東日本大震災の被災地・宮城県女川町の中学生の俳句が世界を駆けめぐっている。がれきに覆われた故郷を詠んだ句がNHKのラジオ国際放送で伝えられ、それを聞いた世界中の人々から励ましの詩が送られてきた。生徒たちは詩を元の句に続ける「七・七」の句に作り直し、自らの思いを重ねている。
「見あげれば がれきの上に こいのぼり」
女川第一中学3年の原泉美(いずみ)さん(15)の句だ。上を向いて生きよう。そう自分に言い聞かせる句だった。
17の言語に訳され、昨年6月、ラジオで世界に伝えられた。放送ではこの句に続く詩を募った。
中国からこんな詩が届いた。
「涙をふいて笑ってください 美しい故郷をもう一度立て直しましょう 桜はまた咲くから」
原さんは思いが通じたと感じた。こんな第2句に詠み直した。
「涙の先に 新しいいのち」
女川一中では、昨年5月から財団法人「日本宇宙フォーラム」の事業「地球人の心ぷろじぇくと」の支援を受け、全校生徒約200人が俳句作りに取り組む。放送の後、49の国と地域から約800の詩が届いた。フォーラムは、これらの詩を「七・七の句にして返礼に代えましょう」と提案した。
その句作りの授業は11月に実現した。生徒はそれぞれ、和訳された詩から共感した作を選び出して「七・七」の句に改めた。
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「こいのぼりがはためく 心に風が吹くところで 誰かがあなたを待っている」
中国から届いたこの詩は、2年の橋本日菜(ひな)さん(14)の心を打った。親類が津波で亡くなった。その人たちを思いながら句を詠んだ。
風が吹いたら必ず逢(あ)える
「明日は 現実になる 夢のこいのぼり」
南北の内戦が終結したスーダンから届いた詩だ。1年の平塚健斗(けんと)さん(13)はこう読み解いた。「自分の目には映らなくても、明日は町のどこかが再生している」。自宅跡の周辺は今も家並みを失った空き地が広がる。でも、こう願う。
「希望をもって明日へと泳ぐ」
ミャンマーからも送られてきた。
「可愛い子どもたち 毎日祈っています 健やかでありますように」
温かな呼びかけが2年の菅野望月(みづき)さん(14)の心に響き、こう詠んだ。
「祈りが届いた 遠い被災地」
遠いミャンマーからの祈りを、被災地のみんなで受け取りたかった。
ラジオ国際放送は12月31日に、生徒たちが謝意を込めて作った第2句の一部を紹介。財団法人は、女川一中の俳句に続く句作りを京都や福岡の中学にも広めている。【asahi com】
http://www.e-na-se.com/gareki/
NHKの国際放送で歌った御礼の俳句が、世界から慰めの言葉が歌となって反って来ているという。
それにつけても、瓦礫の処理されない所に、こいのぼりとは情けない、逆に世界の子供達からの応援歌で慰められているという。
瓦礫の処理に協力を拒否ししている国内の自治体の状況を見るに付け、絆と言う字が何処かに消えかかっている事を子供達に教わるとは情けない。困っているときは合い見たがいではないだろうか・・・・・・
東京都等が率先して見せたが、未だ協力しようとする不明確な自治体等の態度は冷たいように見えてならない・・・・・