のたりずむ♪ぷれ ~門耳(カドミミ)~

門耳=聞。小耳に挟んだ歌舞伎関連情報や見たお芝居の感想メモです。

2007年3月:歌舞伎座_夜_3:大詰:川連法眼館・奥庭

2007-03-12 02:01:40 | 書いたぞ: 感想書きました~
大詰:川連法眼館・奥庭

◆配役
佐藤忠信佐藤忠信実は源九郎狐菊五郎さん
源義経梅玉さん
静御前福助さん
亀井六郎團蔵さん
駿河次郎秀調さん
伊勢三郎亀蔵さん(奥庭のみ)
片岡八郎友右衛門さん(奥庭のみ)
川連法眼彦三郎さん(川連法眼館のみ)
飛鳥田之助さん(川連法眼館のみ)
横川禅司覚範実は能登守教経幸四郎さん(奥庭のみ)


◆あらすじもどき
パス

【川連法眼館】
◆のたりの眼
・團蔵さん
あーっ!! 團蔵さん、駿河じゃないっ! 亀井って、そうか、赤っ面のほうか~っ
ちょっとショック。_| ̄|○
てっきり、この間と同じ駿河だと思ってたんですよねぇ・・・

でも。赤っ面なんだけど、かっこよかったんです!
大抵、赤っ面の役は「かっこいい」という形容詞はあてはまらないんだけど
今回の團蔵さんの亀井は、なんかちょっとスマートな感じもして かっこよかったんです!

特にもうひとりの忠信を確認しに花道を引っ込む時、
裃の片袖をパッと脱ぐところが鮮やかでかっこよかった♪♪

というわけで、よく観たら駿河よりも動きの多い亀井で結局、満足♪

・菊五郎さん
すみません、狐の見所と最後の化かされのみなさんのとこ以外は
腹の皮突っ張らせて、意識を飛ばしておりました(ーー;)
そんな中、澤瀉屋さんの見慣れてるんで、「おぉ、なんかでてくるスポットが違う」というのが目に付きました。

でも、最後のところ、かわいいなぁと思える狐さんになってました。
菊五郎さんの実年齢を考えると、「さすが」という思いに駆られます。(^_^;)

ちなみに荒法師たちが花道を出てくるときに火炎模様にぶっかえってます。

・葵太夫さん
上手の上での語りでした。が、どうも お声の調子がいまいちらしい。
ラストの「飛ぶがごとくに」(でしたっけ?)のところ、ちょーっとかすれちゃってました。

・静御前
今回、鳥居前とここが福助さんで、道行だけ芝翫さんなんですね。
梅玉さんの義経が出てきた時、待ち時間長くてお疲れ様ですねぇと思ったんですが、
実は福助さんの方がさらに待ち時間ながいんですね(^_^;) お疲れ様です。
ちなみに今回の福助さん、あんまり声がキンキンしてなくて、なんかいい感じでした。

・腰元さん
インターミッションに出てくる腰元さんは6人。下手からでてくる腰元の筆頭がしのぶちゃんでした♪
お着物の色は青でした。 いつも青だったっけ??

・荒法師
3人です。辰巳さんと多分、音之助さん、それとイヤホンで聞く限り松之助さんと聞こえたんですが
多分、これは聞き間違いだと思います。(^_^;)
正解は筋書き買ったら確認します
【3/24追記】松五郎さんが正解でした!

3人というのは澤瀉屋さんの見慣れてると人数少なくて少しさみしい感じもしますが
化かされのところは スピーディーで菊五郎さんとの息もあってて、みてて楽しかったです♪

◆花道度:
法眼の出
ホンモノ忠信の菊五郎さんの出
申し次の侍の出と入り2回
亀井の引っ込みと出
静御前の出
荒法師の出



【奥庭】
◆のたりの眼
初めて観ました。今までこのお話にでてくる平家の残党は2人(知盛と維盛)と思っていたんですが
実は、ここで、3人目がでてくるんだということも初めて知りました。
ちなみにここで出てくる3人目の平家の残党:能登守教経(のりつね)さんは忠信の兄ちゃんである継信さんを
討った人だそうです。

