言葉の雨が降ってくる。
それは透明でまるくて、柔らかい雨。
それを包むように、色とりどりのまるがゆらゆらとはじけ飛ぶ。
それにわたしはうっとりと見とれる。
台風前の湿った風がよく似合う。
その風に揺れる木々のゆらめきがよく似合う。
そういえば去年のあの日もそうだったね。
スピッツのアリーナツアー「THE GREAT JAMBOREE 2014 “FESTIVARENA”」
7月9日の武道館初日に参戦してまいりました。
スピッツ初の単独での武道館公演です。
「シロツメクサのうたが好き」という母と一緒に、
大きな玉ねぎの下で、透明の雨やかわいい色のまるにうっとりとしてきました。
やっぱり好きなのです。
このお歌世界のなかにあるしゃがみこんで泣きたくなるような何かが。
この何かはなんだろう。
僕のままで、光を見ようとすること。
僕のままで、空を見上げること。
僕のままで、かわいいものを見ること。
僕のままで、この小さななにかを守ること。
都合よく羽ばたけない僕。
だからこそ、見れるもの。できること。守れること。
そうゆうことを忘れたらいけない。
大きなことはできないよ。
でもこの小さな小さな祈りを強く守ることならできる。
お歌のなかにある色とりどりに遊びながら、
そうゆうことを何度でも思った。
あの日から、それはずっと思っている。
この小さな祈りでいいのだ。
ゴミできらめく世界にひそむかわいい光を見つけつづけてゆくのだ。