髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

「口の周りに毛が生える」という呪いを受けたオッサンがファミコンレビューやら小説やら好きな事をほざくしょ―――もないブログ

「高橋名人の冒険島」 レビュー (ファミコン)

2018-06-08 21:00:45 | ファミコンレビュー
アーケード版『ワンダーボーイ』のファミコン移植版
サイドビューアクションゲーム
開発はエスケイプ
発売はハドソン
1986年9月12日発売
「ゲームセンターCX ~有野の挑戦~」プレイソフト#23


あらすじ
『高橋名人』の恋人である『ティナ』が『キュラ大王』によってさらわれてしまった。
『高橋名人』は『ティナ』を救い出す事が出来るか?


特徴
ステージは8、その中で4つのエリアに分かれている。
4つ目のエリアの最後にはボスが控える。

スーパーマリオブラザーズに近い操作性だが
敵を踏む事は出来ず、体のどこであれ触れると死ぬ。(スケボー時除く)

「バイタリティーゲージ」という物が画面上部にあり
動いているだけはなく立ち止まっていても徐々に減りそれがなくなると死ぬ。
ステージ中にあるフルーツや牛乳などを取る事で回復する。

アイテムなどは大抵、卵に入っているのだが
普通のアイテムは触れた時点で取得したことになるのだが
中には「ナス」が入っており体力をかなり吸われる。
無敵である「ハニー」同様、割った時点で効果があり避ける事が出来ない。


点数は25点

良い点
・特になし

悪い点
・名人貧弱過ぎ
・仕様
・仕掛け、配置


悪い点の解説

・高橋名人貧弱過ぎ
バイタリティゲージはただの無くなると死ぬだけのゲージだけでしかない。
高橋名人はスケボー装備時、無敵時以外は敵に触れると即死する。

(まぁ、だからと言ってスケボーを積極的に取ろうとは思えんのだが…) 

スーパーマリオブラザーズのように敵を踏むという行動はとれない。
何で裸足やねん!帽子いらんから靴を履け!!
別にジャンプして頭部で攻撃できねーし!!


・仕様
仕様や配置の組み合わせがまさに地獄みたいな凶悪さがある。
まず仕様を説明しておこう。


 ①バイタリティゲージ
  無くなると死ぬのだが結構なスピードでなくなる。
  普通のゲームのタイム制限などではない。
  意識して回復に努める必要がある。


 ②フルーツ消滅
  出てくるフルーツはその場で放置しておくと消えてしまう。
  早めにとる必要がある。

 ③武器紛失
  1死すると武器を無くしてしまう。

以上の点があり、上記の貧弱振りを足すと悶絶したくなるようなケースが多発する。


・仕掛け、配置
割と初期のゲームだから敵や仕掛けの種類が多いという訳ではない。
じゃぁそれを補うためにどうなるかって言ったら
配置をいやらしい所に…
いや、悪質に配置していってるようである。

浮いている足場がある。

「乗ったら下降する」「乗ったら上昇する」「近づいたら左右に動く」「動かない」

この4種があるとねぇ…
そしてそういった連続浮き足場地帯を越えた先に敵がいるとかしょっちゅうである。
焚火をジャンプして越えた所に敵が突進してくるとか…
石で躓いた先は穴とか敵とか…

石からの2ヒットコンボであの世行きは多い。






このゲームで取得すると止まる事が出来なくなる為に
世間ではよく

「スケボーは罠」

なんてよく言われるけど
そんなのは序盤で卒業であり、存在する何もかもが罠なのである。


ハッキリ言って

『疑心暗鬼ゲー』

と言って差しつかえない。
足場が落ちるのか?動くのか?
動くと見せかけて動かないのか?
そんな事でひたすら怯えながらゲームをプレイしなければならない。
だがそれをさせてくれないのが

