十代の頃日曜の夕方6時になると
お母さんそっちのけでNHKの『レッツゴーヤング』観てたでしょ?
ごめんね…
お母さんが夕食の後片付けしてるのに
私はテレビに夢中だったね
今はテレビなんか観ないで「手伝いすればよかった…」って後悔してる
それでね
私はお母さんが天国へ行ったことも
まだまだ心の整理がつかなくて
私がもう少し思いやっていたら
お別れする日が先に延ばせたんじゃないかと
自責の念が拭いきれないの
「そんなことはありえない」と思わずに
もっともっと危機感をもって対面していたら…って
何もできなかった自分にガッカリして
私のせいで長生きできなかったと心が傷んでる
私の落ち度でお母さんを守れなかった
特別親不孝な人間で
予定通りにいかなかった運命を恨んでる
まさか自分にこんなことが起こるなんて…って
もう一度せめて2年前に戻りたい、やり直したいって
今も胸が痛い…
街角や道端で私とお母さんと同じくらいの年恰好の2人連れを見ると
羨ましくて悔しくて情けなくなるの
とにかく自分だけが不幸で運が悪かったって以外の何物でもないって感じでね
そしたら自分の心が狭くて成長できないままだったって反省する機会が
昨夜にありました
NHKBSプレミアムの『J-POP青春の’80 レッツゴーヤング』を
たまたま観たことなの
太川陽介、石川ひとみの司会陣とゲストの早見優、大場久美子、大沢逸美
他にもゲストがいたけど
この3人のゲストはそれぞれ私が観るべくして観たって感じで
神様が弱くて醜い私のウジウジした心を見かねて観せてくれたんじゃないか
独りよがりの都合のよい解釈と言えばそれまでだけど
観終わった後私の心はずいぶん変化があったの
最初懐かしい曲や歌声を聴いて当時の悩み無き時代を振り返っていたんだけど
そのうち
早見優は帰国子女で恵まれた家庭環境だった若い頃を過ぎて
1992年にお母さんを肝硬変で失くしてしまい
花嫁姿も孫の顔も見せられなくて
その上3年前にはお父さんも胆のうがんで失くしてしまっている…
可哀そうすぎると思った…
そして大場久美子は今は人生の伴侶も得て落ち着いたみたいだけど
39歳の時にお母さんを失くして
あまりの落胆から8年間パニック障害に陥ったと聞いている
きっと『まさか』が現実に起こったことで
私のように『嘘だ、嘘だ』と心が事実を受け入れなかったんだと思う
そして大沢逸美は
女優を続けながら11年間お母さんを介護して看取ったって
そして自分の仕事をセーブし婚期も逃したって言ってた
何ということだろうって自分が恥ずかしくなった
確かにお母さんを守れなかった私は不幸だし
もっと反省して落ち込んで楽しく暮らしてはいけないと思うこともあるの
でも3人を観て忘れていたことを思い出した
私と同じイヤより以上に親不孝で不運で
悔やみきれないかもしれないのに
一度しかない人生をまたやり直すかのように生き生きしている
せっかく産んでもらったのに
悔やみ恨み悲しみすぎて無駄に時間を費やすことが
お母さんにとって親不孝を重ねているかもしれない…そう反省
みんなそれなりの年相応の容姿になっていて
「みんなそうなんだ~!」って安心するような
今の私に少し芽生えた『女性進化』への諦めの気持ちが恥ずかしくなった
なんかねターニングポイントになったかもしれないの
もしかしたら三歩進んで二歩下がるかもしれないけど
何かこれまでの心についていたものが少し剥がれたような気がしたの
私もやがてお母さんの所へ行くのは確実でしょ
これまで強がりで口先だけで「お母さんに会う日のためのお土産」だと
日々の努力精進を心掛けたフリをしていたかもしれないな?って思った
私の人生の道程は下り坂であるのは間違いないけど
道の傍らに給水場がまだあったよ、お母さん
ココから少しこの気持ちを保ってみるね
パパのことも心から前向きに捉えるような考え方をしてみるね
そしてそれを真由美にも伝授できるようにしてみるよ
「また、好き勝手なことしてるよ、お姉ちゃんは…」って
笑ってくれる?お母さん…
もっとお母さんとの想い出も残して行かなければね…