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「ナムコット麻雀III マージャン天国」 レビュー (ファミコン)

2016-09-02 21:00:12 | ファミコンレビュー
対COMによる2人打ち麻雀
ナムコから発売
1991年3月8日発売


特徴
前作あった「ポン」「チー」「ツモ」「ロン」などの
合成音声は廃止されている。

3つのモードがある。

「対局麻雀」
「麻雀アドベンチャー」
「トレーニングモード」

「対局麻雀」はその名の通り
キャラを選んで対戦可能。勝敗がついたらそれでおしまい。

「麻雀アドベンチャー」は道場を卒業した主人公がそれから各地で麻雀勝負をしていくというもの。
すごろくのようにマスを進んでいく事になる。
通常マスでは対局麻雀でのキャラが相手となる。
その対極に勝った時の翻数に応じてマスを進める。
負けると後退。マスを進めると「おみくじ」などがありボスを倒して先に進む。
パスワード有。

「トレーニングモード」
特殊ルールで対局を行う。



得点は5点

良い点
・特になし

悪い点
・敵の得点高すぎ
・処理の遅さ
・理牌なし
・すごろくでのスペードマス

悪い点の解説

・敵の得点高すぎ
「麻雀アドベンチャー」で中ボス戦では相手の得点を0にしなければならないのだが
2人目でもう3万点を超えていた。
こちらも数万点越え。
それで決着をつけるには難しい役を作らなければならないのだが…
敵は「倍満」やら「役満」をやってくる始末。
腹が立つだけでおもろないよ。

・処理の遅さ
流局時に互いの稗を見せるのに5秒もかかるのはだるいわ。(測ったよ)
合成音声をやめたんだからもうちっと改善しないもんかねぇ…

・理牌なし必須技能。
理牌とは牌を整理して見やすくすることだ。
だから萬子(マンズ/ワンズ)・筒子(ピンズ)・索子(ソウズ)・字牌の4種が
混在して並んでしまい
非常にわかりづらい。
だが、麻雀に慣れた方ならそうであってもどういう状況なのか分かるらしい。(俺には無理!)
だが、「麻雀アドベンチャー」では理牌せずに勝負なんて相手が出て来る。
何でそんな事、強要されにゃならんねん。

どうしても理牌させてくれ!っていうのなら
自分で麻雀牌を用意してゲームで配牌された麻雀牌を自分で理牌するしかないだろう。
しっかりした牌だと1セット定価で2万円弱する。
コンビニなどで紙製麻雀牌も売っている(2000円ぐらいする)
金で買えないのなら136種、紙にでも書いて自分で作成するしかない…

牌を用意せずとも麻雀が出来るのがファミコン麻雀の良さなのに
ゲームの為に牌を用意するとか本末転倒の極みである。

だが、予め言ってしまうが理牌させてくれない上に捨て牌の制限時間を設けてくる敵が
ラスト前に出るのだそうだ。

嫌がらせにもほどがある…

(牌がなくても下ボタンを押す事でカンが出る。カンする事で制限時間が再び戻る。
当然、カンする牌がある場合、カンしてしまうのでカンしたくない場合はその前に牌を切るしかない)

大減点ポイントである。
せめてPOW使って回避できるぐらいのサービスが欲しかった。
トレーニングモードで理牌なしがあるがそこで身に付けろっての?

・すごろくでのスペードマス
麻雀アドベンチャーでは「スペード」「ハート」「ダイヤ」「クラブ」
(並びがアレだと気付いた人は『さんまの名探偵』好き)
がありイベントが発生する。「ハート」や「ダイヤ」はプラスイベント
「クラブ」はランダム。
「スペード」はマイナスイベントである。

このゲームはどーもパラメータが高すぎると敵の強さを高く調整して来るように思える。
そして、すごろくのマイナスイベントが多い。
スペードマスに止まると、アイテム落としたり、得点没収されたり、POW没収されたり
しかも得点やPOWの没収は特定の点数ではなく割合である。
だから、仮に400000点持っている時、

「2割、落とした」

なんて事態が起きると

80000点を落とした事になる。

何ですごろくの軽いイベント如きでダブル役満食らったぐらいの損害受けにゃならんねん!!

