おはようございます。いまほど日本の外交力が問われている時はないといえるほどです。日本の国柄をかけて、アメリカと向き合わなければならないからです。
生き生き箕面通信1070(111113)をお届けします。
・TPPに日本が参加するなら、中国も誘うべき
野田首相は本日(現地時間12日)、ハワイでの日米首脳会談で「TPP交渉に参加したい」とオバマ大統領に伝えました。日本の外交戦略として、何を取り、何は譲ってもいいのか、自分でもよく整理していないにもかかわらず、APEC(アジア太平洋経済協力会議)行きのバスが来たから、ただ飛び乗ったというわけです。
実態は、アメリカの要求に従っただけ。実際、普天間基地移設問題が進展させることができないので、その代わりTPPでアメリカさまのご機嫌を取る。姑息なやり方です。日本の国柄を根本から変えられるほどの大問題であるにもかかわらずです。
私たち日本国民は、野田首相から十分な説明を受けたという納得感があるでしょうか。「よし、それなら私たちのためになるから、オバマさんと大いにやりあってください。アジア太平洋地域の発展のためにがんばってください」と、応援する気持ちになっているでしょうか。
激動する世界情勢のなかで日本が生き延びるためには、アジア太平洋地域の活力を取り込むことが欠かせないことは、どなたも異論はないはずです。アメリカもその成長力に目をつけました。そして取りあえず日本市場をむさぼり食らうことにしました。
アメリカの戦略は、TPPという地域囲い込みによって、ついでに中国封じ込めも図る。
日本はどうあるべきでしょうか。日本は中国とも手を結びましょう。どうせTPPに参加するなら、中国も誘いましょう。それなら、アメリカの外交交渉力と対抗できるかもしれません。日本単独の外交力は、とてもアメリカに立ち打ちできない。
いい例が、日本は稼いでも稼いでも、そのカネはアメリカの国債という紙切れを買わされて、日本国内のカネ回りはほとんど良くならないようにされています。
野田首相も、「TPPは、ASEANプラス3へのステップ」と明言しています。ASEANは東南アジア諸国連合で10か国。それに、日本、中国、韓国の「プラス3」を加え、13か国。そこをにらんで、TPPに中国を誘いましょう。中国も並々ならぬ関心を寄せ、警戒感を強めています。アメリカは絶対に拒否するでしょう。しかし、せめてそのくらいの駆け引きはしてほしいものです。
「ASEANプラス3」という地域協定は、日本の安全保障にも大きな貢献が期待できます。
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