「影響の輪」を広げる

向上心旺盛と自画自賛している中年おじさんのブログ日記

炉心溶融の詳しい映像が、事前に作成されていた

2011-09-24 | Weblog

動画で見る炉心溶融

詳細なVTRが作成されていた。

独立行政法人・原子力安全基盤機構が事故前に、原子力防災専門官向け資料として作成していた、炉心溶融のシミュレーション画像。

炉心溶融は、これが分かり易い。

http://www.youtube.com/watch?v=wwYk62WpV_s

この事故は、「事故発生後制御棒が完全に挿入され、

原子炉が停止した後、

炉心を冷却するための全ての注入に失敗するケース」

(今回の福島原発と同じ状況)

まず、炉心露出 → 炉心溶融(事故発生から30分後)

→ 圧力容器下部到達(事故発生から約1時間後)

→ 圧力容器貫通(事故発生から3時間後)

→ ぺデスタル(中間床面)のコンクリートの床面を侵食

→ ぺデスタルの床を貫通し、その下にある床面に落下

→ この溶融燃料が、ガスを発生し、各容器内に温度および圧力を徐々に高める

→ このガスが格納容器の限界を超えた時、圧力容器を守るため、環境への放射性物質放出。

この映像は、配管断裂という最悪の事態を想定して作成した。

福島原発事故は、電源が無くて、冷却が失敗とほぼ同じ状況のケース。

最後の画面:

「最悪の事態に至った場合でも、

住民の方々に安全・安心して頂けるよう、

日頃から、防災担当者の訓練を通して、

原子力災害時の対応能力の習熟に努めております。」

この言葉は、誰が誰に対して伝えるメッセージなのか?

訳がわからないメッセージ。

この映像に書かれている原子力防災専門官向け資料とすると、

1.原子力防災の専門官さん達。この程度の炉心溶解は、現場担当者は想定しているから大丈夫だよ?

2.原子力防災の専門官さん達。こうゆう最悪時もあるから、対応能力を高めておいてくださいよ!

3.現場の担当者へ。原子力防災の専門官さん達には、こうゆう映像を見せるから、炉心溶融について質問があったら、日頃から、その対応能力を高めていると自信をもって答えなさい???

地元住民相手で無いことは、確か。

炉心溶融が、事故後30分で起きることを知ったら、誰でも不安になる。

また、炉心溶融を持ち出して、安全・安心を説明することはない。

本当に、誰に対するメッセージなのか?

趣旨、キーワードが明確でない。

 

この映像を見る限り、炉心溶融は、想定内の話でしたね。

驚いたのは、炉心露出から炉心溶融まで、たったの30分であること。

まさに、時間との戦いであったが、その戦いができなかった。

震災後当時、電源装置を他の地域から持ってくる手配をしていたという話もあったが、そんな悠長な状況でないことは、明白になった。

 

冷却できないと、こんな事態になり、水素爆発するような原発。

それでも、原発が必要かを考える必要がある。



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