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「ザ・ロード・オブ・キング」 レビュー (ファミコン)

2017-11-10 21:00:35 | ファミコンレビュー

サイドビューアクションゲーム
発売はジャレコ
1989年12月21日発売

同名アーケードゲームが
1989年に稼働しているが一部要素が同じであるが
もはや類似点があるという程度にしか過ぎない。
ストーリー的にもステージ的にも別物である。


あらすじ

少女「ローシュ…ローシュ…ローシュ…待っています」

ハイスクール1年の少年『ローシュ』は同じ夢を見ていた。
それは一人の少女が彼の名前を呼び、彼を待ち焦がれている夢であった。

ある日、通学路を歩いていると自分を呼ぶ声が聞こえたと思って夕日を見上げると
彼は突然、別の世界に来て、普通の服装していたのに何故か既に鎧を身につけていた。

妖精「ここは『レムリア』。私の名前は『キューティ』」

と突然、名乗る羽根が生えた妖精の少女が目の前に現れたのだった。

ローシュ「何だ?このおもちゃは」

と、事態が呑み込めないが
その妖精の少女が言うには

夢の中に現れた少女はこの国の王女『トンプソン』姫であり
彼女は今、『マクマホン』という魔法使いに
とらわれているから助け出してほしいとの事。

『ローシュ』は「自分にできるわけがない」というが
『キューティ』はこの世界に選ばれた戦士であり、様々な力を使う事が出来るだろう。
そして、元の世界に戻す事が出来るのは『トンプソン』姫だけだという。

もはや元の世界戻る為には
『テレネア城』にいる『トンプソン』姫を『マクマホン』から取り戻すしかない。
『ローシュ』は『キューティ』が出した斧を手に取り戦いに挑んでいくのであった。


特徴

デカイ。

まず、操作キャラの大きさが挙げられる。

次に、ステージ毎にムービーが挿入される。
長くはないがキャラ同士のやり取りを見る事が出来る。

当時のジャレコのソフトはナムコ同様大き目で
端子部分の保護カバーが付いていた。



↑:カバー付き



↑:カバー取り外した状態

操作方法

左右キー:移動
下キー:しゃがむ
Bボタン:攻撃
Aボタン:ジャンプ

上+ボタン:魔法を使う(ゲージ使用)

スタートボタン:ポーズ
 ポーズ時に3種の魔法の選択が可能

攻撃してない状態だとパワーのゲージが溜まる。
それと共に威力が上昇する。
連打するよりもゲージが溜まってから攻撃した方が攻撃力は高い。


点数は45点

良い点
・無限コンテニュー

悪い点
・動きがもっさり
・敵の配置
・効果音


良い点の解説
・無限コンテニュー
お手軽にできていいね。

悪い点の解説
・動きがもっさり
キャラの大きさもあってか動きはキャラの動きは遅め
後、攻撃モーション中にダメージを食らうとダメージ食らった後に
続きの攻撃モーションとったりと…
トロい!

・敵の配置
キャラの動きがもっさりしているのにやたら穴際に敵がいる。
しかも、草みたいな奴が急に生まれてきたり、川から出てきたり…
ダメージ食らってノックバックで良く落ちる。

それにゲージを溜めさせないためなのか
バクバクと心臓のように動く気色の悪い木苺みたいのがやたら浮遊していたり
小さな魚が複数ピョンピョン飛び跳ねていたりと
事あるごとに攻撃させられることになる。

・効果音が乏しい
キャラがでかいのだから斧などの大物を振るっているんだから
「ブン!」とか重そうな効果音かと思いきや「シュ」と軽い。
敵を倒したときには音が出るがダメージを与えた時では無音。
そして、大型敵ボスにもかかわらず攻撃が無音。
シュール。


ファミコンあるあるというか
パッケージの絵とゲーム内キャラがまるで別人ってのはそこそこあるけども…
このゲームの場合、パッケージの男は何ともアメリカチックな感じなんだけど
ムービーの少年は実にアニメチック。
似てる似てないっていうよりまず絵柄がちげーじゃねーかって感じ…
だから、パッケージ絵のムキムキのオッサンに見えても高校生なんだよな…
鎧のデザインもパッケージはタンクトップ型なのに
ゲームでは肩アーマーがついているし…


現実世界での「ローシュ」はTシャツの袖まくり。
流行っていたんかな?日向小次郎みたいだぞ。

「キューティ」は基本姿勢として胡坐をかいている格好が多いが
たまに立っている姿勢では彼女の全身が分かる。

服は腰部の両サイドと腹部がひし形状の穴が開いていてへそが見える。
後、体の大きさは妖精サイズではあるが体格にしてはやや巨乳(その情報、需要あるか?)
「キューティー」って名前の割に
服装に関してキュートではなくなかなかセクシーである。
「キューティーハニー」的な感じか?(どーでもええわ)
ただ、羽根のまだら模様はやや気色悪いのが難点…


