいて絶妙なグルーヴを醸し出す。
はっきり言って、黒っぽさで言ったら最近のイギリス系ディープ・ファンクなんて彼らと較べたら全然黒くないっ!
R&Bファンもこのバンドは押さえるべきだと思う、マジで。
『Diamond Nights(ダイアモンドの夜)』は77年に発表された彼らの3枚目にしてラスト・アルバムである。
特筆すべきはホーン・セクションやストリング、女性コーラス等がふんだんに導入され、よりゴージャスに、そしてより黒っぽさが増している事である。
更にパーカッションのAirto Moreiraがゲストで参加し、グルーヴ感がパワーアップしている。
懐の深いBernard Purdieのドラム、リリカルなMax MiddletonのキーボードとブリッとしたClive Charmanのベースが楽曲を際立たせる。
その上に乗るBobby Tenchの歌声はとてもソウルフルだ。
ギターは基本的にカッティング大好きなRobert Ahwaiだが、Bobby Tenchが3曲でブルージィなギター・ソロも聴かせる。
楽曲は『Anaconda』と『Anna's Song』がインストで残りがヴォーカル・ナンバー。
『Get My "Led Boots" On』はジェフ・ベック『Wired』にMiddletonが提供した楽曲に歌詞を乗せたもの。
『Spirit』はミドルテンポが心地よい、ムーディでソウルフルな一曲。
『Cryin' For Love』はクラビが効いてる。
『She Is My Lady』はMorgan Aimesのカバー。George Clintonのでは無い。
『You Can't Hide Love』はいかにもアースっぽいホーンが入る…っていうかアースがやってる曲。
『Madatcha』はベースがブリブリでギターが結構ロックしてる。
関係ないがタイトルの『まだっちゃ』っていう響きが仙台弁&小倉弁っぽいなあ。
『Losing You』は元々『I Think I'm Losing You』というタイトルだった。
このアルバムでも特に印象的なバラードナンバー。
『Spread Your Wings』はフルートが心地よい爽やかなナンバー。
因みにこちらの作品、日本で初CD化されている(しかも紙ジャケ)。
こういう再発環境が存在する日本って凄いと思う。
皆さんも日本に生まれた事に感謝して、このCDを買ってみてはいかが?
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