東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

ナンダコレハ

2015-03-05 00:24:30 | 今戸焼招き猫(浅草 隅田川)


先日春吉翁のご墓所のお参りのついでにすぐ近くの今戸町内にあるホットスポットに寄ってきました。行くのがはじめてというわけではありません。上野不忍池そばに勤めていた時代ですからかれこれ20数年前にここにある由緒のある狛犬の台座の拓本を取りに来たことがありました。それ以来です。今戸へはご墓所へのお参りにお彼岸やご命日、羽子板市の前後など年数回は来ていますが、何だか怖い、怖い現実を目にするのが怖くて足を運ぶことをしなかったのです。
今回意を決して踏み入れました。(ミステリーゾーンのよう?)インターネットとか出版物で神社についての記事は見たことがあるのですが、細切れの画像のイメージだったのもがジグソーパズルが完成に向かうように広がります。
早速ご社殿の正面に画像では知っていた張りぼて製の巨大招き猫が、、。「手をあげて 横断歩道を渡りましょう」って感じ。

先日、豪徳寺の戦後型招き猫と戦後生まれの今戸焼招き猫とのプロポーションの比較から両者とも常滑系の招き猫を母胎とする兄弟ではないかという考えを記しました。そして縁結びダブル招き猫も常滑亜系なのではないかという結論に至ったばかりです。それらが授与されるのがこの神社なはずですが、この時には授与されていない上(順番待ちとか完成待ち?)境内あちらこちらに点在する大小のオブジェの招き猫たちがまた違う姿をしているのです。
このご社殿の巨大招き猫は何なんだろう?「常滑系今戸焼大人気ダブル猫」とは違うし、おそらく常滑招き猫をデフォルメしたものという感じでしょうか。自ら「招き猫発祥の地」を名乗っているのに江戸時代由来の今戸型の招き猫ではなくて常滑もどき???。不思議。

ご社殿のそばに手描きの看板(ポスター?)があり、「テレビや雑誌で紹介されている 石のなで猫 ♂ナギくん ♀ナミちゃん」とある。ちょっとエイリアン的な風貌でご社殿の招き猫とも「常滑亜系今戸焼ダブル招き猫」とも違う。その隣に立っているのが、「テレビや雑誌で紹介されている 石のなで猫 ♂ナギくん ♀ナミちゃん」でしょうか。「叶えてくださるようです。」って自分で作っておいて「お手盛り」?

台座に「お江戸は浅草 今戸で生まれ 愛され続ける 招き猫」とあります。でも上に立ってる2匹のエイリアン風の猫は今戸人形の古典の横座りの招き猫ではないし常滑亜系の今戸焼ダブル招き猫とも違うエイリアン猫。(♪ユッ フォー♪)(「♂ナギくん ♀ナミちゃん」というより「ミーちゃんとケイちゃん」という感じ)あと悪いんだけど「お江戸は浅草 今戸」ってあるけど浅草橋の近くの「浅草御門」の外(つまりそれより北側)はもう江戸の市中ではないんだよね。お江戸は「浅草御門」までだと教えられたんだよね。

、「テレビや雑誌で紹介されている 石のなで猫 ♂ナギくん ♀ナミちゃん」のそばにはネコポットの大群(made in china???)とポトスの蔓とによるガーデニング?"welcome"ってあります。
地下鉄で有名になった「常滑亜系の今戸焼ダブル招き猫」

こういう「常滑系今戸焼ダブル招き猫」が境内にほとんど見られなくてどうなっているんだろう???と思ってお守り売り場を見て納得。

なるほど、、すべてが三方の上の磁器製の招き猫「今戸神社招き猫(エイリアン招き猫) ¥3000也」のプロモーションってわけですね。¥3000¥3000¥3000
「テレビや雑誌で紹介されている 石のなで猫 ♂ナギくん ♀ナミちゃん」「お江戸は浅草 今戸で生まれ 愛され続ける 招き猫」の姿とリンクさせてあるんですね。でもこれって「今戸焼」じゃないじゃん。素材どころかデザイン自体が今戸焼の歴史と関係ない。「瀬戸に発注した量産品」それとも「中国へ発注したもの」?それとも「ダ○ソー」とか100均ショップに大量発注したものか?何も知らない人だったら「今戸焼」だと思い込んで買っちゃうよ。