じゃぁスペードに止まらないように役を調整しろっての?

裏ドラが乗ってしまってスペードマスにダイブなんて事は当然起こりうる事態。
何このイラつきはッッ!!



後の悪い点ではなく不満点ってところか…
女子キャラは前作と違って可愛くはないね。
前作はアニメっぽくて可愛げがあったが今作はどんな女子キャラでもケバい印象。

そうそう。全キャラして瞬きが多いな。どーでもいいけど(苦笑)

特にストーリーというストーリーもなく
すごろく形式で麻雀をやっていくという事で作業感がキツイ。
雑魚が「対局麻雀」のキャラだから数もそれほど多くはなく

「またお前か!」

と最初の内は思うがあまりの頻度の多さにそんな言葉すら思い浮かばなくなり
淡々と麻雀していく事になる。

1991年。
ファミコン後期のゲームでこれではなぁ…
ファミコン麻雀ゲーに期待しちゃイカンって事かな。
牌なしで相手もなしで麻雀がファミコンだけで出来るだけありがたく思えって感じかねぇ~。
そう考えると当時流行していたアーケードの「脱衣麻雀」の素晴らしさを実感するわ。
「スーパーリアル麻雀」とか「ファイナルロマンス」とかね。

女子キャラが負けると服を脱ぐ。

単純にそれだけだが、それを見たいという欲求が麻雀の作業感を薄め、
強い相手でも頑張ろうという意思を働かせる。
当時アーケードでは即「天和」とかやってくるようなクソバランスでも

「このキャラの裸を見たい!」

という事でコインを投じた男たちは多いはずだ。

「男、単純すぎ」っていうのは認める!

髭人は当時、麻雀のルール分からんしお金もないからゲーセンのプレイしている人の後ろから
密かにプレイしていた人を応援していたぞ!
但し、脱衣シーンをスキップする奴。てめーはダメだ。(アホか…)

話は逸れたが故にこのゲームは脱衣などに頼らない作業感を薄める工夫が必要なはずなんだが…

ねぇんだな。これが!

「麻雀アドベンチャー」はすごろくみたいなマップをただ進んでいくだけ。
主人公には個性もないので感情移入できず淡々と麻雀を繰り返すしかない。

上記のスペードマスの話だが…
中ボスを倒したら得点などのパラメータを引きつかず
固定にして高すぎるパラメータを一旦、元に戻すというような事をすれば
故意にも思えるマイナスイベントで無理矢理、調整をしてプレイヤーの怒りを誘うような
行為をする事もなかったんじゃないだろうか?


さて…
サイトを見たら
敵によっては理牌なしというのを知って心が折れて

「よし!パスワードを調べよう!」

と思ったらパスワードを並べたサイトはない。

「ならば、プレイ動画でパスワードを写そう!」

クリア動画はおろか中盤からのプレイ動画はない。
全てプレイ開始10分程度のものばかり…ただのお試しプレイである。
(2016年2月現在)

「あ…わざわざクリア動画を撮る気すら失せるゲームなんだな…」

と、世間の評価を実感しました。


どこが天国やねん!!

ここにきてようやくわかった事がある。
今までのナムコのファミコン麻雀には「ファミリー」がついていた。

「何故シリーズと言えるのに本作には『ファミリー』がつかないのだろうか?
 わざと?狙って?」

と思っていた。
これはもはやファミリー向けではないという事を示唆しているのだろう。

何故ならゲームが「プレイヤーに麻雀の天国に招待する」って意味合いではなく

本作「お前等が麻雀の天国に近づかんかい!!」

と、突き放す高い領域のゲームだからな…
ジョジョ第六部の天国の行く方法を探っていたある神父みたいだな…
ただいくらこのゲームやっても天国には至らんと思うが…
そんな脱衣要素がない麻雀に関心が薄いライトな麻雀プレイヤーからすれば
個人的にこのゲームは

「麻雀地獄」

にほかならない。





ネタバレはなし。

PS)ファミコン好きの方~!!今、クリア動画を撮ったら英雄ですよ~~!!


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