シンガポールボート便り

パリからシンガポールにボートの本拠地を移しました。 アジアで見たこと、感じたことを書き綴っていきたいと思います

プラン・ソレイユ

2008年06月30日 | Weblog
明日から7月、バカンスシーズンが始まる。
昨年は6月に来仏、当地の要領が全く分からなかったこともあり、長い休みは取らなかった。それでも週末に1日休みをくっ付けてノルマンディーに行った。
フランス人に云うと「それだけ?」という顔をされた。

彼らは数週間連続の休みを取る。法律でも定められている。
もう目ぼしい保養地のホテルはほぼ予約済み。地中海に向かう道路はこれからの週末は込む。
いよいよ民族大移動が始まる。

私も今年はどこかに行こうと思う。暗いパリの冬を一度経験すると日が当たる場所に行きたくなる。
やはり南だ。

"太陽がいっぱい(プラン・ソレイユ)"あるところが良い。

(写真は"Plein soleil"(1960年)、ルネ・クレマン監督、ニーノ・ロータ音楽)



サンジェルマン運河の静水練習

2008年06月29日 | Weblog
昨晩のコンサートはモンテーニュ通りのシャンゼリゼ劇場で行われた。初めて訪問したが、客席は舞台を正面にクラシックな5層構造になっている。私の8ユーロの席がある第4層からは、オーケストラは半分しか見えない。第5層の天井桟敷にはペア席の個室が並ぶ。第4層、第5層からの眺めはビルの上から下を覗くような感じだ。さすがにこれでは指揮者もピアニストも見えないので開演のベルが鳴ってから、空いている見やすい席に移動する。

レオノーレ序曲に始まり、ピアノ協奏曲2番、交響曲2番と進む。クルト・マズーアの指揮は正統派。ベートーベンを忠実に再現する。チュン・ミュン・フンの情熱的な盛り上げ方とは一線を画する。

7月初旬まで週に2回のペースでクルト・マズーアの演奏会は続く。全てベートーベンの交響曲とコンチェルト。一晩2時間半、それも8ユーロで最高の音楽を楽しむことができる。これは聴くしかない。

さて今朝もいつも通りACBBに向かう。9時艇庫着。
知っているクラブメンバー全員と握手をする。
ボンジュール!、サヴァ?、サリュ?、トレビアン?
欠かすことの出来ない礼儀、習慣とは言え、時間が掛かる。
ディディエ・コーチの握手はやけに力が入っていた。何か意味があるのだろうか?

技錬を手早く済ませ、セギィン島の端からタイムを取る。
上り1km地点4’50”。初めて5分を切った。前半SR28、後半25、ラスト33。
そのままライトパドルに落とし、漕ぎ進む。しかし5重連の運搬船が通り、笹舟のように揺られ続け、上り3km地点では16’40”。

そのままコースを折り返しても波が収まりそうにないので、下りはサンジェルマン運河に逃げ込む。静水でフォームのチェック。
肩と腕のリラックス、脚と体幹で水を押すことに集中。
静かな環境だと、ブレードの離水とフェザーが正確にできる。急に上手くなったように錯覚する。

運河を出て、セギィン島の裏手に入る。リラックスしたフォームの維持に努める。しかしうねりの中ではなかなか上手くいかない。

今日は昨日の疲れがあり、当初はコース一周か、一周半と決めていた。
しかし、いざ水面に出るとやはり二周漕いでしまった。まさにオッサンの悲しいサガ。

二周目は初めて短漕を織り込む。ハイピッチではまだリラックスした姿勢の維持は難しい。
特にフィニッシュではグリップを迎え気味。最後まで加速出来るようにしっかり胸を張って腰までグリップを引きつける事が課題。

コース二周、14km。
最近の乗艇では何かいい感覚がちらほら出ている。
一気に上達することは決してない。しかし続けていれば少しは上手くなるはずだ。

(写真はマエストロ、クルト・マズーア)