今回は初めてみる場面で、色々なメモをまとめられなかったので、つらつらと書いていきます。
ちなみに、どういう経緯でこの教経さんが出てきたのか、その辺はイマイチわかりませんでした(^_^;)

川面法眼館の最後で浅黄幕(竹垣?の絵付)がかかります。
その後上手の幕外で スタンディングで大薩摩! 巳紗鳳さんと確か巳太郎さん
こうした幕外の大薩摩聞くのはなんか久しぶりでした♪
実は、結構好きだったりします。幕外スタンディングな大薩摩

ちなみに足台を出したり片付けたりしにくる方、着流しです。
多分、長唄のお弟子さんなんでしょうが、着流しの裏方さん というがなんか新鮮な感じがしました。
普通の舞台では着流しの後見さんや裏方さんはいないですもんね。

で、大薩摩も終わって、下座もキリがいいところになり、いよいよ幕が振り落とされるか! 
と思ったら「まだまだまだっ!」と中から大道具さんらしき方の声が(^_^;)。 
さらに、それに答えて囃し方さんらしき声が「まだ?」というのもはっきりと客席に聞こえて、観客席には笑いが。
3階にいる私にもはっきり聞こえましたもの(^_^;)。あれほどはっきり聞こえちゃうのもめずらしいですよ(^_^;)

これは、演出・・・じゃあないですよねぇ、多分(^_^;)
で、さらにワンフレーズ?下座がくりかえされたあと、ようやく開幕♪

「奥庭」というと、本朝廿四孝の「奥庭」を思い出すんですが、これは川連法眼のお館の「奥庭」ということらしい。
池があるのは同じですが、本朝廿四孝と違って 桜の咲く庭園です。

始まりはなんか「先代萩」の床下とデジャブな展開です。
真ん中からセリがあがり、荒獅子男之助ならぬ横川禅司覚範(実は平教経)の足元にねっころがっているのは
鼠ならぬ白狐
ドスのきいた「あ~ら あやしやなぁ」のセリフはまさに「先代萩」(^_^;)

横川禅司のド派手な頭巾は、先月みた「船弁慶」の弁慶の頭巾を思い起こさせます。

で、狐相手の立ち回りが始まりますが、似てますねぇやっぱり「先代萩」の床下に。
でも、狐相手の立ち回りってのは、めずらしいかも。

狐さんは最後は中央下手よりにある石灯籠に飛び込んで退場。

法眼を呼ぶ声にこたえて花道・上手・下手より出てくるのは義経主従+静御前
花道からは忠信のみ。
下手からは駿河と片岡
上手から義経・静御前に亀井♪と伊勢。

義経さんは御身衣ではなく、なんか三番叟のような格好。
静御前もピンクの衣装におめしかえ。
駿河と亀井は同じ衣装です。

わーい♪亀井の團蔵さん、再登場! うれしいな~♪
赤っ面がやっぱりかっこよく見えます。
えぇ、たとえ極悪ドコモダケな髪であっても♪
あと、なんとなく、いつも團蔵さんがやるお役より、若いというか少し幼いようにみえるのは
赤っ面の効果かもしれません。

で、折角、教経を包囲したというのに、義経さんてば「継信の追善」といって勝負は次にお預け
という展開にしてしまいます。
継信さんを討った人なら、いまここで討ってしまうのが追善なんじゃないかなぁと思ってみたりしたんですが・・・(^_^;)

あ、ということは、結局、この話に出てくる平家の残党で、もう一度亡くなる羽目になったのは
知盛さんだけということになるんですね。

最後は、教経さんがやりで義経と忠信に「大入り」と切って、お立ち台に登って
めでたしめでたしの大団円となります。

が。あの場合、教経の幸四郎さんになるのが自然の流れなのかもしれませんが、
でも、あの場面にちょっと出てきただけで、あのおいしい役をさらっていくのはどうかと。
個人的には狐忠信の菊五郎さんか、義経の梅玉さんに乗って欲しかったです。
だって、お2人は最初の場面から同じ役を通してきたわけですし。

團蔵さんがもう1回でてきてくれたから、結構うれしかったんですが、
うーん、この終わり方はちょっと消化不良~<(ーー;)

◆花道度:
忠信が出てくるだけです。
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