はせがわ鍼灸院 院長の『ハリハリ日記』 http://www.shinkyu.in/

ちょっと変わった経歴の、鍼灸院・院長による
こころがホットする日記です。

大晦日の寒椿

2006-12-31 04:34:28 | Weblog
この季節に、うちの狭い庭に寒椿は咲いています。
やはり、暖冬ですね。
このぶんでは、お正月も暖かそうですね。

一昨日は、寒風が襲いましたが、その真紅の花びらに白い雪を乗せ、ますますの輝きを放っていました。

姫路で鍼灸治療院を開いて一年と七ヶ月。
今年も無事、大晦日を迎えることができました。
果たして自分の治療が患者さんの苦痛を少しでも軽減できているかどうか。
今日一日、じっくりと自分の治療を改めて考えてみたいと思っています。


「医学の父」と言われているのがヒポクラテス。
紀元前460年に生まれたギリシャの医者です。
それまで医学の常識だった迷信・呪文を排除して、当時の科学的な医学を発展させ「医聖」と呼ばれました。
医療の世界で、今も語り継がれているのが「ヒポクラテスの誓い」。

二千年以上も昔の時代に
女性の堕胎を認めず、金銭の過多での治療法を変えず、奴隷制のなかで、市民と奴隷の区別をせず平等に治療を施した医者。
また「人生は短く、技芸は長い」と、医療技術の研鑽に励みました。
医学の祖とされる人物でも、人間の健康・生命と向き合う医の深さを謙虚に受け止め、そして人から持ち上げられやすい自分の立場を戒めています。


日本の臨床心理士の第一人者である河合隼雄さん。
名著「こころの処方箋」には、いくつも心を打たれるフレーズがあります。
河合さんは新患さんに向き合うとき、いつも心の中で呪文のように唱える言葉があります。それは
「人の心など分かるはずがない」。
これは、他人の心がわかったような気になって犯す失敗を戒めているのです。

ご本の中の小タイトルがすごいです。
「100パーセント正しい忠告はまず役に立たない」
「耐えるだけが精神力ではない」
「マジメも休み休み言え」
「心の中の自然破壊を防ごう」
これらの言葉の数々で、こころがラクになりますね。

もう数日すれば、地面に真紅の椿の花びらが敷きつめられることでしょう。
凍てつく空気の中で、凛として咲き
ポタッという音とともに落ちる潔さ。

患者の皆さん、このH・Pを訪問してくださっているみなさん。
健康で新しい年を迎えましょう。
さん太もスヤスヤ眠っています。
新しい生命の、元気な「気」をいっぱいもらっています。

みなさん、よいお年を!

さん太とワルツを

2006-12-30 02:12:37 | Weblog
ついに、恐れていた事態が発生した。
私のホットカーペットの上で、さん太がオシッコをしてしまったのだ。

初めて、私の家にやてきたさん太は、我が家での最初のオシッコを
なんと、自分のサークルのトイレでしたのだ。
これには(コイズミっぽく)「感動した!」
この犬は天才だ、とさえ思った。
そして、順調にオトイレはできていた。
ああ、それなのに・・・

お漏らしをした場所にさん太の鼻をくっつけ「ダメ、ダメ」と。
次に、サークルのおトイレに連れて行き「ここ、ここ」と。
しばらくは、この繰り返しなんだろうなあ。

罰として、短い前足を持って、二人でワルツを踊った。
さん太は短い後ろ足で一生懸命立って、私とワルツを踊らされていた。

なぜ、「ワルツ」なのか?

今は「泣き小説」ブーム。
その先駆けとなたのが、Terry・Kayの書いた「白い犬とワルツを」だ。
大人の童話として、数年前に大ブームとなり120万部も売れた。

内容はいたってシンプル。
たいした事件も起こらないし、大きなヤマもない。
淡々と日常を描いた物語。
しかし、ジワジワと心に何かがしみこんで来る。
そして・・

最愛の妻を亡くした老人、サム。
子供たちは心配して一緒に住もうと言ってくれるが、頑固者のサムは首をたてに振らない。
妻と一緒に暮らしたこの小屋から離れたくないのだ。

足も悪く、動くのがやっと。妻との思い出だけに浸るサム。
そんな彼の前に、一匹の白い犬が現れる。
最初はうっとうしく思っていたが、次第にこの白い犬の存在が気になりだすサム。
それでも無視する。
犬は現れなくなる。
気になりだす。
犬が現れる。
ホッとする。
やがて一人の老人と一匹の犬は一緒に暮らし始める。
サムは犬に語りかける。妻との楽しかった生活を。