『バイタリティゲージ』と『フルーツ消滅』

である。
一歩一歩歩くようなプレイをしていてもゲージは走っているのと変わらないぐらいに減る。
ゲージを増やすためのフルーツを見つけても
見えているフルーツを取る事でさえビビりながらチンタラ近づいているとフルーツが消える。
じゃぁマッハでフルーツを取ろうとしてダッシュジャンプするんだけども
その着地を狙った敵やら障害物の配置が結構ある。

そんな死んで確かめるようなゲームなのに死ぬと武器を手放す仕様。
後半に行けば行くほど武器はステージ中に無く丸腰で進める事を迫られる。

ここまで来ると作った方は

『極悪』『性悪』『心がひん曲がっている』

そんな風にも思えて来る。




こんな風な死が続くと
とある漫画のラスボスがごとく…

「オ オレは何回死ぬんだ!?
 次はど……どこから……
 い…いつ「襲って」くるんだ!?
 オレは!
 オレはッ!
 オレのそばに近寄るなああ──────────ッ」

と、いう心境に近い
上記の人物のような死ぬ事が確定している訳ではないが
後半は死んで1つ1つの動きを確かめる状態だから、あまり間違っている訳ではない。
名人はボス同様ありとあらゆる死を体験する事になった。

『暴行死』:敵に触れる
『転落死』:穴落ち
『水死』:水に落下
『圧死』:転がる岩に当たる
『焼死』:焚火に当たる
『凍死』:落下するつららに触れる
『餓死』:バイタリティーゲージが尽きる。

数え切れぬほど死ぬ事になる『高橋名人』
もはや

『たかは死』

という言葉が通用するんじゃなかろうか?
(全国の『高橋』さん、ごめんなさい)



そんな調子のゲームだから
中盤に差し掛かるころにはずっとゲームにボヤき続けていた。

「止まれよ!高橋!」
「今のはセーフだろ高橋!」
「泳げよ!高橋!」
「弱すぎなんだよ!高橋!」

と、死んだことを『高橋名人』のせいにするケースから始まる。
(自分のせいです)

「(ギリギリのところで敵に当たり)!痩せろよ高橋!」
「(頭上の敵に当たり)しゃがむぐらいできるだろ高橋!」
「(敵を踏むために)裸足じゃなくて靴履けよ高橋!」

と、ゲームの仕様に対しての不満をぶちまけるようになり

「何、考えてこんなゲームにしたわけ?(疑問)」
「何なの、この配置(怒)」
「酷すぎだろ?コレ作った奴ら…(呆れ)」

もうゲームや作った方に憎しみを向けるようになるという状態に陥っていった。
これ以上のゲームの続行は精神衛生上、好ましくないと判断。
最終的に8-2で挫折した際の髭人の言葉は…

「もう休め…高橋…」



アーケード版からの移植だからってのは分からんではないが
家庭用に際して主人公や敵を変えるってだけにとどまらず
遊びやすくするような要素を足すべきだっただろう。
例えば

「無限増殖出来るようにする」「ワープできるようにする」「無敵コマンド」
「武器が出ないステージで斧が入っている隠し卵を配置する」

とかね。
上手い人はそれを使わなければいい話だ。
ゲームが上手い人と下手な人との住み分けが出来るようにするのが望ましいだろうに…
それが
『1-1』最後にコンテニュー可能になる蜂を置いておくというだけの申し訳程度の裏ワザって…

裏ワザ:コンテニュー。
 通常ではコンテニュー出来ないが1-1ゴール手前の穴際で(ゴール側)
 ジャンプすると卵が出る。
 それの中身がハドソンマークの蜂でありそれを取ると
 ゲームオーバーの表示やタイトル画面中に左ボタンを押しながらスタートを押すと
 そのステージのエリアの最初から開始できる。


