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放送大学 労働経済 松繁寿和 阪大教授 第7回海外との競争・第8回若者と労働 まとめ

2013-03-03 12:03:21 | 閉講・労働経済(放送大学)

第7回 海外との競争


企業が世界規模での競争を余儀なくされていることに注目し、日本企業の海外移転がどのような影響を日本の労働市場に与えているかを検討する。また、たとえ企業が海外に移転しなくても、生産物の競争によって、間接的に海外の労働価格が国内の労働価格に影響をおよぼすことを説明する。


1.財・サービスの移動と労働需要

安い財やサービスが海外から入ってくる

均衡価格が低くなり、取引量が増え、国内企業の生産量は減る

安い財が供給されるため消費者は歓迎する半面、企業や労働者といった生産者は反発する

財を提供するブルーカラー、サービスを提供するホワイトカラーの両方が影響を受ける

海外からの安い財の流入→国内産業への打撃

 

2.企業の移動と労働需要

安価な労働力を求めての海外移転

まず、東南アジア、次に中国・ヴェトナム

海外で生産した財が逆輸入され、日本の市場に影響

 

技術者を求めての海外移転

北米やヨーロッパへ

貿易摩擦を避けるためというのがきっかけ

現地市場にあわせるため、為替変動リスクに対応するため

直接部門だけでなく間接部門で、現地労働者を採用

研究開発部門の移転も

 

企業の現地化

上位の職に現地労働者を採用

昇進の機会があれば労働意欲が高まる

日本人派遣の費用と負担が避けられる

 

直接投資と技術伝播

経営や管理のノウハウ

生産のノウハウ=現地の企業を指導し、技術水準を向上させ、部品供給を可能にする

 

3.労働の移動

海外からの単純労働者

海外からの高技能・高技術労働者、熟練工、専門家

海外資本の日本企業買収、外国人経営者

 

第8回 若者と労働


若者の就労意識の変化や不安定な就労の恒常化などの問題を、労働経済学の視点から供給面での変化と需要面での変化に分けて整理し、どのような要因によってそれらが生じているかを検討する。


若年の失業率10%前後

若者は一般に失業率が他の世代に比べ高いが、不況時に顕在化する


1.教育訓練

教育訓練のとらえ方

オン・ザ・ジョブ・トレーニングとオフ・ザ・ジョブ・トレーニング

①初任研修 off-JT

会社内の手続・規則の説明、安全事項

②先輩との共同遂行

③一人だけでの遂行

④他の仕事の経験

 

管理職

部下の管理

仕事の進捗管理

予期せぬ事態の対処 OJTによる下位の仕事経験が必要


労働者の持つ技能

一般的技能 他の企業でも使える技能

企業特殊技能 競争力の源泉 企業にとって有用な人材となるために必要 その企業で働かなければ身につかない

先輩の指導、新人の起こしたトラブルの処理は、コスト


教育・訓練費と賃金

一般的技能の費用は労働者が負担、つまり低賃金

企業特殊技能の費用は企業と労働者が費用を折半、つまりそれなりの賃金


初期の段階でのキャリアのつまずきは、その後のキャリア形成に大きな影響を及ぼす


2.若者の働き方

非正規化・非労働力化が進む

フリーター=学生・主婦を除く15~34歳人口のうちパート・アルバイト等、あるいは無業者で仕事を希望する者

ニート=非労働力人口で、学生・主婦を除く15~34歳人口のうち、通学や家事を行っていない者

景気が回復すると、フリーターは減るが、ニートは減らない

 

若者の働く意識

楽しみを求めつつ、1つの企業に長く勤めたい。

 

将来の日本の人的資源の蓄積に大きな問題を生む



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