「湖畔の、このあたりに立つて、宍道湖に於て見るべきものはただ一つしか無い。荘麗なる落日のけしきである。そして、これのみが決して見のがすことのできない宍道湖の自然である。雲はあかあかと燃え、日輪は大きく隅もなくかがやき、太いするどい光の束をはなつて、やがて薄墨をながしかける空のかなたに、烈火を吹きあげ、炎のままに水に沈んで行く。おどろくべき太陽のエネルギーである。それが水に沈むまでの時間を、ひとは立ちながらに堪へなくてはならない」(石川淳『諸國畸人傳』)
島根県立美術館の湖側に臨めば、小林如泥が目の当たりにした光景が甦る。
美術館の湖畔側には、ナゾの彫刻が陳列されている。
何とみるか。私には古代出雲大社の本殿と地表をつなぐ階段のように見える。
一説によれば、かつての本殿は現在よりもはるかに高く、中古には16丈(48m)、上古には32丈(およそ96m)であった。
いま、島根県立美術館では、「震災復興支援特別企画 ふらんす物語 ~愛知県美術館コレクション展~」が開催されている。
会期は、2011年9月17日(土)から11月7日(月)まで。
このたび、目を引いた作品は6点。
アメデオ・モディリアーニ「カリアティード 」(1911-13年 )は、パリで画商ポール・ギヨームと知己になり、当初志した彫刻を捨て、絵画に専念し始めた頃の作品。ギリシア建築の梁を支える女像柱「カリアティード」がモデル。やや右方向に傾いた姿勢、背後の石壁の不均衡が画の全体に動きをもたらす。杏仁形の目、突き出た鼻、まん丸く盛り上がった胸はシンプルで力強く、質感に満ちた両上下肢とあいまって、生命感に満ちている。
その他、ジャン・デュビュッフェ「二人の脱走兵」、高田博厚「女のトルソ」、海老原喜之助「雪山と樵」、金山康喜「静物」、三岸節子「落書」。
↓クリック、プリーズ。↓
島根県立美術館の湖側に臨めば、小林如泥が目の当たりにした光景が甦る。
美術館の湖畔側には、ナゾの彫刻が陳列されている。
何とみるか。私には古代出雲大社の本殿と地表をつなぐ階段のように見える。
一説によれば、かつての本殿は現在よりもはるかに高く、中古には16丈(48m)、上古には32丈(およそ96m)であった。
いま、島根県立美術館では、「震災復興支援特別企画 ふらんす物語 ~愛知県美術館コレクション展~」が開催されている。
会期は、2011年9月17日(土)から11月7日(月)まで。
このたび、目を引いた作品は6点。
アメデオ・モディリアーニ「カリアティード 」(1911-13年 )は、パリで画商ポール・ギヨームと知己になり、当初志した彫刻を捨て、絵画に専念し始めた頃の作品。ギリシア建築の梁を支える女像柱「カリアティード」がモデル。やや右方向に傾いた姿勢、背後の石壁の不均衡が画の全体に動きをもたらす。杏仁形の目、突き出た鼻、まん丸く盛り上がった胸はシンプルで力強く、質感に満ちた両上下肢とあいまって、生命感に満ちている。
その他、ジャン・デュビュッフェ「二人の脱走兵」、高田博厚「女のトルソ」、海老原喜之助「雪山と樵」、金山康喜「静物」、三岸節子「落書」。
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