のんびり気軽にさんぽがてら。
本日はひでるさん自身の勉強を兼ねて、ややこしい江戸時代の貨幣制度について書いてみたいと思います。
時代劇好きな人は是非お読み頂ければ。嫌いな人は…まぁ、よかったら見て下さい。今回は特にややこしいので。
江戸時代は世界でも稀有な例らしい「三貨制度」という、三種類の貨幣が別々系統に独立して機能しているという、厄介な制度でした。
経済史的にも、こんなんが二百年以上(江戸時代ね)続いていたのは、大変珍しいことだそうですよ。
そうですわね、分かりづらいもの。…これ。
”三種類の貨幣が別々系統に独立して機能”…と、舌噛みそうなのは、金貨が上位にあって、その下位として銀貨や銭が補助的役割をしていたのではない、ということです。
ちなみに、その三貨の互換性がないのは不都合(そりゃそうだ)なので、幕府は相場を金一両を銭四貫、銀なら六十匁相当としましたが、実際は金属価値の変動を受けて、これらもちょこちょこ変わったそうです。
※こんな感じ
貫(かん) : 四貫で一両
匁(もんめ): 六十匁で一両
●金貨●
金貨の単位は「両」です。時代劇で越後屋とかがお菓子の下に束でいれとくやつです。
「越後屋、そちも悪のう…」
「お代官様ほどでは…」
こんなんですね。
その「両」の下の単位としては「分」と「朱」などがあります。時代劇だと庶民生活…とかのシーンでは…ないか。板チョコみたいな小さい金色のやつがそうです。
ちなみに、一両は四分、一分は四朱となってます。
※こんな感じ
一両 : 小判ですね。これが最も想像しやすいのではないかと思います。
一分金 : 四枚で一両(ちなみに二分金というのもありました。これだと二枚で一両)
一朱金 : 十六枚で一両(ちなみに二朱金もありました。これだと八枚で一両)
●銀貨●
銀貨の単位は「匁」です。主に西日本で取引されていたようで、秤量貨幣として定着しておりました。(要するに重さがどんなもんかってー話)
だからデカイ銀貨と、豆粒のような銀貨が存在していたんですが、おつりとか出す際には秤にかけて切り取るという、面倒なことをやっていたそうですよ。
で、それは不便だってーので、こちらも金貨と同様に「分」と「朱」などをつくったようです。
※こんな感じ
五匁銀 : 十二枚で一両相当(要はこれで六十匁ですよね。秤から脱却するために製作)
一分銀 : 四枚で一両(板チョコみたいな小さい銀色のやつです)
一朱銀 : 十六枚で一両
●銭貨●
銭貨の単位は「文」です。こちらも想像しやすいと思います。真ん中に穴のあいた「寛永通宝」ですよ。
ほら、銭形のとっつぁん…でなくて「銭形平次」が投げるやつです。確かに最も安いものではありますが、もったいないですね。お金を粗末にするとバチ当たりますよぉ。後で拾っときましょう。
時代劇では、庶民生活のシーンなどでけっこう見かけると思います。
蕎麦食べるときとか。(※ちなみに今回写真は箱根のうどんですが)
※こんな感じ
四貫文 : 一両(要するに一貫で一分に相当する。下の紐のくくりが四本です)
一貫文 : 千文(銭一枚が一文、千枚で一貫文。千枚の銭を紐でひとくくりにしていたようです)
…おしまい。
なるたけ分かりいいように書いたつもりなんですが、どんなもんでしょう?
イラストとかあったら、なお想像つきやすかったんですが。
とりあえず何でも四進法なんですね、あの時代はなぜだか。
ちなみに、長屋の家賃はだいたい一ヶ月で四百文だそうです。
そこらのアパートの家賃がだいたい一ヶ月六万とすると、一文あたり百五十円。
(あるいは、昔の長屋程度なので、一ヶ月四、五万程度か、それ以下かもしれない)
それを一両にすると…六十万??合ってるよね?
一両(一人の取り分ね)で殺しを引き受ける仕事人ってのは…安い?高い?