蒸し暑い初夏の乗艇

2008年06月28日 | Weblog
どんよりと曇っていて蒸し暑い。当地は乾燥しているので、普通ならば肌寒いはず。今日は珍しい天気だ。
日本の梅雨時を思い出す。

朝8時半に艇庫到着。
コンペ艇の使用をコーチに確認したが、やはり重い共用艇を使えとの指示。
平日はコーチはいないのでコンペ艇を使用しても今のところは注意する人はいない。平日はコンペ艇、週末は共用艇で様子を見ることにする。

以前トップ部が破損していたピアニッシモの補修が完了。
取り外されていたリガーを取り付け、9時ジャストに出艇する。

2週間ぶりにコースをスカルで2周。14km
途中上りの1kmが5”10”。上り3kmでは運搬船3隻、連続遭遇のトリプルパンチで已む無く1分近くストップしたが15’45”。
艇を返して、下り6km地点で31’45”。普通は下りが早いはずだが、中盤から脱水気味で力が入らない。もはやタイムは関係なし。
もう一度頑張ろうと2周目の最初に静水スタート60本。これで完全にグロッキーとなった。
そこからは、力の抜けたノーワークのようなライトパドル。ただし何度かスタート練習を入れる。〆て12km地点で64’10”。
もはや余力無し。

ただ2周目は脱力して素直な漕ぎになっているのがわかる。
静水スタートではスタリキが35程度に上がり、バランスは崩れない。

今日は水を忘れたのがまずかった。
明日はきっちり水分を補給しながら今日の後半の素直な漕ぎを再現してみたい。
2日間の連続練習は体が覚えているうちにこういう復習ができるのがいい。

さて今晩8時から初めてのシャンゼリゼ劇場でベートーベンのコンサートがある。
クルト・マズーア指揮フランス国立交響楽団の演奏で交響曲2番、デビッド・フレイのピアノでピアノコンチェルト2番。
一番安い8ユーロ(1300円)の席。舞台は良く見えないだろうが、彼らの演奏が聞ければそれで十分。

それまではゆっくりアパートで休養。
そうそう、阪神とアントラーズが共に勝ったので気持ちがいい。

(写真はACBB艇庫の内部。奥の左最下段にピアニッシモ)




今晩は会食のみ

2008年06月27日 | Weblog
今日は早退可能の金曜日。早々に仕事を切り上げ、アパートに向かう。
ところが途中の高速で大渋滞。結局いつもの時間帯に帰着。

グランダルメの自転車屋にでも行こうかと考えていたが、取りやめる。
そのままバヌーの会食場所に向かうことにした。
今夜は肩のこらない日本人シェフの店なので気楽だ。

(写真は午後のセーヌ河岸)

クレモン

2008年06月26日 | Weblog
この数日、パリでは珍しく蒸し暑い日が続いている。気温はそれほどではないが、湿度が高いため木陰や室内でも暑く感じる。

仕事のあと、夕方乗艇。スカルでコースを1周。8km。
途中の1kmは上りで5’10”、3kmは同じく上りで14’35”。どうも距離が正確ではないようだ。余り細かいことは気にしない。あくまで目安。
このところコンペクラスの赤い中国艇を使っている。リギングは前回、ブッシュを交換して結構きっちり修正したので漕ぎやすくなった。コンペクラスから文句が出たら他の艇を使うまでだ。
この際、徹底的に他のスカルのリギングも私が漕ぎやすいように修正するのもいいかもしれない。私の漕ぎは決して独特ではないはずなので皆のためになるはずだ。当地の人はリギングに余りにも無頓着だから…
もう半周と思ったが、脱水症状が出そうでこれ以上は無理。7時過ぎに揚艇。

