一足先に 沖に出る

2024-05-06 10:18:08 | 日記

先日、友人S嬢が福岡に遊びに来て
夜、一緒に飲みました。

久しぶりの再会に
ピーチクパーチクおしゃべりが弾んだ後
S嬢は、自宅が小倉にあるため
最終の新幹線で、家に帰っていきました。

翌朝、LINEにて
「昨日は来てくれてありがとー!」
「楽しかったね!」
「時間があっという間だよね!」と
たわいもないやりとりをしていたのですが

メッセージを交わすうちに
「そもそも我々は、まだ話し足りてない」
と、同じ思いであることが分かり

急遽「今日も、二次会やろうぜ!」と
連チャンで福岡に呼び出し
どんたくさながら、GW2日開催の
おしゃべり祭りとなったのでした。

オバサンたちの
おしゃべりにかける情熱を
あなどることなかれ!www




ちなみにS嬢は
ワタシと同い年の同級生です。

20代で会社を立ち上げて
四半世紀もの間、社長業をやってきました。

社員数は10名以下と小規模ながら
海外企業を相手にしたビジネスで
外国人を相手に切った貼ったしながら
世界中をパワフルに飛び回り
武勇伝を語らせたら一晩では足りないくらい
エピソードの宝庫な奴です。

いつも会うたびに、時間が足りないくらい
おしゃべりのネタは尽きないのですが
今回は、どうしても二晩かけてでも
話しつくさないといけなかったのが

S嬢が、長年つづけてきた会社を
来月で畳む、という
人生の重大な選択を決めたためです。




この結論にいたるには、様々な理由があり
サラリーマンしかしたことのないワタシには
充分理解できない思いもあるのでしょうが

同い年の、働く女として
「その気持ち、分かるわー!」と
ヘッドバンキングな話も多々ありました。

たとえば

若い他人に、長時間かかわりつづけ
人材育成しなければいけないという
面倒くささ。

社員に安定収入を保証しなければいけない
プレッシャー。

時代の変化や競合他社の動向を睨みながら
日々変わり続けていかないと
企業として存続しつづけられない、という
エンドレスな戦いへの疲労感。

S嬢は、大人になってから
ますます個性を発揮して輝き出した
大器晩成型のタイプでしたが

学生時代の頃を振り返ると
しょっちゅう遅刻や欠席が多くて
(社会通念上の)努力とかが苦手な
(社会通念上の)怠惰なタイプでした。

それなのに・・・!

話を聞けば聞くほど
「四半世紀もの間、
 あんた、よく頑張ったね・・・」
と、感嘆のため息しか出てきません。

アジア人として、女として、
屈辱的な扱いを受けることも
一度や二度ではなかったでしょうに
よくぞここまで頑張ったよ・・・。😢




会社を畳んだあと、どうするかは
あまり何も考えていないけど
まずはしばらく
無職の日々を楽しみたいとのこと。

今まで、湯水のようにお金を使ってきた趣味も
経済状況を見ながらダウンサイジングして

少しずつ貯金を食いつぶしながら
(時にはアルバイト等もしながら)
行き当たりばったりで
自由に生きていくそうです。

これまでに築いてきた資産があるとはいえ
この決断にいたるまでに
一進一退グルグル迷いながら
少しずつ覚悟を固めてきたのを
何年も前から見てきているので

とうとう自分で自分の進退を決めた、
という事実に、ただ頭が下がる思いです。




50歳。

人生のリセットボタンを
押したくなるお年頃です。

とはいえ
手放すものの大きさと、
いったん手放すと
二度と手に入れられないであろうという
希少性もよく分かる
分別あるお年頃。

しかし、それでも
大きな代償を払ってでも
自分を自由にしてあげる、という
潔い決断をくだした背中は

仲間の勇気になり
我々の希望になります。

そして、勇気や希望は連鎖して
互助のセーフティーネットになるのです。

そう、我々は互助会員なのだ!









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