そんな事だから
後半の難しいステージでの序盤で残り0機になった時
良いプレイヤーだと

「俺は追い込まれると強いタイプだ!
 このラストでクリアして見せる!」

なんて食らいつくけど
本作は残り1機でそのステージクリアしようという意思を全く持たせないようにしてくるもんな。
髭人としては

「残機はもう0か…
 次、死んでコンテニューするとこのエリアの最初からだな…
 よし!
 とっとと名人に死んでもらってコンテニューして
 ステージ最初で3機からやり直しだ」

と、早々に諦めて名人を自殺させていたからね。
好ましくないだろ?そんな展開。


同じアーケード版からファミコンへの移植で
移植度は低い物の

「コンテニュー(中継地点から)」「ステージセレクト+中継地点での再開可」

を足した「魔界村」や
操作性は実に壊滅的だが
200機以上まで増殖可能な「カケフくんのジャンプ天国スピード地獄
の方がまだクリアしやすい。

そうだ。
「ゲームセンターCX」で本作がプレイされ

ネタバレとなるが…
まぁ、課長の実力を考えればギブアップしたのは容易に推測できるか…(課長、ゴメン)

その後、ADがプレイしてクリアするのに28時間もかかったのだという…
軟禁してプレイさせているようなもんだろ…
拷問だわ。
髭人がADなら労基署に即、このソフトを持っていく。
(とは言っても、番組最初に「ロケハンでクリア出来てない」明かしている。
 だったら課長に挑戦させるって判断がそもそも無謀だったんじゃないかって思えるが)

何にせよ。
このソフトを実機でクリアされている方はもれなく髭人は激しく尊敬する!!
その人自身が『名人』であると名乗ってもいいんじゃなかろうか?



ここからがネタバレ






















ちなみに髭人は8-2で挫折した。
海面である。
雲の足場をポンポン跳び越えていくステージだが
まぁ~酷い…

タコがアホな数ほどピョンピョンと飛び、それだけなら跳び越えれば済む話だが、
いやらしいタイミングでカジキマグロが飛んでくる。
あまり先に急ぐと処理落ちでスローになるほどである。

当然…(とは言いたくないのだが)そのステージで石斧は出ない。
そんな状況で心が折れそうな時なのに、
ステージの半分も来ていないという事実を突きつけられポッキリと折れた。

話によると8-3の「三匹のコウモリ」の配置が酷いというのが
語り草になっているとの事で
髭人もそこまではせめて頑張って体験しようって気になっていたが
そこまで持たんかった…







さて…本作以降続編が作られているが
ファミコン版では計4作品作られ

1991年4月26日という
本作発売(1986年9月12日)から4年半後という遅れて発売している。
超大作RPGってんなら分かるがアクションでねぇ…
スーパーファミコン本体がで発売されている中でだ。
その2から冒険島ラッシュが始まる。

・高橋名人のBUGってハニー (1987年6月 5日:ファミコン)
・高橋名人の冒険島II   (1991年4月26日:ファミコン)
・高橋名人の大冒険島   (1992年1月11日:スーパーファミコン)
・高橋名人の冒険島II   (1992年3月 6日:ゲームボーイ)
・高橋名人の新冒険島   (1992年6月26日:PCエンジン)
・高橋名人の冒険島III   (1992年7月31日:ファミコン)
・高橋名人の冒険島III   (1993年2月26日:ゲームボーイ)
・高橋名人の冒険島IV   (1994年6月24日:ファミコン)
・高橋名人の大冒険島II  (1995年1月 3日:スーパーファミコン)

その後「Wii」やら「携帯ゲーム」で多数出ているが割愛する。

ハドソンのシリーズと言えば「ボンバーマン」や「桃太郎電鉄」があるが
「高橋名人」ってねぇ…
ここまでシリーズ化するほどの物だったかというと甚だ疑問ではある。
ファミコンのシューティングブームが去り、『高橋名人』の人気も下火になっていっただろうし
『高橋名人』逮捕という噂も出たもんな。
(『高橋名人』が1日警察署長になったという話が
 『逮捕にされた』という解釈になったデマである)
まぁ、手頃に作れるのが取り敢えず「高橋名人の冒険島」だったんかねぇ…


