語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【南雲つぐみ】サンマの栄養価 ~9月10日は目黒のさんま祭り~

2017年09月10日 | 医療・保健・福祉・介護
 東京・目黒区では、古典落語「目黒のサンマ」にちなんで、例年「目黒のさんま祭り」が開催されている。今年は10日。7千匹のサンマが岩手県宮古市から目黒駅前に運ばれ、無料で炭火焼きや生のサンマが振る舞われる。
 落語では、お殿様が鷹狩りの途中で食べたサンマの味が気に入って、お城でも所望する。家来たちは、サンマの脂がよくないと考え、十分に蒸して脂を抜き、さらに小骨をていねいに抜いてお出しした。ぱさぱさになったサンマに殿はがっかりして「サンマは目黒に限る」とこぼすという話だ。
 言うまでもなく、サンマの味と栄養価は脂があってこそ。DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)は、不飽和脂肪酸の一つで、血液や血管の老化を防ぎ、さまざまな生活習慣病に役立つと考えられている。ビタミンB2、B6、B12、Dなども多い。皮の焦げにはヘテロサイクリックアミンという物質が含まれ、発がん性物質があると考えられているが、通常の量の焦げを食べる場合はまったく問題がないそうだ。

□南雲つぐみ(医学ライター)「サンマの栄養価 ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年9月10日)を引用
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【佐藤優】北朝鮮は日米と同じく「現状維持派」 ~北朝鮮の目的は「金王朝」の維持~

2017年09月10日 | ●佐藤優
 (1)北朝鮮の核開発の目的は、米国と対話することだが、むろん、それで満足するわけではない。最終的には体制の保障だ。今、米国と北朝鮮の間にあるのは朝鮮戦争の停戦協定だ。その協定を平和条約にして、さらに相互不可侵を約束する、と。
 平和条約を締結して、相互不可侵を約束しておいて、それをなにか理由をつけて破る、というのは、相当にハードルが高い。北朝鮮も国連加盟国だからだ。
 しかし、それで北朝鮮が核開発計画を放棄するかといえば、しない。米国は、核保有をしたままの北朝鮮と平和条約を締結して、相互不可侵を約束することになる。国交を結ぶわけだ。
 米国は民主化しろ、とかうるさい国だが、国交を結んでいる国のなかには、北朝鮮程度の乱暴な独裁国家はいくらでもある。中東やアフリカあたりに。
 つまり、米国は、核保有国の北朝鮮と付き合うわけだ。北朝鮮は核を使って、自分たちのやりたいことをごり押ししてくることになるだろう。ただ、韓国との統一、赤化統一は考えていないだろう。北朝鮮にそんな体力はない。とにかく、あの国の目的は、金王朝の維持だ。
 その意味で北朝鮮という国は、じつは日米と同じ、現状維持派なのだ。

 (2)北朝鮮が核保有国として公に認められるようになったら、韓国はどうするか。核開発を始める可能性はある。
 ただし、韓国と北朝鮮には、決定的な違いがある。北朝鮮は自国にウランがある。一方、韓国にはウランはない。だから、米国と調整して、ウランを入手しないことには、韓国は核開発できない。
 では、米国がそれを認めるか。
 米国は日本にはウランの濃縮と、プルトニウムの抽出を認めている。日本は六ヶ所村で、それをやっている。しかし、韓国には濃縮と抽出、どちらも認めていない。韓国はもらった燃料を原発で燃やすだけだ。自前ではできないようになっている。
 これは朴正煕(パクチョンヒ)大統領時代に、韓国が核開発を始めようとして、それを米国がむりやり止めた、ということがあったからだ。米国はそのことを忘れていない。
 つまり、韓国が核開発しようと思っても、米国は協力しない。だから、韓国としては北朝鮮の持っている核兵器を手に入れようと狙う。・・・・こういうシナリオになる。

□佐藤優・監修『地政学から読み解く米中露の戦略』の「第3章 地政学から読み解く北朝鮮の戦略」の「じつは北朝鮮は、日米と同じ「現状維持派」である ~とにかくあの国の目的は、金王朝の維持~」
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 【参考】
【佐藤優】米国は金正恩を暗殺する能力がある ~金正男「暗殺の謎」の背景~
【佐藤優】北朝鮮の核開発はソ連を信用していないから ~他国からいつでも捨てられる可能性~
【佐藤優】演説からわかる北朝鮮経済の実態 ~驚愕の『金正恩著作集』~
【佐藤優】中国には北朝鮮核問題に係るビジョンがない ~北朝鮮への対応がフラフラしている理由~