しかし、この白い犬は、サム以外の人間の前には現れない。
子供たちは心配する。
妻を亡くした悲しみから、親父はおかしくなったのだと。

果たして、この白い犬は、老人サムの幻想なのか、それとも現実なのか。

面白いですよ、この小説。

で、そそうをしたさん太の罰を「ワルツ」にしたのです。
なにしろミニチュア・ダックスフンドですから、赤ちゃんでも胴体が長い。
短い足を持たれて踊るのは苦痛らしく、
私の♪ズンチャチャ♪ズンチャチャ
に、辟易しながら付き合ってくれています。

さん太がやって来た

2006-12-29 02:11:27 | Weblog
クリスマスの日に、さん太がやってきました。

10月9日生まれですから、まだ3ヶ月足らずのオスです。
元気いっぱいで、我が家のリビングを走り回っています。
さすがに、まだ赤ちゃんなので2周するとヘバってしまい、オコタで一休み。
「おい、大丈夫かい?」と、手を差し出すと、早速、私の指をガブリ。
まだ、力がないので、こそばゆい。

クリスマスの日にやってきたので、名前はさん太。

さん太と一緒に暮らそうとおもったっ動機はいたって不純。
20年前、ある出版社と「ジャングルポケット」を童話化する約束をしていました。
「ジャングルポケット」というのは、25年前にNHKの「おかあさんといっしょ」という子供番組のために私が作詞した曲。
この曲が何故か大ヒットしてしまい、すぐに童話化しようということになったのです。

担当者はK氏。ところが、ナマケモノの私は多忙を理由に、一ヶ月延ばし、一年延ばし、三年延ばし。
人のいいK氏は「先生、いいものができるまで待っていますから」と。
で、いまだに書けていない状態。
むむむ、20年も放りっぱなし!?
(汗)たら~~~~!!!
その間も、「ジャングルポケット」はずっと番組内で歌い継がれ、ずっと印税をいただいているのであります。

で、その他にも何本か作詞をしており、その著作権をその出版社に管理をお任せしており、今年の初めに、著作権のことでその出版社に電話を入れたときのこと。
「もしもし、『ジャンポケ』の長谷川ですが」
電話に出たのが、なんとK氏。
「お久しぶりです。Kです」
いきなりですから、私もビックリ。
「ご無沙汰しています」
そこで、K氏の第一声。
「先生、できましたか」
がび~~~ん!
なんと20年前の約束を覚えていたんですね。
「いあ、あの、その、もうちょっとなんですが」
ウソつけ!一枚も書いてえへんやんけ!!
「じゃあ、いいとこまでいっているんですね」とK氏。
なんていい人なんだろう。

「長谷川先生のことだから、もうちょっとが、まだまだもうちょっと、だったりして」とK氏。
う~む、バレバレやんけ。
しかし、さすがに、まだ一枚も書いてません、なんて言えません。
「できれば、年内に、ということで、お願いできますか」とK氏。
「いやもう、これだけお待たせしているんですから、年内には、必ず」
と、本気でお約束したワタクシ。

ハハハハハッ、出来てへんわい、まだ。

私の名誉のために言っておきますが、電話を切った瞬間から書き始めたんですよ。
「ジャングルポケット」(業界では「ジャンポケ」と呼ばれています)は動物の数え歌になっており、一匹目はライオン、二匹目はキリン、三匹目はカバ、四匹目はゴリラが登場します。
最初の構想では、それらの動物を順に出して、楽しい絵本にしようと、40枚の予定で書き始めました。

その動物の登場の前に、軽く導入をつけようと書いたら47枚になったのです。
導入だけで47枚。
まだ、動物が出てこない!!!
「あかん、一からやり直しや」
で、シノプシス(あらすじ)を考え直しはじめて、今日に至っているのであります。
あーーーー言い訳がましい男や。

で、話は、さん太に戻ります。
年末になり、治療院の大掃除も終わり、書けない言い訳もなくなったとき、私は重い腰を持ち上げたのです。
「そうだ、犬と暮らそう」

話は、またまた逸れますが。
私が車の免許を取ったときは42歳の時。
それまで、挫折、挫折の繰り返しだったのですが、最後の手段に出ました。
それは、車を買うこと。
車を先に買っちゃったので、もう背水の陣で、免許を取ることが出来たのです。

で、K氏との男の約束を何とか果たすべく。
まさか、ライオンやキリンを飼うことはままならねゆえ、犬のお世話になろうと決心したのです。
ミニチュアダックスフンドのさん太。
私の周りをチョロチョロ。う~ん、書かねば。
ここまで追い込まないと書かないのですよ。

さん太がうちにやって来たとき、「これで書ける」と、小躍りした私。

ところが(←さあ、言い訳がはじまりますよ~)
かわいい!写真を見てくださいよ。手のひらに乗るんですよ。
まだ、「ワン」と言えなくて、「ムニュムニュ」とほえるんです。
そのくせ、ちゃんとトイレができるんです。
なんて、いい子ちゃん。

アカン。ワープロに向かうつもりが、さん太を抱っこしとる。
まだ、一枚も書けてえへん。
さあ、いよいよ追い込まれた長谷川先生、3枚のカード、どれにする?
ギブアップして「K氏に謝る」?
ギブアップして「仮病をつかう」?
ギブアップして「さん太と逃げる」?
3枚ともギブアップやんけ!