※参考:新必殺仕置人[子の巻] 特典ブックレット 岡崎宣彦より。
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時代劇好きな人は是非お読み頂ければ。嫌いな人は…まぁ、よかったら見て下さい。今回は特にややこしいので。
江戸時代は世界でも稀有な例らしい「三貨制度」という、三種類の貨幣が別々系統に独立して機能しているという、厄介な制度でした。
経済史的にも、こんなんが二百年以上(江戸時代ね)続いていたのは、大変珍しいことだそうですよ。
そうですわね、分かりづらいもの。…これ。
”三種類の貨幣が別々系統に独立して機能”…と、舌噛みそうなのは、金貨が上位にあって、その下位として銀貨や銭が補助的役割をしていたのではない、ということです。
ちなみに、その三貨の互換性がないのは不都合(そりゃそうだ)なので、幕府は相場を金一両を銭四貫、銀なら六十匁相当としましたが、実際は金属価値の変動を受けて、これらもちょこちょこ変わったそうです。
※こんな感じ
貫(かん) : 四貫で一両
匁(もんめ): 六十匁で一両
●金貨●
金貨の単位は「両」です。時代劇で越後屋とかがお菓子の下に束でいれとくやつです。
「越後屋、そちも悪のう…」
「お代官様ほどでは…」
こんなんですね。
その「両」の下の単位としては「分」と「朱」などがあります。時代劇だと庶民生活…とかのシーンでは…ないか。板チョコみたいな小さい金色のやつがそうです。
ちなみに、一両は四分、一分は四朱となってます。
※こんな感じ
一両 : 小判ですね。これが最も想像しやすいのではないかと思います。
一分金 : 四枚で一両(ちなみに二分金というのもありました。これだと二枚で一両)
一朱金 : 十六枚で一両(ちなみに二朱金もありました。これだと八枚で一両)
●銀貨●
銀貨の単位は「匁」です。主に西日本で取引されていたようで、秤量貨幣として定着しておりました。(要するに重さがどんなもんかってー話)
だからデカイ銀貨と、豆粒のような銀貨が存在していたんですが、おつりとか出す際には秤にかけて切り取るという、面倒なことをやっていたそうですよ。
で、それは不便だってーので、こちらも金貨と同様に「分」と「朱」などをつくったようです。
※こんな感じ
五匁銀 : 十二枚で一両相当(要はこれで六十匁ですよね。秤から脱却するために製作)
一分銀 : 四枚で一両(板チョコみたいな小さい銀色のやつです)
一朱銀 : 十六枚で一両
●銭貨●
銭貨の単位は「文」です。こちらも想像しやすいと思います。真ん中に穴のあいた「寛永通宝」ですよ。
ほら、銭形のとっつぁん…でなくて「銭形平次」が投げるやつです。確かに最も安いものではありますが、もったいないですね。お金を粗末にするとバチ当たりますよぉ。後で拾っときましょう。
時代劇では、庶民生活のシーンなどでけっこう見かけると思います。
蕎麦食べるときとか。(※ちなみに今回写真は箱根のうどんですが)
※こんな感じ
四貫文 : 一両(要するに一貫で一分に相当する。下の紐のくくりが四本です)
一貫文 : 千文(銭一枚が一文、千枚で一貫文。千枚の銭を紐でひとくくりにしていたようです)
…おしまい。
なるたけ分かりいいように書いたつもりなんですが、どんなもんでしょう?
イラストとかあったら、なお想像つきやすかったんですが。
とりあえず何でも四進法なんですね、あの時代はなぜだか。
ちなみに、長屋の家賃はだいたい一ヶ月で四百文だそうです。
そこらのアパートの家賃がだいたい一ヶ月六万とすると、一文あたり百五十円。
(あるいは、昔の長屋程度なので、一ヶ月四、五万程度か、それ以下かもしれない)
それを一両にすると…六十万??合ってるよね?
一両(一人の取り分ね)で殺しを引き受ける仕事人ってのは…安い?高い?
※参考:新必殺仕置人[子の巻] 特典ブックレット 岡崎宣彦より。
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まさにこれ「時代劇鑑賞」の必須科目ですね。この時代は、幕府が決めた額面通りではなく、使う側がそれぞれ価値を決めていたところも面白いところです。
これ書いた後でもイマイチ金銭よくわかっていないひでるです。
蕎麦の値段は六~八文だったそうですよ。
一文あたり百五十円だと九百円??あれ??
もう少し安いんでしょうか?
何かこれがこの値段ってものがあったら教えてください。
そうですかー…あの小判ってぇのがどんなもんか知りたいんですよねー。
…必殺見てると。