音楽という食物

ジャズ系を中心に好きな音楽について

Lars Jansson/Worship Of Self

2009-04-19 23:28:35 | ジャズ
この作品はですね、買ってからほぼ毎日寝る前に聴いてます。もう3ヶ月は続いている。

Lars Janssonは私の中では結構な巨匠扱いです。初めて聴いたときは特に目立つ特徴もなかったのでしばらく忘れていたのですが、どうもいくつかの歌い回しを無意識のうちに頭の中に残されてしまって、改めて聴いた時に「はい、参りました」という具合です。

最近思うのですが、ピアノのスタイルとか個性というのはあんまり重要じゃないのでは、というより最重要な要素ではないと思い始めています。心を捉えるのは音に込められた「強い意志」や考えても解らない心の揺らぎに訴える「リズム」や「生命感」、楽器を「鳴らす」耳の良さ、これらが揃えばビバップだろうとモーダルだろうと関係ないように思います。少なくともジャズに関しては。商業音楽でもプロデュースの軸に「強い意志」が感じられるものは面白いなぁ、と感じます。

話は逸れましたが、この作品は彼のピアノ・トリオに4名のストリングスと5名の木管楽器を加えた構成になっています。まずは単純に曲やアンサンブルが美しいです。密度や温度感が好みです。そしてその中でピアノが埋もれること無く、浮いてしまうこと無く、しっかり潤いを持って歌っています。この人のピアノはとにかく生きていると感じます。タメ、ツマリ、ハネ。人を引きつける魅力的な会話をする人のようなものでしょうかね。

変わったコード進行やフレーズはありませんが、そういうものはあくまでオプションなのかなと思わされるLars Janssonのピアノ。今作は親しみやすい彼の音楽性とアンサンブルの構成がピッタリとハマっていて、最新作にして最高傑作かなとか感じています(全部は持っていないので大変いい加減な話なのですが、、、)。


お好み度:●●●●● ●●●●○


Lars Jansson/Worship Of Self

1. Savasan
2. Schooldance
3. Where is the blues 2
4. Awakening
5. River Falls
6. The wounded healer can heal
7. Hippocampus
8. Pinot Noir
9. Where is the blues 1
10. Giving Receiving
11. Where is the blues 3
12. What is tomorrow
13. Worship of Self

Lars Jansson <piano>
Christian Spering <bass>
Anders Kjellberg <drums>
Ensemble MidtVest

2008年作品




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