なぜ、「さん太を膝に抱っこして原稿を書く」と言わんのや!?!?

MERRY X,MAS

2006-12-24 20:57:00 | Weblog
メリークリスマス。

夕方、車を走らせていたら、必死になって飛ばす単車。
郵便屋さんです。
きっと、クリスマスカードの配達でてんてこ舞いだったのでしょう。
その郵便局員さんも今夜はクリスマス。
家では、クリスマスケーキが待っているのでしょう。

コンビニの煌煌とした明かり。
中ではアルバイトの若者が。
さすがにお客さんは誰もいない。

カーラジオからは山下達郎の「クリスマス・イブ
「きっと君は来ない 一人きりのクリスマス・イブ」
澄み切った声、切ないフレーズ。
でも、DJの声はいつもより弾んでいる。

この地球上にたくさんの人々が暮らしている。
しかし、幸せな人はどれだけいるのだろう。
凍え死なない程度の温もりがあればいい。
飲める水があればいい。
分不相応に多くを望めば、それだけ不幸を背負うことになる。
暖かく、ふんわりとした気分の今夜。
それが幸せの気分。

海外青年協力隊に行っていた友人から聞いた話。
アフリカのある国へ「魚を捕る」技術指導に行った。
その村では、魚は一匹ずつ釣っていた。
その効率の悪さを改善しようというわけだ。

彼は村人を集め、作業を開始した。
木を切り倒し、材木を作り、組み立て、網を張り
一気にたくさんの魚を捕る機械を作り上げた。
「こうやって機械を作ると、いっぺんにたくさんの魚が捕れます」
村人たちは「ほ~!」と感心した。

その中で、一人の老人が聞いた。
「魚がいっぺんにたくさん捕れたら、どうなります?」
彼は答えた。
「生活がラクになります」
老人は聞いた。
「生活がラクになったらどうなります?」
「生活がラクになったら、お金が儲かります」
「お金が儲かったら、どうなります?」
「お金が儲かったら、時間ができます」
「時間ができたら、どうなります?」
彼は答えた。
「時間ができたら、釣りでもして、のんびりすればいい」

幸せって、人それぞれ。
健康で、今日という日が楽しく過ごせる。
それだけで幸せ、と感じなければ。

トマトとホタテ

2006-12-22 02:59:27 | Weblog
最近、注目されている「ノロウイルス」(←後述します)
最近、注目されている「リコピン」(←後述します)
まず、写真自慢から。(←我慢してね)

まるで、テレビドラマに出てきそうなレストラン「サンヴェルジュ」。
クリスマス前の華やいだ雰囲気が伝わってきそうでしょ。
実際に、素敵なレストランですが、この写真のように「きゃっ、きれい~」に撮る秘訣は「ローアングル」。
地面スレスレにデジカメを置き、フラッシュは焚かずに撮ると、このようにやや幻想的に、素敵に撮れます。

「ローアングル」といえば、昔の映画監督がよく使ってい技法です。
人物の表情のアップは陰影をつけて、左右どちらかの角度45°から撮れば絶対に素敵に写ります。
で、建物の場合は、ローアングルに撮れば、「立派」に撮れます。
「迫力」という、目に見えない「何か」が出て、見るものに強く訴えかけてくるのです。

映画監督のヒッチコックしかり、「アンタッチャブル」や「ミッションインポッシブル」のブライアン・デ・パルマしかり。
特に、デ・パルマの「ボディ・ダブル」での超ローアングルは、その後のアメリカ映画の撮影法に大きな影響を与えたと言われています。
デジカメなら、地面スレスレに這いつくばって撮ればいいのですが、映画の場合、どうやって「ローアングル」を撮ったのか?
答えは簡単です。地面を掘って、カメラとカメラマンごと大きな穴にもぐりこませ、撮影したのです。

てなことは、どーでもいいか。
「トマトとホタテの前菜」だ。

この組み合わせ、いたってシンプル。でも、どのレストランでも出してない。
こ~~~んなに美味しいのに。

世界の国々の食卓を彩るトマト。
その歴史は意外と浅く、南米のアンデスからヨーロッパに渡ったのが16世紀。
トマトには2種類あったとか。
一般的に食されているのは、生食用の「ピンク系トマト」。、いろいろな調理に向いているのが「赤系トマト」。
きっと「モナ・リザ」のモデルのリサ夫人は、パスタにからめて「赤トマト」を食べたのでしょう。
「ダヴィンチ・コード」には出てきませんが、せっかちな性格のダヴィンチは、きっと生食用の「ピンク系トマト」を食しながら絵を描いたに違いありません。

