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放送大学 ヨーロッパ政治史 飯田芳弘 学習院大教授 第5回 「国民国家」の時代 

2013-03-04 16:46:08 | 閉講・ヨーロッパ政治史(放送大学)

第5回 「国民国家」の時代

 

ヨーロッパ各地の国家は、19世紀にナショナリズムとの関係を強め、「国民国家」の様相を呈するようになった。「ネイション(国民・民族)」や「ナショナリズム」などの基本的な概念を整理した後、19世紀後半にナショナリズム運動が「国民国家」建設に寄与した事例として、ドイツとイタリアの国家統一を比較しながら検討する。さらに、ドイツとフランスの事例を、「国民」の資格要件の視点から比較考察する。

 

領域主権の主体が、君主や王朝から、国民へ

国家=一定の領域を支配する権力機構

国民=特定の人間集団

国家建設state builidingと国民形成nation building

国民形成の原理 エスニシティ=同じ人種・言語・宗教によって得られる一体感

ルナン1882年演説「国民とは何か」エスニシティ(利害・軍事ふくむ)だけでは国民形成には不十分、共同生活についての合意、日々の人民投票

ドイツ・イタリアの統一は、プロイセン・サルデーニャ王国という強国の政治力・軍事力とナショナリズム運動の結合の産物

民族自決原理=すべての民族が自身の国家を持つことができる

 

イタリア単一制国家、ドイツ連邦制国家

カブール、ビスマルク

国家統一以前のネイション意識形成

自由主義と結びついたイタリア・ドイツのナショナリズム

個人の自由と経済的発展は独立国家で保障される

イタリア 急進的民主主義者マッツィーニと国民協会

国民協会の大ドイツ主義

 

イタリアでは当初、単一制への懸念、連邦制の同意もあった

しかし、サルデーニャの制度が各地に移植される「拡大サルデーニャ」

イタリア南部の国家形成が未熟だったから

 

ドイツでは、プロイセンが優位だったが、他国も発達していた

イタリアと異なり、ドイツでは併合の形を取らなかった

 

国籍

フランスとドイツは対照的な国籍法(現在は改正し、収斂)

血統主義中心は共通

 

開かれた国民国家フランス

血統主義+出生地主義

外国人が容易に国籍取得

外国人の兵役逃れは「憎むべき特権」

国内に複数のネイションができるのを恐れる

 

閉じた国民国家ドイツ

徹底した血統主義

域外のドイツ国民は容易に取得できる一方、移民は取得困難

東部国境をドイツとポーランド間のエスニシティの境界線



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