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イベント 東京国立博物館 手塚治虫の漫画と仏像でたどる釈迦の生涯「ブッダ展」その2

2011年06月11日 | イベント
kan-haru blog 2011 「ブッダ」直筆原稿 手治虫漫画全集 ブッダ第7巻表紙画 
    
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ブッダ展示会場
ブッダ展は、 “漫画の神様”手治虫が独自の解釈で、晩年に10 年以上の歳月をかけて描いた漫画「ブッダ」(14巻)の物語を展開して、仏教の開祖で“釈迦”、“仏”、“ゴーダマ・ブッダ”等と呼ばれる釈迦族の王子、シッダールタの生涯を、直筆原画52 点と、重要文化財を含むガンダーラや日本の美しい仏像約20 点を展示してブッダの生涯をたどり、「生命の尊さ」を問いかけた企画展です。

展示の見どころ
・誕生
いまから2500 年ほど前、ブッダとなるシッダールタは、その母・摩耶(マーヤ)が出産のため故郷へ戻る途中のヒマラヤ山麓にあるちいさな林苑で、摩耶の右脇下から生まれ、釈迦族の王子としてこの世に生を受けました。誕生後、ただちに歩いて天地を指差すなど、すでに奇跡的な事跡に彩られていた。

 ブッダの誕生


写真左上:摩耶夫人及び天人像(重要文化財・法隆寺献納宝物) 東京国立博物館
4躯、銅製鍍金、摩耶夫人:像高16.6cm・天人像:像高12.5-13.0 cm、飛鳥時代7世紀
ルンビニー苑にて摩耶夫人が無憂樹の花枝を折ろうとするや釈迦が腋下から誕生したとの仏伝中の一場面を造形化したもので,この種の立体的な群像としては希有の作例。1078年(承暦2年)に橘寺から法隆寺に移された小金銅仏群のひとつである可能性が高い。
写真左下:摩耶夫人像(ブッダの誕生)
写真右:誕生釈迦仏像(重要文化財) 大報恩寺・京都
快慶の弟子行快作の鎌倉時代の彫刻で、誕生仏としては大型、細身の銅像で、像高16.6cmである。下半身をおおう裳の襞を、写実的に畳んでいる点や清凉寺式釈迦像の様な縄目状の髪に造っている点も、この時代の特色を良く表わしている。蓮の葉を裏返した荷葉座と、呼ばれる台座上に立つが、これも当初のものと思われる。
釈迦は麻耶夫人の右腋下から生れや、七歩あゆみ、右手を挙げて天を指差し、左手を下げて地を指差し、「天上天下唯我独尊」といったと伝えられている。
写真中下:「ブッダ」直筆原稿 手治虫漫画全集、ブッダ第2巻表紙画

・結婚
ブッダが生まれて7日目に、母・摩耶(マーヤ)が死去し、その後マーヤの妹に養育されたと伝えられている。シャカ族の王子として生まれジッダルダと名付けられ、武芸、天文、祭祀、文学などの帝王学の教育を受けた。17歳で、第1妃のヤショダラ妃を迎えた。

 結婚


写真左:仏伝図「酒を飲む男女」(パキスタン・ガンダーラ、クシャーン朝2-3世紀)東京国立博物館蔵 41.5×39.0cm
写真中:「ブッダ」直筆原稿 手治虫漫画全集 ブッダ第4巻表紙画
写真右:「ブッダ」直筆原稿 1974年希望の友3月号

・苦悩
シッダールタは王子として、贅沢で何不自由のない生活を送ったが、幼少時に弱肉強食の世を知り、人生に悩む苦悩の日々を送り、その迷いの世界から解脱するために、29 歳で出家を決意する。

 ブッダの苦悩

 
写真左:「菩薩半跏思惟像」(重要文化財、法隆寺献納宝物) 東京国立博物館蔵 銅製鍍金、像高22.0cm、飛鳥時代7世紀
写真中:「ブッダ」直筆原稿 手治虫漫画全集 ブッダ第3巻表紙画
写真右:「ブッダ」直筆原稿 1974年希望の友3月号、「四門出遊」の場面

・出家
ブッダは、「四門出遊」を経験することにより出家の欲求を高め、人の欲望の空しさを感じ、出家の意思を固めた伝えられている。出家を決意したブッダは、ある夜、場内が寝静まったころあいをみはかり、愛馬カンタンにまたがり、カピランヴァストウ城を後にして、近隣の諸国を通過して、アナヴァマーに辿り着きました。そこで、宮中の華やかな衣装を脱ぎ捨て、修業の生活に入っていきました。この時、ブッダは29歳であったと伝えられている。

 出家


写真左:「菩薩立像」(パキスタン・ガンダーラ、クシャーン朝2-3世紀)東京国立博物館蔵
ブッダの王子時代の姿をモデルとした最初期の菩薩像で、豊かな髪を結い、豪華な装身具で、身を飾り、サンダルを履くのは、当時の王侯貴族の装いを反映したもので、後の菩薩像の原型がよく示されています。
写真中:「ブッダ」直筆原稿 手治虫漫画全集 ブッダ第5巻表紙画
写真右:「ブッダ」直筆原稿 1974年希望の友8月号

・苦行
ブッダは出家後、宗教上の重要拠点のヴァイシャリーの都を目指して修業の旅を続け、そこで高名な修行者に師事して教えを受けました。その後、マガダ国の首都ラジャーガハに行き、名高い修行者のもとで修行を行いました。最高権威者の修行を終えると、さらにナイランジャナー河の近くで、さらに激しい修行に入るが、悟りの境地は遠く、苦行に没頭する。

 苦行


写真左:「出山釈迦立像」南北朝時代14世紀、木・金泥塗、高さ96.3cm、奈良国立博物館蔵
写真中:「ブッダ」直筆原稿 手治虫漫画全集 ブッダ第6巻表紙画
写真右:「ブッダ」直筆原稿 1975年希望の友11月号

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2 コメント

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英語版 (adansonian)
2011-06-30 06:07:24
はじめまして。アメリカ在住なのですが、手塚作品は英語版も売られています。ブッダは子どものころから大好きだったので、こないだ英語版を全巻そろえました。レビューを書きましたのでよろしければ。

http://adansonian.blogspot.com/2011/06/buddha.html

外国人も「面白い」と数日で読み終えていました。偉大です。ちなみにブラックジャックも買いました。
adansonianさん はじめまして (kan-haru)
2011-06-30 15:17:21
adansonianさん はじめまして、コメントをありがとうございます。

アメリカからもブログを見て頂いているとは、感激です。

手塚治虫は、私の息子が小学生の頃テレビのアニメ「鉄腕アトム」に夢中
になっていた時代に知りました。

レビューを拝見させていただきましたが、英語版は英語が苦手なので、手が
でません。
今後も、kan-haru日記を見にきて下さい。

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