山の頂から

やさしい風

ネコおばさん

2008-10-18 22:55:41 | Weblog
 
 「あ~ら、アンタ、まだいたの?」店先で声がした。
えっ、と思って振り返ると陳列棚の売り物の猫に話しかけている女性が・・・
今朝、開店して間もなくのことだった。
「こんにちは~、また来ちゃったぁ」と女性は笑った。
暫く前に猫が大好きだと言って、猫の置物を買っていかれた方だった。
別に頭が変なわけではないのだが、猫を見ると話しかけたくなるらしい。

 さぁ、それから暫くの間が大変。
猫の置物の品定めに30分はかかるのだ。
ああでもない、こうでもないと迷うこと・迷うこと。
やっと決めても、いや待てよと始まる。
しかし、辛抱して応対をした。

 先ほど、声をかけた置物の猫は正直、売れ残ってしまったもの。
新規の商品とは違うのだ。 さらに待つこと20分。
それを含めて3点の品に決定~~ しめて5千円のお買い上げ!
急いで包装をした。 と、今度はその猫は要らないと仰る。 ガ~~ン。
し、しかも、この私をつかまえて「おばさん~」と・・・
確かに私はおばさんだ。おじさんではない!!
が、ものにも言い様というものがあるのよ。お客様~~

  ぐっと堪えた私。ニッコリ笑ってこう言った。
「折角、嫁入り先が決まったのに可哀想~」
「これも縁。100円値引きいたしましょう~~」
すると、女性は「よし!!買ったぁ」
私が根負けしたのか、相手が一枚上だったのか。
【ネコおばさん】との駆け引きは、ニャンとも言えない出だしだった。