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大森町界隈あれこれ お盆歳時記 大森町のお盆、先祖供養

2007年07月17日 | 大森町界隈あれこれ 風景
kan-haru blog 2007 わらの牛と馬

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お盆行事
東京では、7月13~16日にお盆を迎えます。地方では、農作業の関係などにより8月13~16日に行われるのが一般的となり、東京の企業に勤務者はその時期の夏休みに合わせて故郷に帰り、先祖供養をするのが長い間の風習となってきました。
このお盆の正式名は、「盂蘭盆会」(うらぼんえ)といい、お釈迦様の弟子の目連が地獄に堕ちた母親を救い出すため、僧侶に食事を振る舞い、供養したという説話が起源だといわれています。それ以来、ご先祖を大切にする人々は、目蓮尊者のように7月15日にお盆供養を行うようになりました。

今年のお盆は、14~16日が土日・祝日と重なり3連休となりましたが、生憎なことに7月としては観測史上最強勢力の台風4号が、14日午後2時ごろ鹿児島県の大隅半島に上陸、高知県の足摺岬付近を北東に進み、15日夕には千葉県銚子市南東の太平洋を時速55キロで東に進み、本州から遠ざかりましたが、お天気は気になります。
毎年めぐってくるお盆は、ご先祖さまが帰ってくるお盆で、普段離れている家族や親類が来てお線香を上げて先祖を供養する日ですが、天候はさほど心配したほどではありませんでした。

         仏壇              正面:御本尊の大日如来、左:位牌
お盆の準備
大森に住んでからのお盆供養は、欠かしたことはありません。
お盆を迎えるには、先ず3、4日前に仏壇を清掃し、ご先祖様が喜んで帰っていただくように精霊棚(しょうろうだな)の準備をします。
精霊棚は、ご先祖様を供養する特別の祭壇で、一般に仏壇の前などに小卓などを利用して台を作り、台の上には真菰筵(まこもむしろ)や蓮の葉を敷き、仏壇から本尊さまとお位牌を移し中心にすえて、故人の好物やお供物、お灯明、盆花(ミソハギ・ききょう・おみなえし・なでしこ・ほうずき)などをお供えし飾り付けします。それに、ナスの牛やキュウリの馬を作ったり、四隅に笹竹を立てて十六ささげ(実のなるもの)を下げます。また、小鉢やどんぶりなどに、閼伽水(あかすい)と呼ばれる供養の水を入れ、ミソハギやシキビの小枝などで精霊棚にそそぎかけて拝みます。
精霊棚に飾る物は、お盆が近くなると、花屋さんや八百屋さんの店先にはいろいろな材料が見うけられるようになります。

 左:生花立に花を活け、上段にはほおずきを吊るす
 中:精霊棚にはゴザを敷き、線香入れ、香炉、ローソク立、リンなどを置き、先祖の好
   物の果物やソーメンを供える
 右:はすの葉にはキュウリとナスを細かく切りお米を入れ、供養の水を入れたミソハギ
   やシキビの小枝などを供える

大森町のお盆供養
東京の一般的の家庭では、本格的な精霊棚を飾る代わりにお仏壇の引き出しに精霊棚を設け、真菰(まこも)のゴザを敷き霊座上に精霊棚と同様に盆飾りをして、ご先祖様をお迎えします。
昔は、おがらか割り箸で四本の足をつけたナスの牛やキュウリの馬を飾りました。これは、先祖の霊がキュウリの馬に乗って一刻も早くこの世に帰り、ナスの牛に乗ってゆっくりあの世に戻っていくようにと言ういい伝えから作られるものですが、現在は、わら細工で出来た馬と牛に代わってきました。
13日の「盆の入り」から16日の「盆明け」までは、精霊棚に「霊供膳」と故人の好物だったものを添えて供えます。

仏壇の前には、ご住職さんをお迎えして読経をするためのお経台を置きます。
我が家の菩提樹は、茨城県古河市の神宮寺ですので、毎年14日にはご住職さんが東京の檀家を廻って読経して戴いておりましたが、昨年からご高齢のため出てこられなくなりました。

・迎え火

 左:玄関先でほうらくの素焼きの皿の上のおがらに火を点ける
 中:仏壇のロウソクを準備 
 右:迎え火を炊く

普通は、13日の夕方にお墓参りをしてするのですが、菩提樹が遠方のため毎年8月の月遅れのお盆と、春・秋の彼岸に日帰りで墓参りをして掃除をして来ます。
「迎え盆」は、13日の夕方にお寺から火を家に持ち帰ることが出来ませんので、我が家では玄関先で焙烙(ほうらく)の素焼きの皿の上でおがらを焚いて、ご先祖様を迎えます。おがらの火でろうそくを灯して、仏壇に共へてお線香を上げます。

 左:おがらの火でロウソクを点灯
 中左:ロウソク点灯
 中右:ロウソクからお線香を灯す
 右:お盆に帰って来たご先祖様

・親戚縁者の供養
今年は連休により、13日に長男夫妻、14日に池袋の親類、15日に次男一家、16日に親類の方が連日線香を上げに参り、先祖を偲びご馳走を囲み歓談して供養して頂きました。
・送り火

 左:送り火を点けるローソク
 中:庭の門前で送り火の準備
 右:仏壇のロウソクの火で送り火を点ける

16日の夕刻、庭の門前で仏壇から灯したろうそくで、焙烙のお皿でおがらに送り火を焚いて、帰り道を照らして先祖の精霊をあの世にお見送りします。

 左:先祖の帰り道を照らす送り火
 中:送り火の火種で仏壇の線香を灯す
 右:送り火の火渡りで無病息災家内安全を祈願

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