虎落笛; 千生の見たものしたこと何でも日句 : 「いしかわ観光特使だより」

「俳句大好き!」の連衆を広く求めて!
酒旨し、人楽し。調息調心。

 

<< NHK 愛宕山俳句の会 >>

2011年07月27日 17時59分06秒 | Weblog
(七月二十七日 愛宕山・NHK 放送博物館)

蝉時雨ほつと安堵の愛宕山
全快を祝ふつがひの揚羽蝶

(互選高点句)

お守りとラムネも売りし社務所かな  サク子
愛宕山生きる限りを蝉しぐれ     明 子
寝そべりて猫も聞きをり蝉しぐれ   明 子
夏落葉ゆらりと鯉にたはむれて    のぶ江
銘石の肩より宙へ天道虫       なみえ

  10、970歩

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2011年07月26日 17時26分20秒 | Weblog
(七月二十六日) 席題「頼」

いかづちや昭和に宛てし頼信紙
げぢげぢや頼朝好きの人も在り
信頼のなき宰相や遠花火
結葉や頼られ頼り四十年
夏祭無頼を気取る餓鬼可愛い

<句友の印象句>

流れ星いのち抱へて何処行くの 健 治
ぬかるみに動けぬ牛や晩夏光  のりを
原発は白の墓標や晩夏光    光 声
盆の月インク染みあり母の文  元 嘉
頼られてのせられ男サングラス 善 月
夜開く長き睫毛やねぶの花   清一郎
健治忌の青春無頼演じをり   光 声
頼られてその気になりし夜の秋 のりを
逃れ来て草が頼りの目高かな  健 治

  2、320歩

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2011年07月24日 19時49分58秒 | Weblog
 互選結果

(最優秀・敢闘賞)
飯田 操
あめんぼう高層ビルを揺らしをり
青嵐何も聞へぬ反抗期
水中花十三階のレストラン
回向の鐘青葉若葉に響きけり
曳き船の水尾広々と夏兆す   
  

(優秀賞)
鶴本たけし
百寿まで生きる気がする青葉風
息吸って吐いて検診窓青葉
潮の香もほのと房州団扇風
けっぱれの幟とそよぐ鯉のぼり
真すぐの航跡さびし梅雨の海

竹内さだ子
児の丈の帽子が走る麦の径
酒断ちし喉をわいわい冷奴
手をついて殿様蛙天仰ぐ
羽抜鶏せっぱ詰ればうづくまる
航海の末路を岸に春の逝く   

井上 渉山
傘のひだ整へてをり梅雨晴間
薫風をひとり占めして野の仏
出航の漁夫の安否や夏野分
母の日を説きて非行の子を諭す
シーソーのペンキ塗りたて園薄暑

大渕さちこ
向日葵や笑顔は人を幸せに
紫陽花の蕾ふくらみ雨の音
古里で蕨とりたり舌づつみ
蕨とり格好つけて村人に
米山の雪形を見て無事祈る

2、970歩

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2011年07月22日 21時31分57秒 | Weblog
(七月二十二日・生麦:キリンビール横浜工場界隈)
将来の飲兵衛あまた花でいご
「生麦」をやがて埋めそな夏薊
びんビール「ルービンリキ」の広告板
クラシックジョッキのずらりビールの香
峰雲や煉瓦造りのビアハウス

<句友の印象句>

五千年ビールの歴史はくさび文字  鬨 子
いきなりの泡のカーテン夏盛ん   栄 螺
できたてのビール飲み干す口の泡   明
沸点の母に黙す子炎天下      酒 悦
夏あざみ蕊舞々ふて消えにけり   雪 子

   10、870歩 

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2011年07月17日 22時07分16秒 | Weblog
裕次郎忌芋焼酎を呑んでゐる
群青忌鍼受く葛飾治療院
炎昼の白痴美人や茅舎の忌

秋野菜太りて棚の傾ぎけり
峰雲やひとり繕ふ野菜棚
熱帯夜明け水遣りの人集ふ

夏の宵やま友集ふ「源八船頭」
仲間みな十若返り夏の月
冷酒を呑み較ぶ夜や総武線

  7、650歩