ジャレコ版「忍者龍剣伝」って所かね。
ムービーで城が出て来る所なんか龍剣伝っぽかったし…
ただ、ゲームの爽快感、ムービーでの場面の転換とか演出だとか龍剣伝と比べたら劣る。
せいぜい勝っているのはラスボス戦で1度負けると
そのエリアどころかステージの最初なんて畜生仕様がない所ぐらいかな。

PS)ステージ開始時の画面の広がりが実に「クォース」のブロック消した時のっぽい音…



ここからがネタバレ























ゲームとしては
ステージでのボスは超大型なんだが…
こちらのキャラ大き目でもっさりとした動きの為かあまり派手に動き回らないんだよね。
しかも敵の行動パターンが単調で1~2度見れば後はノーダメージ余裕みたいな。

ロックマン」や「忍者龍剣伝」なんかはパターン読んでも敵の攻撃が速かったり多めだったりするから
緊張感が続くんだけど…本作はちと単調。
それでいて上記、悪い点の通り、効果音がない…

キャラの大きさだけ見ておきましょう(震え声)

ラストステージの迷路がなかなかウザかったな~。



じゃ、ストーリーはどうかって言えば~
さほど凝っているって訳でもないわな。
ムービーでは

「『主人公』と『妖精』」&「『ラスボス』と『側近』とたまに『王女』」

の2グループで進行する。
登場キャラ少なすぎない?

忍者COPサイゾウ

の方が多いような気がするが…
「サイゾウ」「ジョン警視」「敵のボス」「敵の子分」「人質の子供」「サイゾウの息子」
あっちは6人だし~。(比較対象がそれかい!)

このゲームの
一番の見所は側近のガイコツ野郎を倒しその死に際での
『ローシュ』と『キューティ』のやり取りかねぇ…

折角だからそのガイコツ野郎登場から…
エンディングまでの流れを漢字を用いて載せてみようか。


側近と遭遇。

メイジリッチ「ようこそ 異世界の勇者よ。
 私の名は、ビッグメイジリッチ!!」

キューティ「お姫様は、どこなの?」

メイジリッチ「フフ……。
 うるさいハエだ。
 姫は、もうすぐマクマホン様のしもべとなる。」

ローシュ「ふざけるな!!俺が、貴様らをつぶしてやる。」

メイジリッチ「元気のいい事だ……。
 それは、私を倒してから言うのだな。」

戦闘があり、メイジリッチ撃破!

ローシュ「やったぜ!!」

ピカッと光ると主人公が灰色となる。

ローシュ「う……!」

メイジリッチ「フッフフ よくやったよ。異世界の勇者よ。
 しかし私の命と引き換えにお前の命を奪う魔法をかけた」
 お前も道連れにしてやる。マクマホン様。永遠なれ…」
 フッフフフ!
 ハーッハッハッハッ!」

ローシュ「うっ…ちくしょう」

キューティ「ローシュ!!
 ローシュよく聞いて
 メイジリッチの封印は誰にも消せない。
 誰かが、身代わりになる以外は…」

ローシュ「キューティ まさか!」

キューティ「ローシュ、この世界に無理に呼んで、ごめんなさい」

ローシュ「キューティ、やめるんだ」

キューティ「あなたには、お姫様を助けてもらわねば…」

ローシュ「でも、お前が…」

キューティ「私は、いいのよ。
 さよならローシュ
 そして、またいつか…ね」

ローシュ「キューティ!!」

キューティ「あうっ……!」

ローシュ「…。キューティ。
 くっそー!!マクマホンめ!!」


それで主人公闘志を燃やし
その後のボスラッシュを経て
『マクマホン』の元へたどり着く。

マクマホン「ついにここまで来たか。
 どうやらお前を殺さなければなぬ運命らしいな。」

ローシュ「そうは、行かないぜ。
 色んな物を背負ってここまで来たんだ。
 トンプソン姫は返してもらう。
 そして……命は……
 もらうぜ……。」

マクマホン「フ……若造が……。
 まあいい、姫はここだ!」

トンプソン「ローシュ、気を付けるのです。
 マクマホンの実体は……。」

マクマホン「私が、この世界を支配する姿を、
 彷徨った魂となり見届けるが良い。」

ローシュ「そう簡単にいくかな!」


ボス2連戦後


トンプソン「ローシュ…。
 あなたの努力に感謝します」

ローシュ「俺の力じゃない…キューティのおかげでさ…」

トンプソン「ええ……。
 彼女には気の毒な事を
 あなた方の力によってこのレムリアは、守れ人々は救われたのです」
 レムリアに戻り、私たちのもてなしを受けてください」