乗艇後、クレモンと、日本の焼肉屋「松ちゃん」で晩飯。
彼はフランスのグランゼコールの一つ、エコール・ナチオナル・スプリエール・ド・ミヌ・ド・パリ(パリ国立高等鉱業学校)の出身。工学系ではレコール・ポリテクニーク(理工科学校)に次ぐ。フランスのグランゼコールでは工学系Aクラス校の入学者はあわせても2000名。日本の東大、京大の工学部入学者をあわせた人数より少ない。
フランスはある意味、日本以上の学歴社会であり、グランゼコールを卒業すると将来はある程度保障される。そういう意味では彼は超エリート。

だが話はバカ話のみ。こいつは本当に頭は良いのかなと思う。
適度に酔いが廻ったところで、「また一緒に日曜日、漕ごな」と言って別れる。

(写真はクラブハウスの裏手の公園。水の公園として只今整備中。いつ完成するのかは分からない)


夏のバーゲン

2008年06月25日 | Weblog
今日から夏のバーゲンセールが始まった。
当地では年に二回、夏と冬にバーゲンがあるが、セール期間は法律で決まっている。零細商店を保護するためらしい。

…といっても私にはほとんど関係ない。
ブランド品は興味がないし、そもそもユーロ高と19.6%の消費税を加えるとそんなに安くはない。

勤務先の近所のマンテラジョリーにあるというボートショップとパリのグランダルメ通りの自転車屋くらいはのぞいて見ようと思う。
ただ行くと欲しくなるだろうなあ。スカルはどうしようもないのはわかっているが、ロードバイクは…

(写真は思わず目が行く広告。メトロの各駅で貼り出された)

ルリユール

2008年06月24日 | Weblog
当地の人は本をよく読む。
メトロでは携帯電話を自由に使える。それでもメトロの中では静かに本を読む。

それだけ活字文化が定着しているのかも知れない。
ハイデルベルグの本屋では厚いハードカバーの単行本が幅を利かせていた。パリでも雑誌は街角のキオスク、本屋では単行本主体というように棲み分けがされている。

日本の本屋では文庫本と雑誌が中心で、ハードカバーは苦戦しているように聞く。必要な情報を手っ取り早く集めることに重きが置かれ、じっくり考えることは敬遠されているのかも知れない。
確かに今の日本ではすぐに役に立つ実学が求められる。役に立つか分からない、いや恐らく役に立たないだろういわゆる教養は隅に置かれている。

当地ではゆったりとした時間が流れている。パリで暮らしていると、何の役にも立たない教養に触れてみようという気持ちになってくる。
そんなものこそ本当は大切なんじゃないかなと思えて来る。

話は変わるが、フランスには書籍の製本、装丁をするルリユールという職業がある。
当地では長く出版業と製本業の兼業が法律で禁止されていた。それでこのような職業が続いているらしい。
まさしくアルティザン(職人)の世界。
さすがに今では継承者がいないため、高齢化が進んでいる。パリではルリユールの人数は一桁になってしまったようだ。

柳田邦夫の奥さんで絵本作家の伊勢英子が昨年、「ルリユールおじさん」という絵本を出した。年老いたルリユールと愛読の植物図鑑を直してもらおうとする女の子の交流を描く。

昨秋、パリ日本文化会館で夫妻の講演を聞く機会があり、その仕事に興味を持った。金儲けとは全く次元の違うこのような仕事が、細々とではあるが、現在まで続いていることに奥行きのある文化を感じる。
一度その工房をのぞいてみたいと思っている。

さて夕方はいつもの通り乗艇。
コース一周のみ。8km。途中SR25で3kmを漕ぐ。上りで15’10”。自分としてはいいタイム。
揚艇で久しぶりにクレモンと会った。9月に某最大手コンサルティング会社からLイ・Vトンに転職するとのこと。
明後日、晩飯を約束。色々話したいことがあるようなので、ひたすら聞いてやろうと思う。

(写真は伊勢英子著「ルリユールおじさん」)

Les gens d'ici et lire des livres.
Dans le métro, il est libre d'utiliser le téléphone portable, mais il ne sont pas si nombreux à les utiliser. dans le métro, les gens lisent des livres tranquillement.

