日守麟伍の和歌(うた)日記 Ringo Himori's Diary of Japanese Poetry

大和言葉の言霊の響きを求めて Quest for the sonancy of Japanese word

「まぶたの重き」推敲

2023年01月15日 | 日記
 数日前、白壁に夕日の当たっている情景を詠みましたが、その後、何度か同じ道を通っているうち、赤い夕焼けに染まっているときと、まだ白々とした時間とでは、雰囲気が異なるのを痛感しました。

 あの時は、白壁が赤く染まっていましたので、推敲します。

白壁の 赤き入日に 静まりて まぶたの重き
仏のごとく

(白い壁に赤い夕日が当たり、あたりは静まり返って、目を半ば閉じた仏眼が見る世界のようです)

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年の初めに宣り上(あぐ)る長歌(採録)

2023年01月01日 | 日記
年頭にあたり、2012年1月にアップした長歌を、ここに再録します。

世と人を導きたまふ神々のおん前にて
自らに宣り上(あぐ)る長歌

明(あ)けそむる 天つちの際(きは)
固め成し いや生(あ)れ継ぎし
天つ神 国つみ神の
民くさを うつくしみまし
禍(まが)ことは い直し立たせ
八十隈(やそくま)は いや大広(おほひろ)に
平らけく 開きゐまして
里の幸 海山の幸
うるはしき 国内(くぬち)にありて
をのをのゝ 世のなりはひを
安らけく いよゝ多けく
栄(さか)ゆくや とはにとこよに
われ人の とものよろこび
暮るゝ日を 明くる日に継ぎ
行く年を 来る年に継ぎ
一日(ひとひ)ごと 一年(ひとゝせ)ごとの
幸(さき)はひを いや増しませと
集(つど)ひくる うからやからの
大前(おほまえ)に 恩頼(みたまのふゆ)を
かゞふりて 命(みこと)かしこみ
礼言(ゐやごと)を 礼代(ゐやじろ)と宣(の)る
うづなはしをせ

反歌
人とわれ 天つしるべを まぎゆかな ゆくへは知らね あとなもしるき

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