さて、シリーズは置いておいて本作。

あまりの難しさ故に孤島と化しているわな。
個人的にはもう近づきたくない。
『ティナ』とかいう女がさらわれていたっけ?
う~む…
って『高橋名人』のご本人は後年、日本人女性と結婚しているらしいからな。


別に『ティナ』は『キュラ大王』に渡してしまっても誰も困らんし怒りもせんだろう。
というか『ティナ』自身も「ゲームセンターCX」のADのように
20時間以上もかけてボロッボロの状態で自分の所に来られてもツライんじゃなかろうか?
『キュラ大王』自身もそんなに自殺しまくった奴に来られても嫌だろろうし…

「そこまでせんでも…」
「もうゴールしてしまってもええんやで…」

って「ティナ」自身も許してくれそうなそんな作品と言えるのだろう。






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6 コメント

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Unknown (Unknown)
2018-06-10 17:31:32
"美鳥の日々
胸キュン青春ファンタジーラブコメ!!久しぶりに心洗われる良作アニメ・美鳥の日々"https://midorinohibi.com/美鳥の日々/
宣伝? (髭人)
2018-06-12 20:00:12
名無し殿
一切、記事内容に無関係のコメントなので
いつもの「ありがとう」は申しません。
しかし、ご自身のブログの宣伝?
うちのブログにアクセスアップ効果があるとは到底思えないのだがなぁ~。

何にせよ。全く記事に無関係かつそれほど効果が薄いであろうブログに宣伝コメントを入れる時点で
「私、センスありません」
って表明しているようなもんだな。
懐かしいですね (ねむりねこ)
2018-06-16 18:46:31
久しぶりのコメントです。

このゲームは懐かしいですね、発売当時は高橋名人ブームだったので
買ってもらってプレイしたけど檄むずすぎて先に進めず
すぐ飽きた思い出があります。
駄菓子屋さんのゲーム機でも遊びましたが下手だったので
お金が吸い込まれていくだけでしたねw
ゲームセンターcxでの有野さんの挑戦を見てこれは私には無理だったと改めて思ったものです

ちなみに『美鳥の日々』は昔サンデーを買っていた時
好きな漫画でした。
アニメになっていたことは知っていましたが・・・今知ってる人少ないのでは?
激ムズ (髭人)
2018-06-17 09:59:11
ねむりねこ殿
コメントさんきゅーです。

駄菓子屋のゲーム機にもあった…
ワンダーボーイがお金を入れてこの難易度と考えると恐ろしいにもほどがある…
詐欺とかで捕まるで…

宣伝コメントに対してのコメント。
偶然知っていたとはいえ、お優しい方でありますな~。
Unknown (チャッピー)
2018-06-22 08:18:13
ご愁傷様です(苦笑)

僕は先述された8-3のコウモリで挫折しました。

ハドソンの純正であればここまで難しくはならず

高橋名人の冒険島・・・手軽に楽しめるアクションゲー
ワンダーボーイ・・・元ネタだが鬼畜アクションゲー

と上手く棲み分けされていたのではないでしょうか?
恨むならセガ・・・と言うより馬鹿正直に再現したスタッフかと思います。

あまりにも悔しかったので大人になってから、VCで長時間移動時にやりまくって漸く攻略しました。
でもよくよく考えたらハチ助コンティニューしまくってるのでクリアにはなりませんねw

こんなゲームをコンティニューなしでクリアする人が果たして居るのでしょうか?
センス (髭人)
2018-07-06 21:39:53
チャッピー殿
コメントさんきゅーです。

馬鹿正直に再現する必要はありませんでしたわな。
「グラディウス」なんかコナミコマンドなんかあってシューティング初心者にも非常にクリアしやすくマイルドになりました。
そこら辺が当時の作り手のセンスの違いだったのかもしれませんねぇ。

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