生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1538 ・101歳の日野原重明さんが「武を棄て『裸』になることこそ日本の生きる道」と強調

2013-03-09 07:21:18 | 日記

おはようございます。                                                                            生き生き箕面通信1538(130309)をお届けします。

・101歳の日野原重明さんが「武を捨て『裸』になることこそ日本の生きる道」と強調

 明治44(1911)年生まれの日野原重明さんは、101歳の今も世界を判断する頭は柔らかく、小気味いい切れ味を示されておられます。「日本は『裸』になることだ」と、軍備を捨てる非戦論を強調しています。尖閣や竹島、北方4島などの領土問題に対しても、「領有権を主張するのではなく、相手国と共同開発し、利益は折半したらいい」という主張です。

 根本の思想は、石橋湛山元首相と同じ「小日本主義」です。「本来、日本の領土は北海道と本州、四国、九州だけで、他はすべて日清、日露などの戦争を介して獲得した領土だ。沖縄だってもともとは琉球王国を接収したものです。領土問題を考える際、我々はその歴史をまず認識し、その自覚を元に再検討したらどうか」という提案をしています。

 これは、毎日新聞の昨年12月24日朝刊に掲載された日野原さんへのインタビュー記事(4面)にある内容です。知り合いの人がスクラップのコピーを渡してくれました。

 石橋湛山は首相に選出されたあと脳梗塞に倒れ聖路加病院に入院した時、日野原さんが主治医として親しくなったのだそうです。そして、先の大戦に日本が突っ込む前の帝国主義はなやかなりしころ、「何もかも棄ててかかるのだ。朝鮮・台湾・満州を捨てる、支那から手を引く、樺太も、シベリアもいらない」と、時流と正反対の論を張ったことに大きな影響を受けたようです。

 「湛山は帝国主義の時代に、領土・勢力拡張政策が経済的・軍事的にいかに無価値であるかを論証し、領土は小さい『小日本』でも、『縄張りにしようとする野心を棄つるならば、戦争は絶対に起こらない。国防も用はない』と喝破した。日本が軍備を完全になくせば、どこの国が攻撃しますか。湛山は『道徳的位置』の力と言っている」

 「自衛隊は専守防衛に徹し、海外派遣は災害の救助に限定する」と強調。かつての社会党が「非武装中立」を唱えていたことには、「社会党は中途半端だった。もっと徹底的に考え、徹底してやるんだ。私は今また、そういう運動を世界中に起こしたいよ」とも。

 「日本は多民族国家になることが必要だ。中国、韓国、米国、インドなど世界中の人たちと血が混じり合っていかないと。民族のよろいを脱ぎ捨てて、裸になる」

 「湛山の『小国主義』は、国内に縮こまるという意味では全然ない。外に領土や軍事力を広げるのではなく、人材をどんどん輸出して世界に人も心も開いていく。日本の資源は人間だから。(湛山は)「帝国主義の時代に、『(植民地主義の)小欲に囚われ、(平和貿易立国の)太欲を遂ぐるの途を知らざるもの』と喝破したんだから、偉いもんだ。全然古びていない。むしろ、今の政治の世界にこそ(湛山に)現れてほしい」と、結んでいます。

 日野原さんは、沖縄の米軍基地も「サイパンかグアムに移す」と、一見過激に見える主張をしています。しかし、それこそが、日本が生きる政界ではないでしょうか。日野原さんの、柔らかい頭に脱帽します。

 

 


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2 コメント

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日野原さんと湛山とは (ワタン)
2013-03-09 13:27:38
日野原さんは湛山の主治医だつたのですか。湛山の脳梗塞の原因には疑念がもたれてゐますが、本当はどうだつたのでせうか。

ともあれ、長寿法の日野原とおもはれてゐる医師が湛山に影響されてゐたとは、湛山の「小日本主義」思想も長寿なのですねー。
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諸手を挙げて賛成! (olderthanthetrees)
2013-03-19 16:06:35
日野原先生の「ブレナイ」発言に脱帽; 拍手!!
たしか、今年になってからの事ですが、P.K.O. での自衛隊の活動に関して、中東で戦火に荒らされた地域の復元に、いくつかの国が作業に当たるわけですが、「自衛隊」が造った道路は、側溝など、排水まで考えて仕事をするので、季節が変わって大雨が降っても、「日本人の作った道路は、役に立つ。」と評価が高い。 と云う話を聞きました。
これこそ、日本ならではの「戦い方」でと思います。

戦後60年以上、「敵」に殺された日本人は1人もいません。 しかし、天災(人災?)に殺された日本人は数え切れないほどです。 少なくとも軍備と同じ程度の国家予算を、災害防止と被災者対策に計上するべきだと考えます。
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