雨模様の日々、少年のころの夏の夜の情景を、思い出しました。ある夜、海岸に出て、防波堤の先まで行くと、雲もなく晴れた星空に、満月が高く小さくかかって、凪ぎた海面を隈なく照らし、細かな光をきらめかせています。空と海のあいだの巨大な空間が、胸いっぱいに膨らむような、内と外、大と小が反転する、不思議な感覚を引き起こしました。
くろぐろと すむほしぞらや たかつきの おしてるうみに なみとかがよう
黒々と 澄む星空や 高月の おし照る海に 波とかがよふ
(雲もなく黒々と晴れた星空に、満月が高く小さくかかって、凪ぎた海面を隈なく照らし、細かな光をきらめかせています)
*******
ホームページ『日守麟伍ライブラリ』
くろぐろと すむほしぞらや たかつきの おしてるうみに なみとかがよう
黒々と 澄む星空や 高月の おし照る海に 波とかがよふ
(雲もなく黒々と晴れた星空に、満月が高く小さくかかって、凪ぎた海面を隈なく照らし、細かな光をきらめかせています)
*******
ホームページ『日守麟伍ライブラリ』