Cette culture de la lecture a pris racine ici.
A Heidelberg, il y avait une épaisseur de beaucoup de livres dans les bibliothèques. A Paris, les magazines sont vendus dans le kiosque et les livres sont vendus dans les librairies. Par la nature des livres, ils ont été classés.

Au Japon, des magazines et des livres de poche sont très populaires dans les librairies de livres, mais sont dans un marasme.
Au Japon, il serait mis en priorité rapide comment nous recueillir les informations nécessaires plus profondément que la façon dont nous pouvons supposer.

En effet, l'étude qui est directement liée à l'utilité est estimé au Japon, mais ce que l'on appelle la sophistication qui n'est pas directement liée à l'utilité n'est pas esteemd.

A Paris, j'ai beaucoup de temps et de tranquillité.
Comme je vis à Paris, je deviens de penser à toucher une telle sophistication.
Je deviens à penser qu'elle pourrait être la plus importante étude pour nous.

En dehors de cela, en France, il est une profession de relieur de livres qui se lie.

Pour le moment, il a été interdit par la loi pour les ressortissants français à exécuter à la fois la presse et l'atelier de reliure. Ce fait pourrait être la raison pour laquelle une telle profession survit.

Il est tout un monde de l'artisan.

Mais aujourd'hui, ils n'ont pas autant de successeurs, de sorte que le relieur semble être le vieillissement. A Paris, le nombre de relieurs est devenu unique.

Hideko ISE, qui est une femme de Kunio YANAGIDA, a écrit un livre d'images l'an dernier, nommé "Lirieur et robinier". Elle a attiré un échange entre un vieux relieur et une fille qui tiens à réparer sa brisé livre illustré.

L'automne dernier, j'ai eu une chance de Kear une conférence de YANAGIDA et Ise au Japon Centre culturel. Et je savais que le relieur et s'est intéressé dans l'emploi.
Ce type de travail est très loin de gagner de l'argent.
Mais je sens la profondeur de la culture du fait que ce type de travail pour survivre.

Une fois, je voudrais visiter le studio.

パリの一週間

2008年06月23日 | Weblog
先週は沢山のイベントがあって大いに楽しんだ。
今日は完全休養日。
このところ、ボートと完全休養が一週間の中でパターン化しつつある。

月:完全休養
火:夕方乗艇
水:完全休養
木:夕方乗艇
金:早退可能日→ランニング
土:朝乗艇
日:朝乗艇

こう整理してみると金土日が体力的には結構きつい。
1勤1休、ないしはせいぜい2勤1休が私にはふさわしい。
ここは金曜の夕方を運動以外で有効に過ごすことを考えてみたい。

仕事にもボートにも関係のない何かいわゆる教養的なこと…
奥の深い教養は人生の幅と奥行きを広げてくれるはずだ。
まずはケー・ブランリーのパリ日本文化会館にでも行って、少し調べてみることにしよう。
…フランスのこと、そして日本のこと。

折角の金曜日、酒を飲んでくだを巻くのは当地では不要だ。

(写真はパリ日本文化会館)




チームワーク

2008年06月22日 | Weblog
朝4時半起床。メトロはまだ走っていない。徒歩でシャンゼリゼにあるトヨタのショールーム”ランデブートヨタ”に向かう。

今日はフランス中部マニクールで行われるF1フランスグランプリを観戦に行く。
トヨタフランストップのT橋さんからの招待。トヨタフランスの応援団、それも内輪のチームに混ぜて下さったT橋さんには感謝の言葉もない。
6時30分シャンゼリゼ発。パリから300km弱離れたマニクールに10時半到着。

トヨタのチームシャツに着替え、まずはピット見学。
サポートトラック、ピット内のコンピュータ、レースカー等々の説明をピットマネージャーから受ける。
サポートトラックの中はコンピュータと共に、整理棚に工具、パーツ類が整然と並ぶ。レース中は戦場のようになる。そういう中でも目的のパーツがすぐに取り出せるはずだ。
ピットの前方にはすでに2台のフォーミュラがレースを待つ。後方の管制室には多くのモニター画面がならぶ。レースカー各部に取り付けられたセンサーから送信される情報がモニターに映し出される。

