先日この美術館の藤田嗣治の作品を紹介しましたが、今日はボナール(BONNARD)[1867~1947]です。
ボナールはいろいろな美術館に結構展示してあるのですが、これまでは同世代のピカソやマティスの陰に隠れて、あまり強い印象を持ちませんでした。ところが最近なんとなく、だんだんと気にかかり始めていて、今回ここで写真の「ヴェルノン付近の風景」(1929年)を見つけて、ついに思いが最高潮に達してしまいました。
なんでもない風景、なんでもない構図、優しい色彩感覚と筆使い。ようやく気づきました。彼の絵は”癒し系”なんですね。
この絵を描いた頃の彼は晩年の円熟期にあたり、病弱な妻マルトと夏はカンネ、冬はヴェルノンの別荘で過ごしました。それで被写体は、自宅の片隅や食卓、庭、窓から見える戸外の風景、生涯を共にした妻の沐浴図など、私的な生活の一隅を作品にし、「アンティミスト(親密派)」の画家と呼ばれているそうです。
ヴェルノンという町はパリの北西60Km程の所にあり、有名なモネの睡蓮の庭があるジヴェルニーのすぐ近くらしいです。このあたりはいつか行ってみたいですね。
彼と同世代の画家にピカソがいますが、世界を騒がせたピカソに影響を受けなかった画家といえば、ボナールくらいなものという意見もあるらしいです。「フランス印象派の最後の画家」と呼ばれているそうですが、それだけ自分流の絵を淡々と描き続けたということでしょうね。
”印象派”つながりで、ラベルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」を紹介しておきます。聞いているとゆるやかに時間が流れ、ボナールの風景画の雰囲気にぴったりです。
絵画写真の引用元:石橋財団ブリジストン美術館(ADAGP, Paris & JVACS, Tokyo, 2004)
ボレロ~ラヴェル:管弦楽曲集
ボナールはいろいろな美術館に結構展示してあるのですが、これまでは同世代のピカソやマティスの陰に隠れて、あまり強い印象を持ちませんでした。ところが最近なんとなく、だんだんと気にかかり始めていて、今回ここで写真の「ヴェルノン付近の風景」(1929年)を見つけて、ついに思いが最高潮に達してしまいました。
なんでもない風景、なんでもない構図、優しい色彩感覚と筆使い。ようやく気づきました。彼の絵は”癒し系”なんですね。
この絵を描いた頃の彼は晩年の円熟期にあたり、病弱な妻マルトと夏はカンネ、冬はヴェルノンの別荘で過ごしました。それで被写体は、自宅の片隅や食卓、庭、窓から見える戸外の風景、生涯を共にした妻の沐浴図など、私的な生活の一隅を作品にし、「アンティミスト(親密派)」の画家と呼ばれているそうです。
ヴェルノンという町はパリの北西60Km程の所にあり、有名なモネの睡蓮の庭があるジヴェルニーのすぐ近くらしいです。このあたりはいつか行ってみたいですね。
彼と同世代の画家にピカソがいますが、世界を騒がせたピカソに影響を受けなかった画家といえば、ボナールくらいなものという意見もあるらしいです。「フランス印象派の最後の画家」と呼ばれているそうですが、それだけ自分流の絵を淡々と描き続けたということでしょうね。
”印象派”つながりで、ラベルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」を紹介しておきます。聞いているとゆるやかに時間が流れ、ボナールの風景画の雰囲気にぴったりです。
絵画写真の引用元:石橋財団ブリジストン美術館(ADAGP, Paris & JVACS, Tokyo, 2004)
ボレロ~ラヴェル:管弦楽曲集
紹介して下さってるボナールの「ヴェルノン付近の風景」・・・優しいタッチが何とも言えませんね。セザンヌのタッチとも少し似てるみたいで、やはり全然違う。柔らかくて優しくて懐かしいような・・。
私も「なき王女の為のパヴァーヌ」好きです。ピアノも管弦楽も・・どちらも素晴らしいですね。ラヴェル自身ものこの曲への思い入れ、強かったみたいです。
ボナールは晩年のこの頃はそういう境地に達していたんだと思います。
だからなにか何とも言えない懐かしさが漂っている。
ラヴェルのピアノ曲の方はまだ聞いたことがないので、今度図書館で借りて聞きます。(笑)