演奏後記 平成28年7月22日(金)
主催:NHK文化センター 練馬光が丘教室
会場:鎌倉円覚寺塔頭 龍隠庵
~夜の円覚寺 平家琵琶とお月見会~ 曲句:先帝御入水・祇園精舎(序章)
平家は敗戦に次ぐ敗戦で下関・赤間関まで追い詰められた。
この曲句を語るとき特に二人の人物に思いを馳せる。
二位尼時子、来るべき時がついに来たと思う気持ちと、滅亡する我が一族。
子供たちの力のなさ、不甲斐無さを思い知る。
孫安徳帝と入水するが神器は我手に、「王位を死守」する強固な意志の人であった。
知盛、「戦局はこれまで」と敗戦を認めるが、時代・大勢の流れには勝てないと悟る、胎の座った武人。
兄宗盛の意志薄弱さにも歯ぎしりする。
二位の尼は、安徳帝を抱きながら千尋の底へ思いを馳せる姿を語った。
御高聴の声:向かい合って身近な座で聴くのは初めて、昔の人々もこのように聴いていたと思うと
感慨深い。語りも聴き取り易くて内容も理解できた。平家物語の世界にはまりそうです。
ぜひ近いうちに再び。
演奏後、蜩の声が美しかった。