大抵お寺や神社って鎮座する土地の歴史や文化の伝承保存に積極的であるようなイメージを持っているんですが、このお社はその点ユニークといったらいいのか。今戸に鎮座しているから昔からの「今戸焼」を守る気はなくて、歴史と全然関係ない「エイリアン招き猫を」「今戸焼であるかのようにすりかえる???」ことに前向きであるかのよう。ナンダコレハ。。。。。

こんな歌ご存知ないですか? ♪インドの山奥で 修行して ♪ ご存知? 70年代実写ヒーローキャラの「レインボーマン」。これを知っている人だったらイメージ共感してもらえるかと思うんだけれど「おたふく会」というのがあったでしょう。似てませんかね~。

何とも奇妙。「お茶漬けに生クリーム」「プリンアラモードにいかの塩辛」「鉄火巻きにウスターソース」「ジェラートの上に酢豚」、、、、、、

「豪徳寺の招き猫」→
「豪徳寺の招き猫(続)」→

 

 

(検索 今戸焼 今戸人形 神社 招き猫 縁結び パワースポット 携帯 待ち受け 今戸 白井 半七 善次郎 土人形 丸〆猫 常滑 浅草 ご利益 隅田川 観光)


最新の画像もっと見る

9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ちば)
2015-03-05 08:13:58
あちゃーーって感じの風景ですね。。。
何だか、今の日本の精神的な貧しさというか、ア○マ悪そうっていうか…変に日本回帰な風潮がある一方で、この薄っぺらさがこの国の現実なんだと思います。
返信する
頭に来ていますね ()
2015-03-05 16:51:28
いまどきさん、なんていうか、世間ってそんなものです。すべてにおいてね。「みんなが好き?では行ってみよう、乗ってみよう」って感じでね。よく知らない人が「幸運グッズ」とか言って本を書く、何かにすがりたい人はそれに乗る。ちばさんのおっしゃるようにそれが現実です。寂しいけれど、日本人に本物は求められませんよ(笑)。人と同じならいいんですから。「いま一番売れ筋」という広告、バカみたいだと思います。でも、人が欲しがっているなら自分も買おうという人がいるから、「売れ筋」なんてことになるんでしょうね。自分に自信がなさ過ぎます。
『こぐれひでこのカワイイ幸運グッズ』という本には、表紙にそっくりな常滑系の今戸焼招き猫と豪徳寺招き猫が載っていますよ。私も、こんな本を持っているなんて、バカですね(笑)。
返信する
あちゃーっ (いまどき)
2015-03-06 12:04:38
ちば さま
ありがとうございます。
「あちゃーっ」というか「とほほ」というか。みなさん辛いお仕事から解放されての余暇の過ごされ方なので、好きなもの、食べたいものと傍で言うことではないのかもしれませんが、この記事については自分のやっている方向性からすれば当然困ったことなので記しました。
返信する
やかんのお湯 (いまどき)
2015-03-06 12:16:27
春 さま
ありがとうございます。「頭に来ていますね」と言われれば「いいえ」とは否定できませんね。やかんのお湯が煮えたぎって蓋がかんかんいっている様子のような、、。でも春さまのコメントをいただいて読んだ途端、声をあげて急に楽しくなってしまいました。ありがとうございます。友達を案内して六本木ヒルズの前まで行って、お金もったいないからかえってきたり、スカイツリーに行ったことがないとかそういうこと多いんで東京生まれのおのぼりさんコンプレックスを実際持ってもいます。スカイツリーから歩いてここのお社に寄るというコースがあるようですね。それと人力車の車夫がここまで案内しているのも少なくないようですね。六本木ヒルズに赤坂何とか、虎ノ門ヒルズにスカイツリー、あべの何とかに今戸神社。これらを踏破している人は次は北陸新幹線ですか。みなさんマメだと思います。
返信する
うーん (ウリ坊)
2015-03-08 18:05:37