ローシュ「………」

ローシュ「戻してくれないか?元の世界に
 ここにいるのは、辛いんだ」

トンプソン「分かりました。レムリアの人々は、あなたの事を忘れないでしょう
 ローシュ、あなたの世界で幸せに…」


と言って現実世界に戻される。


ローシュ「そして、僕は帰ってきた。
 前と変わらない平凡な日常の中で生活を送っている」

ローシュ「あれは夢だったのか?」

歩くローシュの脇に女性が立ち止まっていてすり抜け

ローシュ「えっ……」

振り返り

ローシュ「君は…」

女「ローシュ…」

駆け寄ってくる女

女「ローシュ、ローシュ!!
 ローシュ、会いたかったよ」

ローシュ「ああ、キューティ でもどうして、
 …ん。
 そうだったのか!」

夕日に映る王女

トンプソン「ローシュ、キューティ!!
 私からあなた達へのせめてもの恩返しです」



お わ り



画面停止、スタッフロールなし…



そうそう。
ラスボス戦後、他のボス戦後、同様に得点集計する。
だけど上記「お わ り」と出たっきり動かなくなるんだよな。

そんなに得点を重視するのならキチンと最終得点を表示するようにしとけや…
タイトル画面に戻ってハイスコアが出るとかよ~。


冒険を共にした妖精を王女が気を利かせて人間となって好きな主人公の元へ…か…
髭人個人としてはな~んか若干既視感を覚えるのだがな…
あ…あの『プレイ日記』の内容か…
ぐ、偶然の一致ですぜ!そ、そ、そんなのは!!
(分かる人などいない…)
髭人の妄想プレイ日記の事はさておき

ラスボス戦、最初「マクマホン」が生身で出て来て
そいつを倒すと第二形態というのか巨大なドラゴンが出て来るんだけどさ~。
普通なら第一形態を倒したら

「どうだ!マクマホン!貴様もこれまでだ!」
「やるな!私の本気を見せてやろう!」

とでも、ムービーが出るのかと思いきや
特に何もなく
「マクマホン」の人間形態撃破直後に
何の前触れもなく突然、ドラゴンが出て来るのだ。

髭人「何だコイツは?第二形態か?」

と困惑しつつ倒す。
ドラゴンを倒しても

「ぐわぁぁーーー!」

と、そのドラゴンがやられるようなムービーもなく即座に

トンプソン「ローシュ…あなたの努力に感謝します」

というエンディング突入。

髭人「え?ムービー挟まずにこれで『マクマホン』退場なん?
 側近の『メイジリッチ』の方が死に際の台詞あるってどういうことなん?」

拍子抜けしていた。
ラスボスであり、ムービーでちょくちょく顔出ししていた重要人物やで。
倒したら後は断末魔の叫びやら
「貴様はいずれ俺以外の悪によって滅ぼされる」みたいな負け惜しみを言うとかあるでしょ?

ちと演出不足がきつくないかい?



さてぼちぼち締めに向かうとするか…
ムービー見ていて思った事…2つ

1つ目
その上記、1つは妖精が身代わりになる所なんだけど…

「あうっ……!」

つっていきなり画面から消える。
悲しい所なのに悪いがちょっと笑ってしまった。

息を引き取る間際、瀕死の『キューティ』の顔が出てくれれば
よかったのかもしれないんだけど…
若干引きで表情が分からず羽をパタつかせている状態から
「あうっ……!」つっていきなり消えるんだもん。
なかなかシュールやで。

しかし、人間になった妖精の『キューティ』は主人公の世界でやっていけるのかねぇ…
元々羽根が生えていて小さ目だったのに、
急に羽根なしの人間サイズで
魔法も使えない(だろう)『レムリア』とは別の知らない世界で
不安や戸惑いは相当あるのだろう…乗り物や機械とかね。
最初に『レムリア』に来た時
『キューティ』を初めて見た時の『ローシェ』のリアクションのように…
ま、そこは『ローシュ』の愛で埋めてあげられるものだと信じよう。


そしてムービーについての
2つ目…
ラスボスの『マクマホン』戦の後に残り体力と魔力が得点として集計され
いつも通り全回復したから

髭人「まだ続きがある?
 もしや真のラスボスは王女!?」

などと思っていたらムービーで

ローシュ「戻してくれないか?元の世界に」

なんて言うから

髭人「そうか!

 『私はあなたを元の世界に戻ってもらいたくない!
  私は、あなたが好きなんです!ここに残って下さい!
  それでも帰りたいというのなら私が引き留めて見せる!』

 などと言って王女との戦いになるのだな!!」


なんてちょっと期待したら

トンプソン「分かりました」

なんて言うから

髭人「あっさり引き下がるんかい!!」

と、思わず突っ込んでしまった。

最後の最後、画面「おわり」と出るときの
夕日に出て来る『トンプソン』姫。
何かシュール(笑)


締めとして…
ボス戦での効果音なし。ムービーでの演出不足などを考えると
ってな訳で髭人にとって本作は



「ザ・シュール・オブ・キング」





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