全生園の桜に今年も会いに行く
桜満開のニュースに浮足立っていました。
開花宣言から長かったですね。
都心よりも少し遅れて、昨日の暖かさで一気に開いた感じがします。
ここ5,6年、毎年訪れている多磨全生園のさくら公園もまさに今が盛りでした。
毎年、菜の花と桜の盛りが同時に見られて、青空と桜色と黄色のマッチングがそれは美しいのですが、
今年は天候不順のせいか、菜の花はまだつぼみが多いようでした。
約36ヘクタールもある敷地内には約3万本もの樹木が育てられていて、桜の樹々は「ハンセン病資料館」の近くに広がっています。
ここの桜は戦後すぐに入所者(ハンセン病患者)が荒れてしまった園内を明るくしようと、募金して植えたもの。
閉ざされた社会の中で、かつて入所者のみなさんがどんなに桜の時期を楽しみにしたことでしょう。
(現在も200人近くの方々が入所中と聞いています)
帰れない故郷の桜に思いを馳せたかもしれません。
取材で以前、園内を巡り資料館を見学して以来、年に一度は訪れたい場所になりました。
聞こえてくるのは子供たちの遊ぶ声ぐらい。
静かで、歴史を重ねた桜に囲まれていると、穏やかな気持ちになります。
子どもたちが遊ぶシャボン玉が風に乗って、私たちのお弁当にフワリとやってきたり・・・
ハラハラと舞い散る花びらが風雅で、桜を愛でるにいい場所です。
柳瀬川沿いの台田運動公園の桜も素晴らしい
全生園の帰りに、清瀬の桜も見たいと柳瀬川まで車を飛ばしました。
川沿いの台田運動公園でさくらまつりが開かれています。
柳瀬川にかかる金山橋と城前橋の間、1.3キロに桜のトンネルが続いているのです。
ここは私にとって忘れがたい場所。
6年前の3月11日、大震災の日に私は柳瀬川散歩を取材中でした。
そして、城前橋のたもとにいるとき地震が起き、すぐ近くの台田団地のバス停から急ぎ清瀬駅に向かいました。
清瀬駅に着くと駅から人が溢れ、バスを待つ人々の長い長い行列、でもバスは来ないという状況だったのを憶えています。
2時間以上かけて、ようやく家に帰り着いたものです。
桜の時期に来るのは初めてです。
川沿いの桜は伸びやかでゆったりとしていて、いいですね。
川の流れに沿って、どこまでも桜並木が続いている感じです。
鯉がたくさん泳ぎ、白鷺や鴨も見られます。
川面が光に反射して、刻々と表情を変えていきます。
出店もありましたが、平日のせいかとても静寂でした。
家族でグループで小さな輪ができて、平和そのもののいい風景でした。
所用時間3時間余りのお花見。2か所とも満開で素晴らしく、満喫しました。
ごったがえす上野公園や目黒川に行かなくても、近場でこんないい所があるんですよ。
とお知らせしたくて・・・
でも、人出がないと花見気分になれないという人もいるでしょうね。