その赤色の色素が「リコピン」。
リコピンは緑黄色野菜に豊富に含まれているβカロチンの一種ですが、βカロチンに比べて活性酸素を除去する働き(抗酸化作用)が2倍以上もあると言われています。
トマトのちょっと「すっぱい味」の成分はクエン酸で、いわゆる「旨み成分」と言われ、健胃作用が絶大。
「医者いらず」の健康野菜と言われる所以です。

ホタテは良質のたんぱく質が豊富で、低脂肪。
(ダイエット治療で来院されているJさん、ゆかりさん、見てますかあ~)
細胞の成長を促進し、いわゆる老化防止に効果があると言われている「亜鉛」も豊富。
(Jさん、ゆかりさん、「亜鉛」ですよ~)
「心臓と神経のためのビタミン」と言われている「ビタミンB1」もたっぷり。

トマトとホタテに共通するのは「旨み成分」を豊富に含んでいること。
旨み同士の合体の料理で、美味くないわけがありません。
この絶妙な組み合わせを考えたシェフに脱帽。

で、いきなり「ノロウイルス」です。
ホタテが出てきたとき、やはり「ギョッ!」としました。
二枚貝ですからね。
焼き加減は表面がさっと焼かれ、中はレア。
そう、旨み成分を消さないよう「半ナマ」状態。
一瞬、迷いましたが、「この組み合わせは絶対美味いだろう」という誘惑のほうが「勝利」。
もちろん、衛生面でも調理面でも完璧な料理店ですので30秒で完食。
白ワインを注いでいただきながら、ソムリエのヤマガミさんに「すごい!うまい!さいこー!」と連呼。
ヤマガミさん、得意のスマイルで「でしょ?でしょ?でしょ?」と返呼。

ノロウイルスが注目されて、今、牡蠣が目の仇にされています。
昨年の食中毒の総発生件数は確か284件。
そのうち、牡蠣が原因とされているのがわずか15パーセントの40件余り。
近頃は、お寿司屋さんも客足が遠のいているとか。
牡蠣の生産業者は悲鳴を上げているそうですが、牡蠣に責任があるわけじゃないのに。

それよりも危険なのが「熊」。
今年、熊に襲われた件数が、先週までで確か176件。
そのうち、5名が亡くなっています。
熊の肝臓や手は漢方薬の最上の素材と言われています。
自然破壊が遠因で熊が人家に出没しているそうですが、熊に責任があるわけじゃないのに。

「トマトとホタテの前菜」ように、うまく共存できないものでしょうか。

トマト裁判

2006-12-21 19:25:21 | Weblog
ヨーロッパには「トマトが赤くなると医者が青くなる」という、ことわざがあります。
トマトは世界中で最もよく食べられている野菜の一つ、いや、果物の一つです。
最近、その赤い色素「リコピン」が注目されている野菜、いや、果物です。

野菜? 果物? どっちやねん。

19世紀のアメリカで「トマト裁判」が行われました。
栽培、ちゃいまっせ、裁判です。
当時のアメリカでは輸入の際、野菜には関税が課せられましたが
果物には課せられなかったそうです。
税金を逃れようとした輸入業者がトマトを果物と主張したのがきっかけでお役所と全面対決。
お互いの主張、あい譲らず、とうとう裁判にまで発展。
しかも、最高裁までもつれこみ、最後に出た判決が「トマトは野菜である」というもの。

その根拠となったのが、つぎの二つの理由。
「トマトは野菜畑で育てられている」
「トマトは副食になるが、デザートにはならない」

なるほどなあ。
日本では、ほとんどの人が「野菜」と答えるそうです。
最大の理由は「八百屋さんで売っているから」。
植物学的には「果物」に分類されるそうです。

写真は、先日10日に開かれた「高砂葡萄酒倶楽部」の第315回「ワイン会」で出された「前菜」
レストランは姫路の老舗の仏料理店「サンヴェルジュ」。
「トマトとホタテの前菜」は、メインディッシュの「ひれ肉の炭火焼」より美味しさが印象に残りました。
その理由は、トマトとホタテに共通した「あるもの」に隠されていました。

年末大混雑状況

2006-12-17 00:43:36 | Weblog
師走になっても妙に暖かく
ポワ~ンとした陽気が続いていましたが
いよいよ寒波がやってきて、本格的な冬到来となりそうですね。

患者さんも、お仕事、大掃除、体の手入れなど大忙し。
私も、講演会のレジメ、タウンはりまの締め切り、忘年会などに忙殺されていた数日前。
大事件が起こったのです。

私は、自分の仕事部屋に3台のパソコンを置き、それぞれに使い分けながら仕事をしています。
そのうちの1台(VAIO・1号)は、以前から調子が悪く、「そろそろ、ヤバイなあ」と思っていたのですが、いきなりBOM!と消えてしまい
さらに(VAIO・2号)を使っていると資料や映像が一ヶ月単位で消えていき
そして、つい3週間前に購入した(DYNABOOK)が、いきなりのフリーズ!

