東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

干支の酉(鶏)づくり

2016-08-27 10:48:20 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 前回以来ひどく久しぶりの更新となってしまいました。別段遠くに出かけていたわけでもなく、途中腰の痛みを理由に近所のプールで泳いだり歩いたりしていたこともありましたが、特にしんどかった数日以外は作業をしていました。あっという間に8月も残りわずか。焦っています。年内残る時間は3ヶ月、時間の過ぎ方が年々加速度がついているようで驚きます。またこれからの3ヶ月こそ、年間を通じて一番ふんばらなければならない大事な時期なので何とか乗り切りたいと思います。この夏、そういう意味でも先を先をと考えながら動くよう心がけていたつもりですが、今となって、やっぱり十分ではなかったような気がします。

 来年の干支は酉です。毎度のこととはいいながら、干支の郷土玩具や土人形には当たり歳とそうでない歳とがあります。どこの郷土人形や郷土玩具の産地にあってもそういうことはあるかもしれませんが、昔の今戸焼の土人形には「十二支」すべてを揃えるニーズがあり全て作られていたという様子が薄いような気がします。これは古い伝世品や近世遺跡からの出土人形を確認できた種類から言えることで、特に今戸では「辰」「巳」「未」「酉」「亥」は伝世品も出土遺物の作例が本当に少ないです。これら5つの干支の中では来年の「酉」は辛うじて古い作例がないことはないですが、思い浮かぶものはそんなに多くありません。

 ひとまわり前の酉歳に向けて作ったものが2種類あってそれらの型を棚の奥からひっぱりだしていくつか抜き出してみました。

ひとつは「にわとりのぴいぴい」。これは今戸の鶏の古い作例としては割合出会う機会のある型。明治終わり頃に作られたものをいくつか見ていますが作者によって微妙な型の違いはあっても構図的にはこんな感じのものです。

もうひとつは「つがいの鶏」「夫婦鶏」とでもいうのでしょうか。「ちゃぼ」でしょうか。全国的に似た構図のものがあちらこちら散見できるので、もとは伏見辺りの原作なのでしょうか。

12年前はこのふたつの型を起こしてあったので、今抜き出していますが、できたらより面白いと思う古いものを探して作ってみたいし、それが厳しければ江戸の調子の趣向を踏まえたものを創作できるか考え中です。イメージは複数あるのですができるかどうかです。今流行とかの新感覚という感じにはならないよう、あくまで昔の今戸っぽい感じでできたらいいと思います。今12年前を思い出せば、「たまごっち」みたいな鶏の人形を作っている他所の作者さんがありました。他人さまのことだし、そういう人形が好きだという人には何もいう言葉もありませんが、自分の場合あまり「未来志向」な人間ではないのでむしろ「古きに還す」(かつての文楽座最後の櫓下の大夫であった豊竹山城少擾(古靭大夫)さんの言葉)、ちょっと格好良すぎますが、そういう方向に憧れつつやってみたいと思います。

前回の記事以来素焼きも3回挟んでいて、これからそれらの地塗りやら彩色なども待ち構えているので、それらの後にはなりそうですが、干支も早く手がけられるようにしたいです。干支の酉(鶏)づくり②へ→

 

 

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
干支 (ウリ坊)
2016-08-27 18:40:31
暑い、暑い・・・と言っていますが、もうすぐ9月ですね。
夏休みも終わり、秋から冬へ。
確かに一年は速いです。
いまどきさんの干支作りも、これからが本番ですね。
最初の画像を拝見しただけでも、いかにもお正月にふさわしい鶏さんができあがる気がします!
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干支 (いまどき)
2016-08-31 09:07:05
ウリ坊さま

ありがとうございます。
台風通過のこの数日は東京も夜間でも微妙に過ごしやすいくらいの気温でしたが、まだ残暑が盛り返しそうで憂鬱です。干支は毎年のことですが、干支は他所に比べると遅くなります。というのもそれより先に納めるべきものがいくつかあって、それが済んでから本腰という感じだからです。来年の酉の場合画像のようなひとまわり前に起こした型がありますから、最悪でもこれらを使って使えますが、、。この秋から冬もつつがなくいけたらうれしいです。
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今戸焼人形 (平蔵)
2016-09-03 13:53:35
初めまして。
お尋ねさせてください。
今年も「羽子板市」の露店にて、今戸焼き人形を出品されますか?
それをお目当てに福岡から出掛けて行こうと考えております。
確実な情報を得てから準備したいと思いまして、こちらのコーナーからご連絡をさせていただきました。
突然に申し訳ございません。
どうぞよろしくお願いいたします。
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羽子板市 (いまどき)
2016-09-03 18:56:15
平蔵さま
お問い合わせありがとうございます。12月17・18・19日の浅草観音納めの羽子板市ですが、「顔が命のお人形の吉徳さん」の露店にて毎年拙作の人形を置いていただいております。最古の招き猫といわれる「丸〆猫」(まるしめのねこ)が売り出されたのも浅草寺境内の仮設の店においてだったこと、その他の今戸焼の土人形や土製玩具も観音様の境内で鬻がれていたということで、由縁の深い観音様の境内で拙作の人形を並べていただくことは作っている身としてはこの上なくありがたいことです。今年もまたお世話いただく運びになると思います。種類については由縁の深い招き猫ものや干支や縁起もの系の古典的な今戸人形になると思います。
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今戸焼き (平蔵)
2016-09-03 19:08:44
こんばんは。
お忙しいところ、返信を頂きまして誠にありがとうございました。
問い合わせして良かったです。
嬉しいです!
飛行機の予約をして、是非伺います^ - ^
楽しみです。
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