先週の悲しく美しいケニー・ワーナーから一転、クールで楽しいアメリカの王道トランペットをご紹介。
Talented Mr. Pelt。自分のことを才能に恵まれた、と形容するとは、何とも潔いというか何というか。
Jeremy Pelt は自分のリーダー作品以外にも、サイドマンとして多くの演奏家のセッションに参加しています。
逆に自身のカルテットも錚々たるメンバーで構成されています。
NYで活躍する多くの演奏家と親交があるのでしょう、このアルバムで見事なピアノを披露しているのは前にご紹介したことのあるDanny Grissett です。
今のアメリカジャズ界を代表するトランペッターと言えましょう。
大柄な体格もあり、何となく親しみの持てる人です。私にとっては、生で演奏を聴きたい人の一人でもあります。
トランペットというとマイルス・デイビスが多くの人の頭に浮かぶと思います。
マイルスの氷のような冷たい響きとは一線を画す明るさをもちながら、実は非常にマイルス的なクールな面があるんのがこの人の特徴だと私は思っています。
1曲目のPandra's Boxは自身と共演者の技の競い合いのような中で、非常に明るく即興的な音楽が展開されますが、やはりPelt の部分は極めてクール。情熱を感じさせながら音はクール。
2曲目はワルツ調で、ここでも落ち着いているだけではなくクール。Grissettのピアノも冴える。
5曲目のPulseは9分を超える長尺で、やや難解。でもここでも私的キーワードはクール。Peltのトランペットは熱く心にうったえるのにのに音はクール。緊張感では他にもいいバンドがあるでしょうが、こうした曲でも単純に楽しめるこの人の演奏はある意味白眉です。
出来のよいホーンに出会うと、やっぱりホーンのほうがピアノより楽しいかなと思います。
ピアノは操ることの出来る音階も多いし、何をとっても幅が広い楽器ですが、ホーンはそうではない。
しかし、ホーンでの即興、グルーヴなどは、特にアメリカのジャズでは大切にされていると思います。
ある意味直球勝負でありながら、高邁な感じがしない。地に足の着いた楽しみが期待できる。
現代アメリカジャズのホーンにおける最先端に1つが間違いなくここにあります。
ご興味あれば是非。
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冷たい風のような火を燃やすものたち
Talented Mr. Pelt。自分のことを才能に恵まれた、と形容するとは、何とも潔いというか何というか。
Jeremy Pelt は自分のリーダー作品以外にも、サイドマンとして多くの演奏家のセッションに参加しています。
逆に自身のカルテットも錚々たるメンバーで構成されています。
NYで活躍する多くの演奏家と親交があるのでしょう、このアルバムで見事なピアノを披露しているのは前にご紹介したことのあるDanny Grissett です。
今のアメリカジャズ界を代表するトランペッターと言えましょう。
大柄な体格もあり、何となく親しみの持てる人です。私にとっては、生で演奏を聴きたい人の一人でもあります。
トランペットというとマイルス・デイビスが多くの人の頭に浮かぶと思います。
マイルスの氷のような冷たい響きとは一線を画す明るさをもちながら、実は非常にマイルス的なクールな面があるんのがこの人の特徴だと私は思っています。
1曲目のPandra's Boxは自身と共演者の技の競い合いのような中で、非常に明るく即興的な音楽が展開されますが、やはりPelt の部分は極めてクール。情熱を感じさせながら音はクール。
2曲目はワルツ調で、ここでも落ち着いているだけではなくクール。Grissettのピアノも冴える。
5曲目のPulseは9分を超える長尺で、やや難解。でもここでも私的キーワードはクール。Peltのトランペットは熱く心にうったえるのにのに音はクール。緊張感では他にもいいバンドがあるでしょうが、こうした曲でも単純に楽しめるこの人の演奏はある意味白眉です。
出来のよいホーンに出会うと、やっぱりホーンのほうがピアノより楽しいかなと思います。
ピアノは操ることの出来る音階も多いし、何をとっても幅が広い楽器ですが、ホーンはそうではない。
しかし、ホーンでの即興、グルーヴなどは、特にアメリカのジャズでは大切にされていると思います。
ある意味直球勝負でありながら、高邁な感じがしない。地に足の着いた楽しみが期待できる。
現代アメリカジャズのホーンにおける最先端に1つが間違いなくここにあります。
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冷たい風のような火を燃やすものたち