トヨタのパイロットはヤルノとティモの二人。
そしてサポートメンバーが数十人いる。各人それぞれの持ち場でレース開始を待つ。ピットインでは給油、タイヤ交換が10秒も掛からないらしい。レースに備えメカニックは電動工具の点検に余念がない。

2時、ジェット戦闘機のような轟音と共に各車スタート。
耳栓をしないと難聴になりそうだ。

トヨタのスタートポジションは4番と10番。
この2年、表彰台から離れ、今年もこれまでは10位前後といまひとつ成績は振るわないらしい。しかし前回のカナダグランプリは4位。このフランスでは表彰台を狙っている。

スタートと同時に一つ上のルノーを上手くかわす。フェラーリの2台に次ぎ、3番手という好ポジションをキープする。
フェラーリは桁違いの速さ。1周1分16~17秒の正確なラップを刻む。他より1秒近く早く、差は広がるばかり。

結局、ヤルノは3位でゴールイン。
フェラーリが圧倒的な強さだったが、3番手争いは熾烈だった。
4位との差はわずか0.7秒。

レースカーから降りたヤルノは喪章をつけた腕を高く掲げている。先日、事故でなくなった前チーム代表への弔意の表明だ。
そしてピットクルーも全員が抱きあって喜んでいる。

彼らの姿からチームワークの素晴しさが伝わってくる。
彼らはチーム以外の何者でもない。
私もトヨタのチームシャツを着て何か誇らしい気持ちになった。

(写真はトヨタF1チーム)






パリボート仲間の会

2008年06月21日 | Weblog
昨冬、パリ在住の日本の大学各校のボート部OBでボート仲間の会が始まった。
当時大使館に勤務していた大学同期で元主務のY田が発起人。彼は職業柄、当地の日本人には顔が広いのでいろんなメンバーが集まった。
そうこうしている内に発起人は真っ先に帰国。

当初は飲み会だけだったが、折角漕げる環境があるのだからと乗艇会を企画した。
大学時代は4年間ボート漬けになった人たちばかりなのでホイホイと皆乗ってきた。

今日のメンバーは漕ぎ屋が私を含め4名、メンバーの中学生のお子さんがCOX。
8時半、自宅近くで集合し、相乗りでACBBに向かう。

ただ日本と違ってフランスでは漕ぎたい人がすぐに漕げるというわけではない。まずどこかのクラブに所属し、同時に仏ボート協会に加入する必要がある。特に安全面が厳しく、クラブメンバー以外は原則として乗艇禁止。このためコーチには事前に相談し、特別の許可をもらっておく。ただし万一の場合に備え、一日保険に全員加入。保険料は15ユーロ(2500円)/名。

使用艇はヨーレというキールの付いたクウォドスカル。ナックルフォアのスカル版と思えばよい。当地のレジャークラスのメンバーが使う艇だが、ボートは久しぶりのメンバーには丁度良い。カーボンで出来ているので日本のKFよりはるかに軽い。

私が整調で号令を掛ける。3番は母校後輩のS徠さん、2番は東G大OBのI藤さん、バウは同じく東G大OBのS野さん。COXは3番の長男のコーチャン(中1)。

当地で漕ぐのは初めてといっても、さすがに皆上手い。腹を切る人などいない。
ただ日ごろの不摂生か、持久力はないようだ。
漕ぎ出して500mほどのセギィン島の手前で、もうアカンと言う人が出だす。

そこは無視しながら次のサンジェルマン島を超え、コースの折り返し点までノンストップで漕ぎ進む。約4km。
ここでボートに乗るのは初めてというコーチャンにローイングを特訓する。
ただ彼はまだオールメンで漕ぐのは不安があるので一人漕ぎのみ。
折り返し点からサンジェルマン運河に入り、静かな川面を楽しむ。やっと1杯が通れるだけの運河の川幅なので「S(B)サイド強く」を適宜織り交ぜる。

