音楽という食物

ジャズ系を中心に好きな音楽について

Return To Forever/Returns

2009-04-20 06:42:04 | ジャズ
Return To Forever(以下RTF)です。

最近chick関連のCDはやたら出ていて、Five Peace BandやらGary Burtonや上原ひろみとのデュオやらどれも未消化な気がします。

そして私は実はどの時期のRTFにも馴染みがありません。カモメも「そこまで?そんなに?」と思いますし、それ以降の音楽性は恐らく世代的(80年代商業音楽世代です)に最も「古く」感じてしまうため、chick作品の9割は持っていますがRTFやこの時期のフュージョンはスコーンと抜けています。MIDIMOOGの音で表現したかったことって何だろうとか、宇宙への憧れといった時代背景はどんなものだったんだろうとか、いろいろ頭で考えてしまうくらい、とにかく不思議な音楽といった印書です。

というわけで買うのは迷ったんですが、家にあるアンソロジーの中の音源を久々に聴いたらちょっと印象が変わっていました。あまりにも見事に時代の空気感がパッケージされていたし、その堂々たるB級サウンドっぷりに今までとは違ったインパクトを受けました。しかも「この音を今やっているの?」。

結果ですが、かっこいいですね(笑)。ゴチャゴチャ考えずに普通に楽しめました。残念ながら家で流すと妻には不評なので(客観的にはやっぱり強烈なんですね)、車で一人爆音で聴いてトリップしています。そう、トリップ。自分の中では一番遠くに行った感じのする音楽には違いないです。MIDIMOOGはやっぱ強烈ですが、当時にしか出来なかった宝の表現です。その時代にやったもの勝ちですね。

今まで聴いたことが無かったLenny Whiteのドラムは、一音一音タメと弾力が聴いていてずっと気持ちが良いです。Chick Corea Elektric Bandのようにカチッとしていないところで泳ぐchickのピアノも新鮮です。

というわけで楽しみにしていたFive Peace Band等と時期が被りましたが、8割型RTFを手に取っている自分がいます。自分にとっては「エグ良い」という新ジャンルです。


お好み度:●●●●● ●●○○○


Return To Forever/Returns

DISK1
1. Opening Prayer
2. Hymn of the Seventh Galaxy
3. Vulcan Worlds
4. Sorceress
5. Song to the Pharaoh Kings
6. Al's Solo: Children's Song #3/Passion Grace & Fire/Mediterranean Sundan
7. No Mystery

DISK2
1. Chick's Solo: Friendship/Solar
2. Romantic Warrior
3. Stanley's Solo: El Bayo de Negro
4. Lenny's Solo: Lineage
5. Romantic Warrior [Continued]
6. Duel of the Jester and the Tyrant
7. 500 Miles High
8. BBC Lifetime Achievement Award to RTF

Chick Corea on keyboards
Stanley Clarke on bass
Al Di Meola on guitar
Lenny White on drums

2008年/live



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2 コメント

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これは微妙でした (中年音楽狂)
2010-08-18 15:35:48
ki-maさん,こんにちは。

私はChick Coreaのファンです(でしたと言うべきかもしれませんが,アルバムが出ると買っています)。よって,このアルバムもやや躊躇しながらではあったものの,結局は買いました。

しかし,彼らがUp-to-dateなところを提示できなかったところに大きな疑問を感じてしまいました。なぜ,今,再結成なのかが理解できないのでありました。私は1983年に再結成してよみうりランド等でライブを行った際,中野でのライブを見ましたが,その時の方がまだ楽しめたように思えます。

もちろん,嫌いではないのですが,結局金儲けだよなぁとしか思えないのが残念でした。ということで,私の記事も古いですが,TBさせて頂きます。
Unknown (ki-ma)
2010-08-18 20:43:30
音楽狂様
度々どうもです。この記事結構良いたいこと言っていてヒドいなぁという感じがしますが改めて正直に書けているなぁと思いました。新録でこの音楽というのが自分には新鮮でした。
同じような感想はRendezvous in New Yorkにおいて感じます。全てのセットがひとまわりふたまわり及んでいないという感じでした。chick自身がやりたいことはすぐやらねば駄目と語っていましたが、その時代時代の意欲が重なって名演になっているんだなと。企画でせーのでやった時にはその辺が欠けているのだろうと思います。

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