畑こうじ情熱ブログ

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ドイツ人は英語ができない?

2006年07月03日 20時01分48秒 | Weblog
 ワールドカップドイツ大会も佳境に入ってきましたね。さて、今回は、ドイツ人の英語力について私の感じたことを書きたいと思います。フランス人については、英語ができないとか、知っていても英語をあえて話さないとかよく言われます。しかし、ドイツ人は、もっと英語ができないという感じです。もちろん、学歴の高い層の人々は我々以上にできるのですが、一般レベルの英語力は全然だめという感じです。
 ちなみに、東西ドイツ統一時の首相であったコール氏は語学が苦手だったらしく、いろいろ面白いエピソードが語られています。サミットか何かの首脳会議で、お飲物はいかがですかと聞かれて、まず、サッチャーが「コーヒー、プリーズ」と言い、次に、ジスカールデスタン(だったと思う、、)が、私にもお願いしますという意味で、「ミー、トゥー(me,too)」と言ったところ、最後にコールが言ったことは、「ミー、スリー!」。また、ある本(「老春のハイデルベルグ」高木四郎氏著)で、コール氏については、以下のように書かれています。
 「コール氏は特に語学がまったくダメな人間として定評があり、外国に行くたびにゴーストライターが、短い挨拶文を代筆して手渡しておくのだそうだ。あるときコール首相は、イギリスの空港に到着して国賓としての出迎えを受けた。壇上のマイクで挨拶をする段となったが、上着のポケットを探しても用意した挨拶文のカードが見当たらない。胸のポケットにもない。左右のポケットにもない。あわてて上着をひっくりかえして裏側を探すと、白い切れ端がついている。引きちぎって目の前に広げてみると、あった、あった。小さな文字で書いてある。首相はホット胸を撫で下ろして、マイクで読み上げた。「レディース・アンド・ジェントルマン、これはポリエステル100%、アイロンをかけてはいけません、、、。」」。このようにいろいろとコール氏の英語ができないエピソードが語られているのです。
 それにしても、不思議なので、あるドイツ人に、「ドイツ人は人種的、民族的、文化的にもイギリス人に一番近い関係にあると思う。それなのに、なぜ、英語ができないのか。」と聞いたら、そのドイツ人に、「日本人は、韓国語や中国語ができるのか。それと同じだ。」と言われたことがあります。
 しかしながら、英語ができないということは、幸せであったということでもあると思うのです。過去に、自国の力が強くて、自国語で用が足りたということだからです。ベネルクス諸国、北欧、スイス、シンガポールなどでは英語がよく通じますが、これは、市場の小ささからする経済的側面、国内の他民族とのコミュニケーションの必要性等から英語の使用が必要不可欠であったという側面が強いからです。ただし、今後は、様々な側面でグローバリズムの進展に伴い、コミュニケーションの手段としての英語が重要になっていくことは確かでしょう。自国言語で用が足りた幸せな国民たちも、英語習得の必要性が高まってくると思われます。
 ただし、ドイツ人やフランス人が外国人に対しても自国言語で、かつ、自分の土俵で対応しようという姿勢は身につけたいものだと思います。日本人は、概して外国人に対して苦手意識を持っており、避ける傾向があります。日本国内であるにもかかわらず、英語で話しかけられると、我を失ってしどろもどろになったり、逃げたりする傾向があります。ドイツのレストランで英語で注文しようとしたら、「ここはドイツだからドイツ語で話してくれ。」と言われたことがあります。また、明らかにドイツ人ではないとわかる私に対して、時間とか場所について、ドイツ語で尋ねられたことも何度もあります。これは、ドイツにおいては、ドイツ語が使用されることが当然と考えられているからではないでしょうか。日本人も、ここは日本なのだから、相手に日本語で話させるというくらいの気構えがほしいくらいです。国際社会においては、これくらいの気持ちで自分の立場をしっかり持っておいた方が精神衛生上大変よろしいと思うのですが、、、。
 さて、日本戦を見にドイツに行ってこられた方ははどう思われたでしょうか。


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