ヒイラギ日記 ~Holy Holly's Diary~

小粒でも ぴりりと辛い 博士な日々。

ヒイラギ傷だらけ

2009-01-31 13:23:57 | ヒイラギのひとりごと

手の腱鞘炎。
使わないなんてワケにはいかないから、
いつまで経っても治らない。

琴の練習。
背中のほうに転がってった赤鉛筆を取ろうと、
振り向きざま、畳に左手をつく。

その拍子。

せっかく湿布で痛みが引きかけた手のスジに、
鋭く痛みが走る。

あ゛~あ゛、治らない理由、判明。 むしろ悪化。

出張先で迎えの車の天井にしたたかぶっつけた頭には
ちょっとした‘こぶ’と大きなカサブタ。

あ゛~あ゛、どんくさい。

明後日からのラストスパート・ウィークに備えて、
今日はおとなしく引きこもって、
再びお日さまが顔を出すのを待ちましょうか。



いよいよ。

文京シビックホール『NORMA』公演(2009.02.08)
指揮:苫米地英一

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待合室にて

2009-01-31 11:44:47 | ヒイラギのひとりごと

読みたい雑誌がないなぁ。
「今年の運勢特集」かぁ・・・

“あなたは太陽です”

へー、またもや。
前世は太陽神だとか、守り本尊は大日如来だとか、
なんか占うたんびにお日さまが登場する。

“明るく積極的な社交家で、いつも中心的な存在です”

これは違うな。
明るく内弁慶なオタクで、群れるのがキライな一匹狼だし。

“慈愛に満ち溢れたあなたはとてもモテますが、
  熱しやすく冷めやすいでしょう”

違うなー。
びっくりするぐらいモテないし、
好きなモノも人もそう簡単には変わらない。
ただ、〝大嫌い〟というのは余程のことがないと、無い。
それを慈愛というならば、そうなのかな。

“今年の秋、あなたの運命を大きく変える出遭いがあります”

去年も“8月に運命の人との出遭い” なんて書いてあったけど、
しごく平穏無事に『Carmen』歌ってたぞ。

所詮お日さまヒイラギは、
そばにいる人に輝いてもらいたくて照らしてるだけ。
自分の運命にはそんなに頓着しないし、いつ終わってもよい。

でも、太陽なんだもんな。
ハタから見ればこっちが輝いちゃってるんだな、きっと。
あ゛ー、だから、「スターな風格のトランペット」だったのかな

「ヒイラギさーん、診察室へどうぞー」
――あ、はぁい…

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忙中閑 in 京都

2009-01-30 20:45:10 | 仕事人ヒイラギ

人の心というのは偉いもので、
おかしくなりそうに忙しさがオーバーヒートしてくると、
防衛機制がちゃんとはたらく。
張り詰めた精神の糸を、ところどころ緩めようとする。

先日の京都日帰り出張での防衛機制は、
マンガミュージアムでのランチ休憩。
(まー〝ランチ〟といっても一仕事終えた午後4時過ぎだが・・・)

休館日だったおかげで、
近所の会社員らしき二人組のほかに客はない。
天井は高く、BGMもかすかに聞こえるていどの音量で、
ダークブラウンにオフホワイトのシンプルな店内は、ほっと落ち着ける。

天気は悪いわ、寒いわ、空腹だわ、
寝不足が過ぎて起きて働くのがやっとだわ。
そんなときの休憩には、けっこう適したカフェだった。

壁には有名な漫画家の直筆サインと肉筆画。
それも壁一面というわけではなくて、
適度に散らばったりくっついたりしている間隔が気ままでいい。

知ってる顔や名前があったのでケイタイで撮影。
考えてみれば漫画家さんって、本人の顔も年かっこうも案外知らないなぁ。
なんだかフシギな感じがした。

(以下、なじみのある順

(じゅん)

(ルパン)

(アンパンマン)

(ジョー)

(ゴルゴ)

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視線が痛かったから

2009-01-29 15:51:47 | 芸能人ヒイラギ

昨夜、三週間ぶりに『NORMA』の稽古に顔を出した。
考えてみれば本番まであと10日かそこら。
稽古らしい立ち稽古としては最後。

予定通り遅刻して、こそっと稽古場に入れば、
この三週間「来ないな~」と思ってくれてたらしいおばちゃま達から一斉に、

「ずいぶんしばらくぶりだったわね~」
「まだ当分忙しいの
「衣装はもらった
「アラ、左手どうしたの
「痛々しいわ~」
「椅子持ってきてあげるわね」
「見て見て、新しいカンニングペーパー作ったの」
「ここのところがまだ憶えられないのよ~」

集中砲火。
われながら、さすがの‘かまわれっ子’オーラ全開。

ハイ、どーもゴブサタいたしました。
満身創痍で帰ってきたひ~らぎです。
24時間態勢・不眠不休で大仕事を終えて、
無事で帰れるワケはありませんからね。

フルタイムのプロパーとして担当していた仕事のすべてをそっくり抱えたまま、
現職に移籍して本務もひっくるめて全うしているのだから、
24時間態勢・不眠不休になってしまうのは当たり前といえば当たり前で。

