平家琵琶定期演奏会 平家物語探訪第27回 (5月8日)演奏後記
於:東京四谷石響サロン101
演奏曲句 : 巻十一 壇ノ浦合戦 ・ 一門大路被渡
演奏会スタート前に前回宿題となっていた能「景清」と平家物語の中の景清の人物像。 景清を題材とした、能二曲「景清」・「大仏供養」の相異等考察した結果を話す。
本回は、火蓋が切られた合戦当初の様子「壇ノ浦合戦」と、敗戦後の捕虜となった平家方の人々が都へ連れ戻され市中を引き廻される場面「一門大路被渡」である。
海の戦いを得意とする筈の平家軍が負けた。
演奏は、さまざまな人々の心の内を思い浮かべつヽ語る。平宗盛の所在のない姿体・後白河や公卿の物見遊山の捕虜見物、壇ノ浦の海底に沈んだ知盛・教経の歯軋りし悔しがる心の内、祖母と幼い孫の水の中で苦しむ姿を想い描く。
演奏前に曲句の素朗読を山本陽一氏が行う。心に沁み込むように読。
終演後、秋岡信子様が「妓王」の朗読を行う。登場人物の心理を推し測った歯切れの良い口調で読み上げ素晴らしい朗読劇であった。
終演後楽しいひと時: 妓王寺・平清盛・壇ノ浦等 さまざまの話題で懇話。