「あの人は運がいい!」ということをイマ風に表現すると、「あの人には偶然幸運に出会う能力つまりセレンディピティ(serendipity)がある」となる。
人の行動は複雑で雑然としている。複雑で雑然な人がなんとなく感じる運のよしわるしは長らくサイエンスの実証的分析の埒外に置かれてきたが、近年は認知科学、脳科学ではしきりにセレンディピティという概念に光が当てられるようになってきている。人間だれしも運をよくしたいもの。セレンディピティを豊かにして運を高めるためにはどうしたらよいか?なんてことにも分析の矢が向けられつつある。
(1)潤沢なフロー経験をもつ
仕事や趣味の世界で豊かなフロー経験を過去、現在有している。すべてを忘れて没頭できるなにかをもつ。フロー経験を良きエピソード記憶として蓄積する。
(2)プロセスを楽しみよく笑う
成果、結果よりもプロセスそのものを楽しめる。そのことじたいを行うことが無条件で楽しいなにかを持っている。そしてよく笑うこと。笑うと眠っていた遺伝子も活性化するそうな。
(3)シンクロニシティに敏感になる
身のまわりの出来事に注意をはらい、出来事の意味に注意する。つまり、シンクロニシティーに敏感になりシンクロニシティーを発動させるようにする。良き偶然を引き寄せる。
(4)まわりに対してオープンになる
いろいろな経験と周囲に対して前向きで、オープンな意識・行動状態を維持する。自分の内面といろいろなヤリトリを一生懸命やり続ける。そして感謝の気持ちを持ち続ける。
ざっとこの手の文献をレビューすると、こんなことが共通項として書かれているし、身のまわりを見渡してもそんなふうか。ただし、これだとたんなる「~思います」だけだ。あるいはたんなる観察による素朴な仮説の域を出ない。
サイエンスの作法で実証するには以下のプロシジャーが必要になるだろう。
(1)まず「運のよさ」を因子分析する。何度か回転をかけてドメインを精緻化して、運のよさを計測する質問をつくる。
(2)その質問表を最低100人位の無作為に選ばれた人々に対して回答を得る。
(3)運がよいと自覚している人の集団、グループAを特定する
(4)運がよくないと自覚している人の集団グループBを特定する。
(5)Behavioral Event InterviewをグループAに対して実施し、運がよいと自覚している人たちの行動特性、能力特性をコーディングし記述する。
あーあ、疲れた。
最新の画像[もっと見る]
- 嗚呼、しまなみ海道! 13年前
- 嗚呼、しまなみ海道! 13年前
- 嗚呼、しまなみ海道! 13年前
- 嗚呼、しまなみ海道! 13年前
- 嗚呼、しまなみ海道! 13年前
- 嗚呼、しまなみ海道! 13年前
- 嗚呼、しまなみ海道! 13年前
- 2週連続で松山へ 13年前
- 引き寄せ、引き寄せられる 13年前
- コスモス、宇宙、秋桜 13年前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます