私のオーディオ歴は結構長い。ただ長いだけなのだが(笑 それなりのこだわりもある。
最初に買ったのは日本ビクターのポータブルプレイヤーで、5000円ほどしただろうか。中学生時代、新聞配達を3ヶ月がんばって、近所の電気屋で買った。それまでは自宅にあったラジオで聴いていた。みかん箱の二倍もある大きなラジオで、外枠は木製。頂部にはプレイヤ-がついていて、立派な蓋がついていた。昭和40年ころの話だから、当時としてもいささか古くさいラジオだが、購入した当時は相当高価なものだったろう。プレイヤーの針は金属製で、ネジで止める式。鉄針だから、レコード店で売っている盤はかけられない。それでポータブルプレイヤーが欲しかった。このラジオをあれこれいじって壊してしまって叱られた。
二台目は昭和42年、水沢市内の電気屋で買ったパイオニアのレシーバ。機種名は忘れたが、モノラルだった。当時のステレオはセパレートタイプが流行だった。これで夜な夜な勉強もせずFMなど聴いていた。すでに城達也 の”ジェットストリーム”は放送されていて、これはいかにもセンスのよい番組だった。
社会人になってからは、トリオ(ケンウッド)でコンポを揃えた。オーディオについてはいろいろ本を読んだりして私が得た結論は五味康介の話に行き着いた。つまり、「どんなによい機器を揃えたところで、娘の弾くべーゼン・ドルファーには適わない」という彼の意見に賛同したのだが、これは少し飛躍した妄言と言わねばならない。五味は千万単位でオーディオに財産をつぎ込んだ末の結論なのであって、たかだか10年ほどの駆け出し趣味の域を出ない貧乏人の私と比較にならない。ただ、それほどの金額を投じても結局生の音には敵わないという彼の悟りは大いに参考にはなる。ほどほどで止めておきなさいという助言である。私は結局ほどほどという域に達する前にオーディオに凝るのは止めてしまった。
スピーカーの話だが、昭和45年、桜山の楽器店で聴いたジムランシングが出すパーカッションの音にド肝を抜かれた。実にダイナミックで甲高い音。以来あの音が私の耳を離れない。話は飛ぶが、社会人になってから、当時の友人がヤマハのスピーカーをしきりに自慢するものだから、それならということで、休日、勤務先の広い事務所にお互いのコンポを持ち込んで大音量で鳴らしてみたことがある。驚いたのはヤマハのNSー1000の力量。どれだけ音量を上げても破綻しない。凄い!まるで演奏会の会場にいるようだった。プリメインもヤマハで、カートリッジはオルトフォンだったと記憶してる。いやあヤマハの技術は凄いと思った。8畳や10畳の日本的リスニングルームで聞いていてはあまり差を感じないが、広い部屋では力量の差は歴然としてくる。NS-1000は稀代の名機と言って過言でない。
山羽はオートバイでも世界一、ピアノも一流、レジャーボート、トヨペットの2000GTだって、あれはヤマハ製なのだ。世界に冠たる技術集団である。
最初に買ったのは日本ビクターのポータブルプレイヤーで、5000円ほどしただろうか。中学生時代、新聞配達を3ヶ月がんばって、近所の電気屋で買った。それまでは自宅にあったラジオで聴いていた。みかん箱の二倍もある大きなラジオで、外枠は木製。頂部にはプレイヤ-がついていて、立派な蓋がついていた。昭和40年ころの話だから、当時としてもいささか古くさいラジオだが、購入した当時は相当高価なものだったろう。プレイヤーの針は金属製で、ネジで止める式。鉄針だから、レコード店で売っている盤はかけられない。それでポータブルプレイヤーが欲しかった。このラジオをあれこれいじって壊してしまって叱られた。
二台目は昭和42年、水沢市内の電気屋で買ったパイオニアのレシーバ。機種名は忘れたが、モノラルだった。当時のステレオはセパレートタイプが流行だった。これで夜な夜な勉強もせずFMなど聴いていた。すでに城達也 の”ジェットストリーム”は放送されていて、これはいかにもセンスのよい番組だった。
社会人になってからは、トリオ(ケンウッド)でコンポを揃えた。オーディオについてはいろいろ本を読んだりして私が得た結論は五味康介の話に行き着いた。つまり、「どんなによい機器を揃えたところで、娘の弾くべーゼン・ドルファーには適わない」という彼の意見に賛同したのだが、これは少し飛躍した妄言と言わねばならない。五味は千万単位でオーディオに財産をつぎ込んだ末の結論なのであって、たかだか10年ほどの駆け出し趣味の域を出ない貧乏人の私と比較にならない。ただ、それほどの金額を投じても結局生の音には敵わないという彼の悟りは大いに参考にはなる。ほどほどで止めておきなさいという助言である。私は結局ほどほどという域に達する前にオーディオに凝るのは止めてしまった。
スピーカーの話だが、昭和45年、桜山の楽器店で聴いたジムランシングが出すパーカッションの音にド肝を抜かれた。実にダイナミックで甲高い音。以来あの音が私の耳を離れない。話は飛ぶが、社会人になってから、当時の友人がヤマハのスピーカーをしきりに自慢するものだから、それならということで、休日、勤務先の広い事務所にお互いのコンポを持ち込んで大音量で鳴らしてみたことがある。驚いたのはヤマハのNSー1000の力量。どれだけ音量を上げても破綻しない。凄い!まるで演奏会の会場にいるようだった。プリメインもヤマハで、カートリッジはオルトフォンだったと記憶してる。いやあヤマハの技術は凄いと思った。8畳や10畳の日本的リスニングルームで聞いていてはあまり差を感じないが、広い部屋では力量の差は歴然としてくる。NS-1000は稀代の名機と言って過言でない。
山羽はオートバイでも世界一、ピアノも一流、レジャーボート、トヨペットの2000GTだって、あれはヤマハ製なのだ。世界に冠たる技術集団である。