虎落笛; 千生の見たものしたこと何でも日句 : 「いしかわ観光特使だより」

「俳句大好き!」の連衆を広く求めて!
酒旨し、人楽し。調息調心。

 

<<NHK愛宕山俳句の会>>

2013年02月27日 17時54分33秒 | Weblog
花青木傘差し辿る女坂
うたかたの世や薄らと雨後の梅
雨上り幹黒々と紅白梅

愛宕社の白提灯や紅椿
雨上り紫陽花の芽の膨らみぬ
亀石の甲羅朱らむ春の雨
春雨や神苑に猫なかりけり
春雨や登る人なき男坂

(互選高点句)
寛永の色を繋ぎて将軍梅    泰 宏
雑木の芽にわかに動く愛宕山  妙 子
老梅の幹活いきと雨を吸ふ   洋 子
木々の芽の囁ききこゆ愛宕山  のぶえ
春の雨傘開こうかやめようか  のぶえ
二礼二拍手春雨傘をたたみけり 芳 子

   10、730歩


<<東京都俳句連盟吟行句会>>

2013年02月25日 22時29分58秒 | Weblog
(柴又 帝釈天・江戸川・矢切の渡し界隈)
  句会場 : 山本亭  参加 39名

対岸は野菊の墓や凍返る
舫はれし矢切の渡し茂吉の忌
草餅やとらや木屋食べ比ぶ

たん切の飴切る音や猫の恋
春水や白蛇の供物数多あり
焚上げの山と積まれし庚申会
柴又のハイカラ横丁風車
白元の看板の錆春の風
駅頭の寅さん像に耳袋<冬>
漆黒の観音坐像春うらら
山本亭の池の薄氷句座弾む<冬>
庭先の防空壕跡凍返る
藪忠を出ればぽつかり春満月

   9、360歩

嵐雪忌

2013年02月20日 18時48分22秒 | Weblog
(いい親爺の会 散歩)
小岩~市川橋 : 一万歩
昨日より今日あたたかし嵐雪忌
春のグランド同心円のトンボ跡
白梅のふくらむ蕾力石
市川の関に一服下萌ゆる
荷風句碑なぞる指先余寒かな

青竹のしのび返しや春の雪 荷風
    <北小岩・宣要寺 境内>

   15、860歩

<< 北鎌倉散歩 >> 

2013年02月14日 21時11分39秒 | Weblog
(瑞鹿山大円覚興聖禅寺・東慶寺・
古民家美術館「おひなさまと
吊し飾り展」etc

涅槃絵の陰に巨大な釈迦如来
天井の龍の眼や春嵐
収録の居士禅堂や黄水仙
蒼天の半跏観音走り梅
首欠けし観音菩薩梅真白
白梅や駆け込み寺の門入らず
白梅や選佛場の如来像
破魔矢負ふ閻魔地蔵や臥龍梅
如月や貝合はせ雛ふくらみぬ
春陰や百歳雛の黒き貌
爪ほどに小さき最古の木雛かな
尽く七掛ける七吊し飾り
天井を埋めし吊し飾りかな

  9、980歩

<<虎落笛 二月号誌上句会>>

2013年02月13日 21時16分41秒 | Weblog
<最優秀賞>
高橋 照美
冬の木に万の蕾の息ひそむ
枯木立みな観音の御手となり
手に取れば息通ひ合ふ初便り
やはらかに光をまろく寒雀
年用意済ませひと息ついてをり
<優秀賞>
大渕 のりを
亡びてはならぬ山河や初日の出
ほどほどの長生き良かれ福寿草
初夢や句座に亡き友母もをり
身の内の狼しづかに眠りけり
大寒の百済観音笑み深む
<優秀賞・敢闘賞>
山内 健治
校長は誤字も達筆年賀状
イニシャルのYと言ふ人古日記
冬銀河賢治の好きなレストラン
飼い主とよく似たチワワ冬ぬくし
引き算で済ます齢や去年今年
  

<優秀賞>
栗原 良江
ひとつだけ浮かべてひとり冬至風呂
代替り省き初めたる年用意
月しずか星のしずかな聖夜かな
メモ一行身に覚えなし古暦
厨事済ませて夜の賀状書き 
<優秀賞>
横山 瑞枝
煤掃きの済めば戻り来夫と猫
熱燗の肴となりし上司かな
幕上げて女悲しき近松忌
枇杷の花凡なる幸の忘れがち
難越へし日をしみじみと年の暮