のたりずむ♪ぷれ ~門耳(カドミミ)~

門耳=聞。小耳に挟んだ歌舞伎関連情報や見たお芝居の感想メモです。

2006年10月:歌舞伎座昼【1】芦屋道満大内鑑:葛の葉

2006-10-08 22:58:10 | 書いたぞ: 感想書きました~
◆演目について
「芦屋道満大内鑑」という竹田出雲作の全五段の浄瑠璃の中の四段目にあたるお話だそうです。
文楽の上演記録によると、全体は
1:大内の段
2:加茂館の段
3:保名物狂の段
4:葛の葉子別れの段
5:信田森二人奴の段

というかんじになるようです。
3は歌舞伎でも「保名」の踊りでやりますね。
以前、葛の葉が森に帰る途中で奴とからみを見せる という場面を
見た覚えがありますから、そこのことでしょうか?

あと、イヤホンガイドで解説してたんですが、
「野干(やかん)」とよばれてた狐が、女性に化けて人間の男の人と結ばれて
子供もできたが、正体を見破られて 帰ろうとしたところ、その男に
「子供まで作った仲なんだから、「来」つつ「寝」よ」といわれたことから
「キツネ」という呼び名ができたとか。
これは「日本霊異記」という平安時代の説話集に出てる話だそうです。
なるほどね~。

◆人物関係
ほんとは狐の葛の葉/人間の葛の葉姫 (魁春さん)
葛の葉のお姫さんの方のおとゅつぁん:信田庄司(錦吾さん)
葛の葉のお姫さんの方のおっかさん:柵(しがらみ) (歌江さん)
葛葉姫のダンナさん(人間):安倍保名(門之助さん)

◆あらすじの前:
ここにいたるまでのお話をイヤホンガイドでしてくれました。
それによると

榊の前という彼女が自害するはめになって物狂いになってた保名は
彼女の妹でに瓜二つの葛の葉姫に出会って、ホレて復活。
ところが石川悪右衛門というのが葛の葉姫に横恋慕。
この石川に追いかけられてたのが狐の葛の葉。
これを保名が助けたのが原因で 嫉妬も加わった石川が
保名を散々 打ちすえて屈辱を与えたもんだから、
「死んでやる」と思いつめた保名。
そこを葛の葉姫に化けた狐の葛の葉が押し留め、
二人は保名の故郷に落ちます。
そして6年後、葛の葉姫とその両親が、保名を訪ねてくるところから
話が始まるわけです。

◆のたりの眼:
見所は魁春さんの早変わり。
今頃セットの裏を魁春さんが駆け抜けてるんだろうなぁ
なんてことを思いながら 途中ツラツラうたたねしながら
気がつけば後半へ。

この後半部分での葛の葉の衣装が 最初の濃い紫から
明るい山吹色、かな?の衣装に変わります。この衣装、
地味ながら 華やかな雰囲気で好きです♪

で、それはさておき、寝てる子供の脇で 魁春さんが
 あー 尻尾つくってるな~とかツラツラ思ってたら
あっという間にもうひとつの見せ場、文字書の場面へ。

私、なんかこの文字書きの文句、好きなんですよね。
私が暗記した数少ない(どころか多分、これだけ(^_^;)歌舞伎の文句です。
どこが好きって・・・うーん、リズム感でしょうか。
じつは私、葛の葉がこんなこと書き残してった真意、
いまだに理解してないです(^_^;)

結局、追いかけて来いと言ってるのか、来るなといってるのか・・・
うーん、よくわからん。<(ーー;)
でも、私の場合、何回もいろんな役者さんで同じ演目見て、
ある時ふと「あ、そうか、これってそういうことか!!」と
突然、悟ることが多いので、これも そのうち 悟る日が来る・・・
んじゃないかな~(^_^;)と楽しみにしときましょう。

しかし、この文字書き、最後が子供抱えなきゃならないんで、
やっぱりある程度体力あるうちでないとできないですねぇ。

で、手紙を書き終えたところに出てくる保名。これだけ派手に書いてあるのに、
この手紙に気がつくのは 葛の葉が去ったあと。うーん(^_^;)

最後は幕外、すっぽんから出てきた葛の葉の引っ込み。
引き抜いてふさふさの狐姿になります。
この短い出番のためだけに、あれだけ着込むの大変そうだ~

門之助さんが出るから、瀧之さんもどっかに出てこないかな♪
と期待してたんですが・・・うーん、いないなぁ・・・

◆花道度:高
最後の幕外引っ込みがありますから。
他は庄司夫婦の出と保名の出くらいです。
最後の引っ込みは 見たかったんですが、今回、3Aの席だったのに、
いつもの3Bの席より見えなかったんだよな~<(ーー;) 残念!

【2】寿曽我対面
【3】一谷嫩軍記
【4】お祭り

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