ヘンな汗がドバ~!!
目の焦点は合わず虚空を見つめ、頭の中は北国の雪のように真っ白。

「とにかく何とかしなきゃ!!!」
まず、買ったばかりのDYNABOOKを**電気にねじ込んで新品に交換する。
時間をかけながら、過去のデータをドンドン入れていく。
そして、VAIO・2号の心臓部を、VAIO・1号に移す。
つまり、比較的新しいVAIO・2号をつぶし、1号と合体させてそれを使って仕事をする作戦にでました。

おかげさまで、仕事部屋はごらんのようにゴチャゴチャ。
数種類の仕事の資料が、ミキサーにかけたように、混じりあってしまいました。
はははっ!
もう、笑うしかない。

先日の「高砂葡萄酒倶楽部」の続報も資料・写真がアチコチのPCにはいったままの状態で、キチンとお伝えできていません。
「何食うたんや、はよ言わんかい」と、お叱りを受けながら、悪戦苦闘しております。

まさに、「只今、工事中」であります。
一両日中に復旧する見込みです。今しばらくお待ちください。(この部屋に免じて)

しかし、一ヶ月前に「バックアップ」とっといてよかった~~~!!!


お楽しみワイン会

2006-12-13 00:23:19 | Weblog
1980年から続いている伝統あるワイン会、それが「高砂葡萄酒倶楽部」。
今回、第315回は先日、10日(日曜日)、姫路のフレンチレストラン「サンヴェルジュ」で行われ、東は宝塚、西は姫路から、総勢30名が出席、本年最後と言うことで、たいそう盛り上がりました。

男性はドレスコードだったので、院長(ワタクシ)も、ネクタイ姿であります。
写真は、酒に弱い院長(ワタクシ)が、完全に出来上がっている晴れ姿(涙)であります。

その季節ごとに最良のワインを楽しむ会なので、今回も、とっておきの三種類が出揃いました。

院長(オレだってば)の後ろに飾られているのがウエルカム・シャンパンの
「NV Moet & Chandon Brut Imperial」
えっ、フランス語がわからへんってか?ほな、訳したるわ。
「モエ・エ・シャンドン ブリュット・アンペリアル」と読むんや。

シャンパーニュの代名詞のような存在で、モエ・シャンドン社(チンドン屋とちゃうで。シャンドン社や)のスタンダードや。
果実風味に程よいイースト香、酸味との調和もバッチシや。

院長(写真のおっさんや)が左手に握り締めているのが白ワイン。
「04 Sancerre Blanc Generation XIX Alphonse Mellot」
名前が長ければええちゅうもんやないけど、ま、それだけ格式があるちゅことや。訳したるわ。
「サンセール・ブラン ジェネラシオン・デ・ディズヌブ アルフォンス メロ」や。

どや、舌噛んだか?早口で三回、言うてみ。ほとんど罰ゲームや。
1500年代からロワールの地でワイン作りに携わっていたメロ家の自信作。
メロ家やで、メロ。生ハムに合うのはメロンや。子供にいつも言うのは「寝ろ」や。
白ワインゆうても、グラス越しに見ると淡いグリーンがかった美しい色合いで、嗅覚を刺激するフルーツのエレガントな酸味が食欲をそそりよるがな。

院長(ワシやがな)が右手に握り締めているのが、メインディッシュの前に出された赤ワイン。
「00 Morey・St・Denis Ier V.V Hubert Lignier」
どや、読めんやろ。オレかて、この一行を打つのに3分もかかったわ。カタカナにしてあげるわ。
「モレ・サン・ドニプルミエクリュ ヴィエウユ・ヴィーニュ ユベール・リニエ」や。

ま、書いてて、なんのこっちゃ分からんようになってもたけど、素人のために解説したげるわ。
知る人ぞ知る、モレイの隠された名ドメーヌや。えっ、ドメーヌって何やて?そんなことも知らんのか。
フランスの名画「男と女」で主役の女になった女優(←それはアヌーク・エメや)。昔ながらの伝統的な製法を守り続け、果実味の凝縮された味わい深い、それはラズベリーにも似た魅力的な香りで、優美さを堪能するわけや。