平日の本務と週末の芸能活動と残りの時間での学業とで、
すでにスキマがないのが分かっていて兼任してるのだからしょうがない。
自然、ひずみは最も手抜きしやすい、もとい、仲間の助けが得られる、
オペラ活動に及ぶわけで。

それにしてもしばらく見ないうちに、男性陣のシーンは迫力が増しましたね。
、エキストラが入ったから

主役の彼は身長が伸びましたね。
、シークレットブーツ

なーんて雑談を廊下でしていたら。

一介の合唱団員の三週間におよぶぶっちぎり欠席は、
どうやらマエストロにもちゃあんとバレていた模様。
帰り際の視線が痛かったから、今日は出張先から直帰して復習するか…



ウソだけど。
ホントは、「福島は寒くて風邪ひきそうだったから」が直帰の理由でした~

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“ふつう”ってなんだ(2)

2009-01-28 22:52:58 | 博士課程のよもやま

怒涛のシンポジウム開催の合間をぬって、
昨日は東北、今日は関西、てな調子で、
ヒアリング調査に飛び回っていた。

こんなにも忙しすぎるのは仕事と雇用と資金がまったくマッチしてないからだー
という主張はまたの機会にして。

このヒアリング調査、福祉関係者へのインタビューが多いせいか、
誰と話をしていても首を傾げてしまうことって共通している。
それはやっぱり、“ふつう”ってなんだろう、ということ。

こどものころ、クラスに1人くらいはハンデのある同級生がいた気がする。
それが“ふつう”だった。

彼らがどこかしらの施設に集められて私たちの前から姿を消したから、
いま身近なところでハンデのある人を見かけることはほとんどなくなった。
それって“ふつう”なのか

福祉施設のバザーには障害のある人が作ったたどたどしい手工芸品が並ぶ。
訪れた人は慈善の気持ちでいっぱいになって買っていく。
街の洒落たレストランにファッショナブルな雑貨や流行のセンスの食器が並ぶ。
訪れた人はそれが障害のある人の作品だなどとは思わずに買っていく。

どちらが“ふつう”なのか

未曾有のストレス社会。
何も感じないで平気で生きている人も、
精神科や心療内科に列をなしベッドが空くのを待っている人も、
どちらも自分じゃ“ふつう”だと思ってるに違いない。

さて

私たちを取り巻く社会が抱えている問題は、
案外、目の前に深く大きな口をぽっかりと開けている気がしている。

てことで、明日は朝から福島県の泉崎。
雪なぞ降ってないといいなぁ。

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風前のひ~らぎ

2009-01-27 22:52:01 | 仕事人ヒイラギ

〝マジ休みたい~・・・〟などとヘコタレてるヒイラギに、
オペラ仲間から激励のメールが来はじめた。

本番目前にして実に三週間ぶりだというのに、
どうも『NORMA』の稽古に気が乗らないのには、
ふたつばかり理由がある。

ひとつ。
演出・制作陣の“考えなし”エピソードの数々を伝え聞くにつけ、
着実にヤル気がそがれていったこと。

ふたつ。
24時間仕事人モードが続きすぎたらしい。
明日の稽古までに、キャラの切り替えができそうにない。
消耗が激しくて、稽古に耐える集中力が戻りそうにない。

ま、要は気持の問題なんですけどね。

仕事カバンに、さて、『NORMA』の楽譜を入れようかどうしようか。
仲間からのメールを眺めてしばし考える。

「マエストロの大舞台を成功させてあげるために、カツ丼たべて頑張れ
「マエストロに会いに出ておいで♪」

いや~、べっつにマエストロは、ひーらぎごときの出欠とは何のかかわりもなく、
ご機嫌よく本番の大成功に向けてお過ごしいただければそれでよいと思います。

稽古場に足を向けるべきか、それとも隣の温泉あたりでまったりするべきか。
む~ん、それが問題だ・・・

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“ふつう”ってなんだ(1)

2009-01-26 21:45:33 | 仕事人ヒイラギ

先週の土曜日、まだ1月だけど、今年最大の仕事を終えた。
国際シンポジウムの開催。

招聘した3人のゲストは、大物ぞろい。
クリスマス前に定員を超えた参加申込みラッシュは
年末年始をはさんで途切れることなく開催前日まで続いた。
(イヤ、ぶっちゃけ、今日もまだ来てた…