途中から皆無言。一周漕ぎ終えたときに「もう半周」と提案するが反応無し。

明日以降に差し支えてはいけないので、ここは素直に船台に戻る。
あとはアパートに戻り、近所のカフェでビールで乾杯。
参加した皆も楽しんだようだ。
気持ちの良い土曜の朝だった。

実は今日の東G大OBの二人はこの夏で日本に帰る。パリの思い出の一つができたのではないかと思う。今日、海外出張で来れなかったT大OBのK藤さんも日本帰国が決まったらしい。
日本でも時折オールを握って欲しいと思う。

パリに残るのは母校OBの2名と、今日はお子さんの運動会で来れなかったT大OBのM沢さんの計3名。
残るメンバーは少ないがまたこのような会ができればと思っている。

ボートを漕ぐのはやはり楽しい。

さて今夜はパリのいたるところで音楽会がある。「フェト・ド・ラ・ムジーク(音楽祭)」。辻ごとにいろんなストリートミュージシャンが演奏していることだろう。

それまでアパートでしばし酔いを醒ますことにしよう。

(写真はコーチャン撮影のクルー)





普通の金曜日の午後

2008年06月20日 | Weblog
今日は早退可能の金曜日。
3時で仕事を切り上げ、帰路、カルフールで食料品を買い込む。
当地の食料品は種類が豊富だが、結構値段が高い。日頃不足しがちな野菜を極力取るようにしているが、プチトマト250gで2.5ユーロ(400円強)、キャベツ1玉2.5ユーロ、レタス1束0.9ユーロ(150円)。ただ一般のVAT(消費税)は19.6%だが食料品は5.5%に抑えられているので助かる。それでもこの一年でかなり値上がりした。10%以上は上がった感覚だ。
日本にいる時、食料品の価格を意識したことはなかった。しかし当地に来て敏感になった。生活感がついて悪いことはない。

6時から仏語レッスン。上達の気配なし。エヴに都度修正されながら、下手な仏語を喋り続ける。読み書きはそれでもましになった。半過去、複合過去、条件法等、馴染みのなかった仏文法も、その構造を知るといかに完璧な言葉かと感心する。仏語に比べると英文法はいかにも不規則に感じる。

この週末はボートを含め色々なイベントが入っている。
今日はゆっくり読書でもして早めに寝ることにしよう。

(写真は仏語教室のあるパッシー駅近く、ビルアケム橋の上を走るメトロ6番)

メールの限界

2008年06月19日 | Weblog
勤務先のサーバーが午前中でストップしたため、午後は自宅のLAN回線で仕事。
日本との交信だけならば、ホームオフィスも十分可能だ。

一方通行の連絡ならばメールは便利。
しかし当地の仕事はフェース・トゥー・フェースが基本。
メールの方が確実と思うかもしれないが決してそうではない。役所との調整やスタッフへの指示は言葉の問題はあるものの直接面談する方が圧倒的に早い。
細かな確認でもメールでは何回も往復するが、相手の顔を見ながら話せば、ものの十分で終わる。

日本では完璧なスケジュールとそのフォローが要求される。
それを書き物で欲しがる。
たとえうまく進まなくても、それがあれば、安心する。
ついでに言えば、予測と現実の差を説明することが至って上手い。
責任の所在がその時点で消滅する。

そんな説明より前に進む事の方がはるかに大事だ。
…と言いながらも最小限のメールを発信する。

適当に仕事を切り上げて早めに艇庫に向かう。
今日はコンペクラスの中国製スカルが空いていたので使わせてもらった。
リギングは両舷共に浮き気味でフィニッシュを押し切れない。
リギングを勝手にいじるとコンペクラスの選手が怒るかもしれないが、はっきりいっておかしい。頃合を見てブッシュを交換してみよう。

コースを1周半。10km。7時過ぎに揚艇。
週4回の乗艇が体に馴染んできた。

(写真はクラブハウス2階の廊下)

Comme l'ordinateur serveur dans mon bureau était arrêté le matin, j'ai continué mon travail dans mon appartement avec l'aide de LAN privé après-midi.
Si toute la communication se fera uniquement par e-mail, il serait possible de ne pas venir au bureau tous les jours et il devrait être possible de travailler à SOHO.