ここまで書いて、ハッキリ言うて、疲れたわ。このアンチョコ、難しすぎる。あ、アンチョコ見ながら書いてることバレてもたやないか。

ま、ワインは歴史と伝統を楽しむもの。やっぱり、人間が丹精込めて作り上げた芸術品に間違いない。
遥か、フランスで一本一本を丁寧に育て、一粒一粒を太陽に当てながら育てたワイン農家の皆さんに感謝しつつ、遠く東洋の国、日本の姫路で美味しくいただいていると思うと、なんだか不思議な気持ちになります。

今回のテーマが「2006年 最後の晩餐」。
そうそう、サンヴェルジュの料理に触れなければ。
これがまた絶品で。次回や。楽しみにしててや~。

ジョン万次郎の夢

2006-12-10 00:18:52 | Weblog
師走。
もう9日。
今年の初め、あれもやろう、これもやろう、と思っていたのに。
半分もできていない。

しかも、今日のブログ、書き終わりかけたとき、ド~ンと消えてしまった。
タラ~(汗)。糞(くそ~!!)
もうやめて、本でも読んで寝ちゃおうかと、根性無し状態になったとき、思い出す人物がいる。
中浜・ジョン・万次郎だ。

幕末に、高知県土佐清水市の足摺岬沖で遭難し、アメリカの捕鯨船に救出され、アメリカ本土に渡った日本人。
幕末から明治にかけ、日本の近代化に貢献した土佐の漁師、ジョン万次郎。

お遍路さんブームで沸く四国、38番のお寺が金剛福寺だ。
そのすぐ近くに足摺岬のバス停があり、そこに立つと大きな銅像が目にドーンと飛び込んでくる。
ジョン万次郎像である。
口を真一文字に結び、左手には定規とコンパスを持ち、右手は意志の強さを現すかのようにぎゅっと握り締めている。
視線のはるか先には、瀬戸内海が湖に思えてしまうような、荒々しい太平洋の黒潮。

1841年1月。
十四歳の万次郎は漁師になって初めての漁に出た。
そしていきなり、暴風雨に巻き込まれ遭難した。
難破船と化した船が漂着したのは、南東七百八十㌔の鳥島。
この無人島で五ヶ月のサバイバル生活。

運良く、ウミガメの採取に来たアメリカの捕鯨船に発見され、地獄のような島から脱出。
捕鯨船の目的地であるハワイへ。
「やれやれ、助かった~!!」
と思うのは凡人。万次郎は違った。

ハワイで四人の漂流仲間と別れ、捕鯨船員として第二の人生に踏み出した。
万次郎は捕鯨の町、フェアー・ヘブンで何をしたか?
学校という、教育の門を叩いたのだ。
フェアー・ヘブンで高等教育を受け、英語をマスターし、米捕鯨船の一等航海士となる。
そして、副船長として、世界の七つの海を走り抜ける。
スゴイ!日本にもスゴイやつがいたもんだ。で、終わらないから、もっとスゴイ。

アメリカ人からも一目置かれ、「ジョン・マン」と呼ばれたこの男。
今度は、舞台を海から山に移す。
当時、ゴールドラッシュに沸くアメリカ。
みんなが一攫千金を夢見ていた。
ジョン万次郎も行くんですね。「エル・ドラド」を夢見て、ゴールドラッシュに。
で、やっぱりスゴイのは、本当に金鉱を掘り当てちゃうんです!

巨万の富を手にした万次郎、次は何をしたか?

そのカネで船を買い、ハワイへ向かいます。
日本に帰れずにいる漂流仲間三人を迎えに行くんです。
スゲ~!!

鎖国時代の不自由な日本に戻るんです。
アメリカなら何不自由なく、億万長者のバラ色の生活が過ごせたのに。
一年かけて足摺岬の付け根にある生まれ故郷の寒村、中浜に戻り、母との再会を果たします。
万次郎、遭難から十一年後、二十五歳のとき。

日本に、なんてスケールのデカイ男がいたんでしょう。
で、ここで落ち着くような万次郎ではない。(←まだ、あるんかい?!)

鎖国時代の日本。万次郎はアメリカのスパイ扱いをされ、たかが漁師の分際でと言われ続けます。
当然、これに負けるような万次郎ではありません。
頭の固い幕臣たちと丁々発止とやりあい、頭角を現します。
なんと、なんと、咸臨丸に乗り込み、アメリカに渡っちゃうんです。
いつの間にか、日本代表使節団になっていました。
当時、アメリカの内情を知り、英語で交渉できたのは万次郎をおいて他にいません。
近頃、第二次大戦後にアメリカと対等に渡り合った白洲次郎が話題になっていますが、
様々な事情を考えると、ジョン万次郎のスケールの大きさが際立っていますね。

