語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【南雲つぐみ】「ながら聞き」は時間の無駄 ~聞こえにおける「図と地」~ 

2017年11月11日 | 医療・保健・福祉・介護
 忙しいという人の話を「ながら聞き」したくなることがある。効率を考えたつもりなのだが、実は話が頭に入っておらず、「ごめんね、もう一度」と謝ることもある。なぜ、ながら聞きはうまくいかないのだろう。これは、だまし絵や隠し絵などと呼ばれる、一つの絵の中に2種類の図柄が描かれたものを見ているのと同じ感覚なのだそうだ。
 「老女と若い娘」というタイトルの絵を知っているだろうか。2人の女性の横顔が両方描かれているのに、老女の顔が見えているときは若い女性の顔は見えず、若い女性の顔を見ようと意識すると、今度は老女の姿が見えなくなる。
 このように、人間の脳は二つの情報を同時に受けると、どちらかが「図(絵柄)」になり、一方は「地(背景)」になるという。二つとも「絵」として処理できないということは、どちらかが一方にしか意識を集中できないということなのだ。
 同様に人の話を聞くときは、たった2~3分だけと割り切って作業の手を止め、話に専念したほうがむしろ時間を無駄にしないことになる。

□南雲つぐみ(医学ライター)「「ながら聞き」は無理 ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年11月5日)を引用
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