迷悟在己

痴呆寸前が巷間を漂いながら日々の雑感を書きます

B級SFの出色映画「ストランデッド」

2018-08-14 00:02:04 | 日記
この映画を見たのはずいぶん前のことだ。
あらすじはおおむね記憶してるんだが、もう一度見たいと思ってメディアを探した。
どうしても見当たらない。
そこで、アマゾンでDVDを購入した。

ストランデッドというのは「座礁」という意味らしい。
物語は火星に向けて打ち上げられた探査船が、火星に不時着、絶望の中での人間関係を描く と言えば
映画通の人ならば大体スト-リーの想像がつくだろ。
映画そのものはスペイン映画らしいが、監督ヴィンセント・ギャロは米国人。ウィキではシチリア移民の子息だというのだが、
風貌といい、ギャロという名からは、どうもフランス人ではないかと思うのだがどうなんだろ。
エイズが流行し始めたころ、「アフリカみどり猿を食用にしてる??アフリカ人が元凶」などとデマを流したのが
たしかギャロというフランス人医師だったと記憶してるから。
限られた酸素を6人でいかに消費して生きながらえるかという究極の状況の中で、ロシアンルーレットのようなやり方で
「お前は必要ないから外へ出ろ」などとすぐさまサバイバル方式で、ののしりあいをはじめるなどというスト-リーの展開は
いかにもフランス人らしい悪辣さが感じられる。
協力して打開策を探るとか、自己犠牲の精神で仲間を助けるとか、
そういう発想がそもそもないのだね。
野蛮人だから。

結局限られた場所にある洞窟の中でで生存可能なことがわかり、女2人と男一人が生き残るというエンディングなのだが、
生き残るのにもっともふさわしくない男が残るということに、フラストレーションを覚えた向きもあったかと思う。

さて残された3人はどうなったのか? という余韻、推理を残して終わるところに、このB級SFの面白さがある
何となく記憶に残る のだ。

TVゲームでは同様の「ストランデッド」なるタイトルで、火星から「脱出する」というのがあるそうだが、続編として
「ストランデッド-火星からの脱出」という続編を出せば以外にヒットすると思うんだがどうだろう。