さらに驚くのは(←ここまできたらもう何も驚かないでしょう)、明治には開成学校、今の東大の教授となって日本の近代化に貢献しています。

小さいときから、米とぎなどの下働きをして家計を支え、十四歳で漁師になり、遭難し、サバイバルを経て、アメリカに渡り、高等教育を受け、一等航海士になり、世界中の七つの海を走り、ゴールドラッシュで金鉱を掘り当て、億万長者になり、日本に戻り、スパイ扱いされ、逆境を跳ね返し、咸臨丸に乗り込み、東大の教授になり・・・
1898年に七十一歳の生涯を閉じます。



夢が破れそうになったとき。
心がくじけそうになったとき。
自分の言葉が消えそうになったとき。
ジョン万次郎のことを思い浮かべると、少し元気がでてきます。

肌の乾燥、寒風対策

2006-12-07 23:57:58 | Weblog
空気の乾燥が気になります。
今年の風邪はノドにきますね。
患者さんの半分はノドのイガイガが気になるようで、みなさんセキをしています。
またこの乾燥は、肌の大敵。

肌の美容といえばコラーゲンですね。

しかし、コラーゲンは体に吸収されにくいので、アミノ酸を含む食品と一緒に摂ると、その手助けで、コラーゲンの吸収効率を上げます。

冬ならではの「煮こごり」は最高。
魚、鶏の皮。ちょっと贅沢なフカヒレ。とんこつスープに豚足。
みなさん、コラーゲン、摂っていますか?

私たちの真皮の主成分はコラーゲン。
肌においては、細胞と細胞をつなぐ役割りや、繊維の間に水分を保ち、弾力性を生み出す働きを担っています。
加齢や紫外線によるシミやシワへの対策にもコラーゲンの摂取は大切です。

また、コラーゲンは骨の老化防止に役立っています。
骨は、その三分の一がハイドロシキアバタイトというカルシウム、さらに、三分の一がコラーゲンによって作られています。
ですから、骨の効果防止のためにもコラーゲンは必要なのです。

私は、回転すしに行くと必ず「ヒラメの縁側」を食べます。
コラーゲン、たっぷりだからです。

写真の、中国での鶏の足、醤油味であっさりしていました。
トロトロに煮込んであり、10本以上ハグハグしました。

冬こそ、肌を大切に。
高価な肌クリームもいいですが、食品から摂取するのが意外と早道です。
年末宝くじが当たったら、すっぽん料理といきたいところですが。


R・アルトマンの世界

2006-12-03 23:09:11 | Weblog
「ロバート・アルトマン、死んじゃいましたね」
と、本日・日曜日のゆったりとした午後、巨体を持て余しつつ現れたのは
私が「タウンはりま」に連載しているコラムの3コママンガを描いてくれている姫ノ宮アンジさんだ。
この姫ノ宮アンジさんは本職は塾の先生であるが、マンガ・ゲーム・パソコンと何でもこなす「オタクおじさん」なのだ。

昨日の、私のブログの写真になぞって「鯛焼き」をお土産に現れたのだ。
うむむ、なかなかシャレがきいててイイぞ。
しかも一匹というのがオッシャレ~。
一匹を半分に切り、じゃんけんをして、私が負け、尻尾を食い、やっぱりスーパーの店頭で売っている鯛焼きは尻尾にアンコは入っていないと確認しつつ、アンジさんが持ってきてくれた「コンバット」の録画DVDを見る。

おっさん二人が、おこたに下半身をスッポリ突っ込んで。

「アメリカ映画の良心」といわれた映画監督のロバート・アルトマンが先日、亡くなった。
代表作は「MASH」。
朝鮮戦争の野戦病院を舞台にした反戦映画は、カンヌ映画祭のグランプリであるパルムドールを受賞している。

第二次世界大戦では戦闘機乗りであったアルトマンは、戦後、テレビドラマ「コンバット」を何作か監督している。
いま、NHK衛星第2で月曜日の深夜に放送されている。
40年前に作られたものとは思えないテレビドラマで、子供のころ、毎週テレビにかじりついて見ていたことを思い出す。
今でも、月曜日放送の「コンバット」は必ず見ている。

昨夜(2日・土曜日)は西明石にいた。ご一緒したのは
東洋医学の理論と実践では右に出るものはいないと言われている鍼灸師のY先生と
兵庫県で新しい治療実績を上げ新旋風を巻き起こしているK先生。
これからの鍼灸について、明石の蛸をさかなに激論を戦わせた。

「旧態依然とした鍼灸治療は廃れてしまう。俺たちで何とか打開せねば」という崇高な理念から話は始まり、
「最近の明石の蛸はなまぬるい。このままでは廃れてしまう。俺たちで何とか打開せねば」と話は四方八方に飛び
結局三人は、人の話は聞かず、ひたすらしゃべり続け、店員の三度目の「閉店です」で散会した。
実に実りのある「鍼灸会」であった。

残ったのは、しゃべりすぎたため、ちょっと風邪気味であったイガイガの喉がガラガラになってしまったことだ。
で、今日一日は、絶対に声を出さないで喉を治すぞ、という固い決心。

