一錦金鋒の読書防備録と生活奮闘記

読んだ本の紹介、感想。たまに日常に起こったことの記録

映画 スパイ・ゾルゲ

2018-04-28 15:23:22 | 映画鑑賞
スパイ史に昔から興味があったので、リヒアルド・ゾルゲの名前は小学生の頃から知っていた。
戦前から戦中にかけて日本でスパイ活動をしていたドイツ人とロシア人のハーフ。
日本で新聞記者を務めながらドイツと日本の情報を旧ソ連に流していた人物。

そのゾルゲを主人公にしたノンフィクション映画を観た。
タイトルは「スパイ・ゾルゲ」

昭和11年頃から19年にかけて日本に駐在し、朝日新聞の記者と結託してスパイ活動を行っていた。
映画自体はそんな活動の内容を描写していたが、その情報で第二次大戦にどんな影響を与えたのかまでは描かれていなかった。

さらに主人公はゾルゲよりも、その協力者「尾崎秀実(おざき・ほつみ)の方であった。

昭和初期のクラシックは背景は観ていてドキドキ感があった。
タイプライター、昭和初期の車、その頃の映画館、が再現されていた。
CGを使った面もあったが、それも時代をしっかり反映していて、時代背景を感じることが出来た。

しかし話の進め方がいまいちであったように思える。
本木雅弘、椎名桔平や竹中直人、鶴見辰吾ら豪華出演陣に支えられはしたが、3時間を越える大作にしては途中で飽きる要素も見受けられた。


救いなのは歴史の勉強になったこと。
ヒットラーのソビエト侵攻、2.26事件、真珠湾攻撃時の日本の様子を見て取れた。
街中の混乱ぶりを再現していたのは面白いところであった。
また、何も知らないゾルゲの妻が逮捕されるシーンは、時代の悲しさを表現していた気がする。