ジャンプ写真を撮りはじめて1年半。
北は北海道から、南は沖縄まで、とりあえず全国規模です。
本格的にジャンプ写真を撮ろうと思ったのは奈良でのこと。
興福寺の五重塔を撮ろうとカメラを向けたところに素敵な外国人女性が。
「撮っていいか?」と聞くと、「OK」と。
「どこから来たの?」と聞くと、「バルセロナ」と。
「お名前は?」、「Jessica」と。
で、「この五重塔は日本が世界に誇る最高の建造物だ。お宅のスペインのガウディの匹敵するものである」とかなんとか、キューバで覚えたスペイン語と、でたらめな英語で演説し、「だからスペインを代表してこの五重塔の前でジャンプしてくれ」と言ったら、あっさり「OK」。
ジェシカはコートを脱ぎ、ネックレスをはずし、イヤリングをとり、ジャケットも脱ぎ、隣にいた娘さんにそれらをあずけ、たたたたたっ、助走し、跳んだ。
あわててシャッターを押した。
ジェシカは私に名刺を渡した。映像を確認している間にいなくなっていた。撮れていた。
後日写真添付してメールしたら、「You are Great Photographer!!!!」と。
嬉しかった。すごく。
これ以来、ジャンプ写真と言わず、「ジェシカ」と言っている。