開催二週間前になって、運の良い早期申込者のひとりから
急用のためキャンセルしなければならなくなったと連絡をもらった。
参加者リストから名前をひとつ削除した。

一週間近く経って、ふたたび連絡をもらった。
やっぱり行けることになったのでキャンセルを取り消したい、と
留守番電話に残されたメッセージ。

大幅な定員オーバー解消のためキャンセルを募り、
参加者数がようやく座席数プラス一桁になったのが
開催二日前。

――万が一ですが、当日欠席がゼロだったときは、
    同時通訳ナシの立ち見をお願いすることがあるかもしれません

但し書きつきの再受付にさせてもらった。

この2ヶ月の間こんなようなことを延々とやっていた。
一件一件に最善の誠意をつくして、
あたりまえに、“ふつう”に、応対してきただけのこと。

なのに、件の参加者の方からは、シンポジウム当日、
ものすごく丁寧なご挨拶と地元名物のお菓子をいただいた。

「そんな親切な仕事、やってたの

このやり取りを知った先生方からも驚かれ、感心され、
そりゃあ大変だったろうと労っていただいた。

感激して、恐縮して、それから、「だけど」と心の中でひとりごちる。

このテの仕事は、究極のサービス業。
四方八方に神経はりめぐらせ、徹頭徹尾、人の立場に立つ、
それが責務。

“ふつう”だと思ってやっている仕事っぷりが、
こんなにも喜ばれ、感謝されることのほうが、“ふつうじゃない”のでは。

過酷なスケジュールをこなしながら、何かにつけ考えさせられたのは、
“ふつう”ってなんだろう、ということ。

仕事人として“ふつう”というのは、
何よりもまず自分をわきまえているということではないか。
自分はどんな立場で、どこに立っていて、何のために、何をすべきなのか。

仕事絡みのトラブルやイザコザのほとんどは、
これが欠けた相手との間で起こるものという気がしている。



・・・ていうか、ホントはこれ全部、“事務局さん”の仕事なんだけどね。

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増やせ、にじゅうまる

2009-01-20 22:40:53 | ヒイラギのひとりごと

――平日にやり残した仕事を、ちまちま片づけてました
  [×]

――今日しかないと思って、一日中お稽古してました
  [×]

――何をするというのでもなく一日中ぼんやりテレビ観てました
  [◎]


かかりつけの先生による、ヒイラギの休日の生活態度評価は上のとおり。

とにかく[◎]の日をなんとかしてつくりなさい、
と、ちっとも言うこと聞かない患者に痛~いハリを連打する先生。

――え、月に1回くらいっすかね…イテッ

「最低ね、サ・イ・テ・イ。
  できれば隔週、ホントなら週1日って言いたいとこだけど」

上司でもあり指導教授でもあるW先生に紹介してもらった、
カリスマ鍼師Jr.のこの先生、
腕は確かだが、このよーに無理難題が多い。

「明日にでも二泊三日以上の温泉旅行に行ってきなさい」とか、
「ここらで三ヶ月とか半年ぐらい、プータローしなさい」とか、
「当分なにもしちゃダメ」とか、
「がんばらないように、がんばれ」とか。

また無理難題だなと思って、むにゃむにゃテキトーに返事してると、

「長生きしてもらえるように支えてんだからね

――イテッ
    …でもぉ、予定ではもうぼちぼち終わってる命だからぁ…イタッッ!!

「そんなに早く終わられたら、“なんで気づいてあげられなかったんだ”って、
  僕がW先生に怒られるでしょっ

そーだった。

実のチチより父っぽいW先生はいつも、
実のチチより心配してくれる。

しょうがない、もうちょっと生きるか。

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使うなと言われても

2009-01-19 23:57:24 | ヒイラギのひとりごと

腱鞘炎の治療はとにかく“使わない”ことなのだそうだ。
だけどこれが結構ジレンマ。

キーを叩かずにマウス使えば、
スピードは落ちるが、指の負担も減る。
スピードが落ちる分、持ち帰り残業は増える。
仕事人ジレンマ。

左手を手抜きして琴爪弾けば、
音が変わる、遅れる、乱れる、勘が狂う。
勘が狂う分、稽古時間が増える。
芸能人ジレンマ。

ケガが多くて痛みには強いタチのヒイラギでも、
「痛い」という感覚にはまず身体が反射的に反応する。
こればかりは動物としての本能なのでどうしようもない。
でもこのほんの一瞬の反射が、仕事に、演奏に、響く。

困ったものだ。

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片想いのゆくえ

2009-01-18 14:44:27 | 芸能人ヒイラギ

芸の道は片想いのようなものだなと思う。

そういう内容の古い歌が多いからそう思ったのかも知れない。
(三絃はとくに)

どんなに努力を重ねてるつもりでも、
一生懸命自分を磨いたつもりでも、
結構な高みまで登ってきたと思っても、

ちっとも距離が縮まらないような気がしてしょうがない。

大好きなのに、
少しでも近づきたいのに、
朝から晩までずっと頭から離れないのに、

水平線の向こうのお月さまみたいにいつまでも遠い。
ゴールのない芸の道は、月影を追い続けるのみ。

死ぬまでに一つでいいから小さな実が生ってくれるといいな、
なんて自惚れて、ただひたすら、習い、励み、悩み、
それで、時々ちょっとだけ褒められる。

恋の片想いなら、ハナから成就するとは思ってないけど、
芸の片想いは、時々ちょっとだけ褒められて、
もしかしたら叶うのかもしれないと思っちゃったりする。

ヒイラギの片想いのゆくえは、さて。

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