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ひだまりクリニック~産んだ後にも母親学級~

杉並区で小児科医がひらいている母子で集えるクラスです。

Know☆VPDの「予防接種スケジューラー」

2012-06-10 02:44:38 | 医療情報

予防接種スケジュールは、とても複雑になってきています。

ロタワクチンが昨秋に受けられるようになってからは特に、です。

受けたかったのに…となる人も多く、

一か月健診では、最初に受けるものや、同時接種の説明など、お話がかなり長くなります。

それでも、納得して受けていただくためにはせっせせっせとお話しています。

質問も多いです。

やはり、予防接種に熱心できちんと調べられていて子どもを守ろう!とされている方と、

なんとなく過ぎてしまった、きちんとした情報を得られないまま後になって焦ってるという方との、母子手帳の差は

本当に大きいです。

この現象はここ一年、特に感じることです。

杉並区では保健センターでの3~4か月健診とBCG接種が一緒になっているのですが、

その段階で、すでにロタワクチン・ヒブワクチン・肺炎球菌ワクチン・B型肝炎ワクチン・DPTワクチン(不活化ポリオも)

二回ずつすでに終わっていらっしゃる方がいる一方、

ワクチンはデビューはまだで真っ白な方もいらっしゃる。そんな状況です。

思えば、5年前の乳児健診はBCG前にDPTを受けている方すら少数派。

そんな日本のワクチン暗黒(停滞)時代が長かったのです。

(ヒブワクチンも承認されていない、ワクチンはなんとなくこわい危ないという変なイメージで)

その時代は、小児科医が保育園でワクチンの話題を取り上げてほしいといったら、

また?という雰囲気を感じた時代だったと、尊敬するベテラン開業医小児科医は言っていました。

産科医院での情報でその後の健康がかなり左右されるのですから、最初に出会う情報やイメージは大事ですね。

上の子の時にはなかったワクチンで、そんなに大事なものなの?という意識もあり、

一人目のお子さんのママの方がずっと熱心で積極的ということは感じます。

若いママの方が、今の情報を得るツールが多いのかもしれません。

Know☆VPDが最近提供している「予防接種スケジューラー」は、難しいスケジュール管理の助けになりそうです。

試しにやってみました。

架空の子どもでシミュレーションしてみると・・・

不活化ワクチンや生ワクチンの接種間隔の注意は完璧。

でも、その日が何か月にあたるか何週間目にあたるか表示されてたらいいのに。

接種日が自動的に決めてもらえるといいように思います。

接種する方が曜日指定をしたり、この週は外して、とかの条件をつけて一律に。

でも、BCGが集団か個別かとかが自治体によって違っていたりすることもあるからダメかな?

3~4か月健診の日が絡んで複雑になることもあるし・・・

ワクチンの制度がもう少し整理されてわかりやすく単純になればいいですね。

混合ワクチン導入で整理されたら、子どもの痛みも減るし、同時接種の問題もなくなるし。

こういったアプリも単純になるように思います。

今まではひだまりクリニックはカレンダー数えて週数のカウントしたり、

ロタワクチンの接種ディスクとにらめっこしたり、でしたが、

このアプリも活用しながら、もう少し楽にスケジュールを組めそうです。

月別ワクチンリストを使うと、今月はなんだったかな?忘れてないかな?

という心配がなくなりそうです。

標準的なスケジュールでのおすすめのワクチンの提示があるので。

予防接種部会での定期接種化の方針の数々のワクチンは、

やはり予算の都合で定期接種化されなかったけれど、

ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンの定期化は決定したので、

そこはまずは安心、最初の一歩ですね。

今まで、一生懸命活動されてきた細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会のみなさんや

先生方のおかげです。

でも、子どもたちのいのちをVPD[予防接種で防げる病気)から守るためには、

きちんと定期化すべき予防接種がまだまだあります。

予算をつけるのができないというけれど、医療費が減るという試算もきちんと出ています。

なんとかならないか・・・

本当に子どものためにはなんとかしたいものです。

7月にお母さんの声「子どもたちを格差なく守って」ということを訴えるパレードがあります。

確か5日。

また別の記事でお知らせします。

 

 


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