話は、元に戻る。
アンジさんが持ってきてくれたDVD、もう最高。
当然、R・アルトマン監督作品。
当時、30歳前後だったであろうアルトマン監督の独特の「視点」。
「コンバット」は「MASH」と同じく、戦争ものでも、ハリウッド映画のようなただのドンパチで終わらない。
ストーリーを書くには紙面が足り・・・ないことはないけど面倒だから省く。

話はちょっと飛んで。
R・アルトマン作品で一番すきなのは「長いお別れ」。

原作は、あの村上春樹にも影響を与えたレイモンド・チャンドラー。
ハードボイルドの第一人者。
「長いお別れ」で最も有名なセリフが「ギムレットには早すぎる」。

主人公は私立探偵、フィリップ・マーロゥ。
映画では、冒頭のシーンで、酔いつぶれて靴を履いたままベッドに寝ているマーロゥをお腹をすかせた猫が起こす。
その部屋の散らかりよう、ゴミ箱に捨てられたペーパー、着た時のままの形で脱ぎ捨てられた服。
その後、アルトマンの代名詞となる「長回し」のカメラがマーロゥの「うれぶれ感」、「ニヒル感」、「ストイック感」を見事に描き出す。
マーロゥが猫の餌を買ってくると、もう猫はいない。
そして、事件は静かに始まる。
マーロゥと事件の鍵を握る男との会話で、ココがヤマというシーンで登場するのが、けだるい午後のバーでの会話。
「ギムレットには早すぎる」

ギムレットはジンとライムをハーフで飲むカクテル。
実際にハーフで飲むときつすぎて飲めたものではありません。
限りなく「ジンライム」(ジンをベースにライムをドドッと入れ、シロップをたらす)に近いと「おいし~い」。

レイモンド・チャンドラー作品の映画化で、最も原作の「フィリップ・マーロゥ」に近いのは「大いなる眠り」で演じたロバート・ミッチャムだと思う。
このロバート・ミッチャムはハリウッドで「スリーピング・アイ」と言われた「眠そうな目」を持つ名優。
もう、このけだるさだけでマーロゥになっちゃう。

R・アルトマンは「長いお別れ(ロング・グッバイ)」ではエリオット、グールドが演じていましたが、原作とは違ったマーロゥを作り上げたR・アルトマン監督の手腕に改めて感心しきり。

「ロバート・アルトマン」「フィリップ・マーロゥ」「レイモンド・チャンドラー」、このへんの話をし始めたらとまりません。

でも、おこたに入ってDVDを眺めていた私の横で、アンジさんが寝息を立てていたので何もしゃべらずにすみ、喉の調子は治ってきたようです。

めで鯛

2006-12-02 00:40:23 | Weblog
師走を前に無理やり時間を作り、須磨の海釣り公園に行ってきました。
この海釣り公園は、スズキをはじめ、いろんな魚が釣れることで有名です。
狙ったのは、そう、明石の鯛。

ごらんのように、釣れましたよ。
50センチの超大物。

須磨の海釣り公園に通うこと25年。
スズキはもう何十匹も釣りましたし、鯛も30~40センチは何匹も釣りましたが
こんな大物は初めて。
竿の長さは4.7メートル、深さは4ヒロ(6メートル)、餌はシラサえび。
風が強くて寒かったですが、釣れた瞬間、一気に顔もほてりました。

寒かったです。
何しろ海の上ですもん。
JRからよく見えますよね。陸地からドーンと海に突き出した異様な釣り場。
吹きっさらしですもん。
ここは結構、大物がかかるので、釣りの本場である和歌山からもプロ級の釣り人がやってきます。

また、この釣り場は、日本一長い「浮き」を使うことでも有名です。
1メートル以上あるんです。
でないと、潮の流れが速く、波もあるので、浮きを潮の流れに乗せて流していくとき、50メートルぐらいから浮きが見えにくくなるからです。
魚が餌に食いついたとき、スッと浮きが波間に消えます。
その一瞬に、竿を合わせるのです。
ほんの一瞬でも遅れると、餌は魚のもの。
この、魚との呼吸というか、駆け引きがここでの釣りの醍醐味なのです。

と、興奮しつつ、ここまで書いて、釣りに興味の無い方は、「アクビ」ですね。
もちろん、刺身・お吸い物、焼き物、とバリエーションを変えて、美味しくいただきました。
う~、ごっつう久しぶりの釣りでしたが、また病みつきになりそう。
眠かったし、寒かったし、時間を使ってしまい、あとが大変でしたが、このカイカンを味わってしまうと・・

イギリスの文学者、サミュエル・ジョンソンはこう言っています。
「釣竿は一方に釣り針を、他方に馬鹿者を付けた棒である」と。