なんとも言えない光景ですね。
私たちから見たら、単なるB級スポット(?)ですが、いまどきさんにとっては、トホホという場所かと。
ところで、レインボーマン~リアルタイムで見ていました。
「あのくたらさんみゃくさんぼだい」という呪文(?)も覚えています。
返信する
とほほ (いまどき)
2015-03-10 14:16:50
ウリ坊さま
ありがとうございます。B級どころかC級ではありませんか、そもそも境内にある古い狛犬なんかは歴史を物語る貴重なものであったするんですが、お祀りされている神様のせいでは当然ないんですが、へんてこですね。事前の情報では、有名人が踊るダンスのビデオが連続再生されているとか、境内にジャズが流れているとか、有料で合コンが開かれているというような話も聞いていたので、恐る恐るという感じで入ってみました。クリスマスとかハロウィンなんかも祝われているんでしょうかね?そういうよそのお社では絶対ありえないものが見られるというのがここの売りでもありマスコミも面白がって飛びつくところなんだと思います。まあ他の事は自分には関心ありませんが、今戸の地に鎮座しながら、今戸焼の古典の姿を変なものに上塗りするようなことにはなって欲しくありません。特に地元のお寺とかお社が発信することは信用されるものですから。
返信する
レインボーマン (いまどき)
2015-03-11 10:43:32
ウリ坊さま
あっ思い出しました。
あまり身の回りであの番組を「見た 見た!」っていう人みかけないんですよね。よくよく思い出してみるとあの時期東京ではNETテレビ(今のテレビ朝日)の金曜か土曜の夜8時からと8時半からの時間枠で30分のヒーローもの2本やっていたというのが不思議でした。「キカイダー」「キュティー
ハニー」もこの時間帯ではなかったでしょうか?とにかく「レインボーマン」って普通?の子供が喜ぶスカッとして怪人を倒してめでたしめでたし、っていうパターンではなくて「おたふく会」とか社会に害毒を起こして世界征服みたいな社会派?番組ではありませんでした?金金金って感じで。また余計な話になるんですが、「おいらも見たよ!」って人にあんまり会わない懐かしの番組「花の ぴゅんぴゅん丸」。
大好きだったのに、同世代でも知らない人は多いみたいです。あと洋物アニメの「出てこい シャダーン! アイアイサー」ってのも変てこで貴重だったと思います。
返信する
やっぱり (この前行って見てきました)
2019-05-18 14:15:45
やっぱり、私もそう思います。
なんかイメージしていた今戸神社とえらくかけ離れた実際の今戸神社だったなという感じでした。浅草からバス出ていたのですが、行は交番で場所を聞いて歩いて行きました。けっこうな距離でした。昔の今戸神社はどんな感じだったのでしょうか?
返信する
むかし、、、 (いまどき)
2019-06-07 13:38:01
この前行って見てこられた方 さま

江戸の昔はここは「今戸八幡神社」でした。武運の神様です。古い錦絵や絵画にもよく描かれています。「今戸神社」となったのは昭和16年ころ(12年だったか、自信ありません。)隣町にあったお屋敷に祭られていた「白山」さまが社として「今戸八幡」へ合祀されて以来のことですが、私が覚えている昭和40年代から50年代のはじめまで、「縁結びんの神」という扱いはまったくされていなかったと思います。昭和の終わりからの「日本招き猫倶楽部」他による招き猫に関する甘ったるい流行に便乗して今の流れになったものだと思います。浅草には「粂平内堂(くめのへいないどう)」(今の浅草寺宝蔵門と弁天山の間にあった)という江戸以来の縁結びの神様がいながら、インスタント仕込みの「あまーい」縁結びブームを仕立てるなんて古くからの神様への冒涜のようでもあり、使っている招き猫が昔ながらの浅草今戸の様式を完全に無視しているということが腑に落ちません。
返信する

コメントを投稿