Si l'e-mail serait un message simple, l'e-mail est pratique.
Mais en France, un travail important est fait essentiellement par échanges en face-à-face.
On pourrait penser que la communication par e-mail ne manquerait pas, mais ce n'est pas le cas actuellement. Nous pouvons réduire le temps dans un travail complexe, par exemple, une coordination avec des bureaux du gouvernement local ou une instruction complexe pour le personnel. Certes, il y aurait un problème de français, mais il ne serait pas un gros problème.

Même pour une petite confirmation, on doit echanger nombreux e-mails. Mais en face à face, nous pouvons terminer très tôt.

Aussi au Japon, un parfait suivi et un calendrier détaillé sont demandés par écrit.

Même s'ils ne serait pas bien aller de l'avant, il n'y aurait pas de questions. Parce que le salariés japonais pourraient expliquer parfaitement la différence entre le calendrier et le fait.
Ensuite, la responsabilité du personnel disparaîtrait parfaitement. C'est le cours normal au Japon.

Je pense qu'il est beaucoup plus important de faire avancer le travail que pour expliquer les différences.
… Mais j'envoie minimum e-mails au Japon.




強いストロークありき

2008年06月18日 | Weblog
夕方帰宅すると母校ボート部の会報がアパートのポストに入っていた。
本年度第5号で先月のドイツ遠征がメイン記事。

24ページの会報本誌と18ページの遠征記の2冊からなっていて、結構読み応えがある。
遠征記は学生主将が合宿所出発から日本帰国までの活動をまとめたもの。日々気付いた点、考えたことをモーション日誌のように記載している。
会報本誌にはクルー、コーチ、マネージャー等、今回の遠征団全員のコメント。

総じて遠征で得たものは大きいという意見だ。
特にストロークの強さ、それも最後まで加速し続けるストロークは想像を超えていたようだ。

言葉で判るのと本当に判ることは全く違う。
今のままで洗練していくことではなく、もう一段レベルを上げた強いストロークがまず必要なことが判ったらしい。ストロークの強さを実現するには、まず恐れずに、がむしゃらなパワーローイングを日々の練習で実行するしかない。

今から小さくまとまることはない。大いにブレークして欲しい。
結果はおのずから付いて来るだろう。

以上はレベルは違うが、私も当地のクラブで漕いでいて感じることだ。
レジャークラスや子供たち、女性まで最後まで思い切り漕いでいる。リギングが悪かろうがオールが浮こうがお構い無し。フィニッシュまで強烈に引き付けている。

これがローイングの基本なのだと改めて感じる。

(写真は会報)




夕方の太陽の下で乗艇

2008年06月17日 | Weblog
昨日今日と快晴、日差しは強い。しかし乾燥しているので木陰に入るとひんやりして気持ちが良い。

当地は夏でも曇りがちの日が多い。晴れると思いっきり太陽を浴びたいという気持ちになる。今日は平日乗艇の日。太陽がまだ高いので丁度良い。

艇庫に着くと先週末、一泊でフランス西海岸をツーリングしたメンバーが使った艇をトレーラーから下ろしていた。ヨーレというキールのあるクウォドスカルで、よほどの荒波でなければ、海でも漕げる。洗ったあとリガーを取り付け、艇庫に納めるらしい。

今日もスカル。いつものピアニッシモをよく見ると、いつのまにかトップボールのところで艇の先端が折れている。すき間が出来ていて、そのままでは浸水しそうだ。一番ぴったりしたリギングだったので残念だが、別の艇を使うことにした。
ピアニシモは艇の破損を申告して、修理してもらうことにする。

今日はアドール。シューズは32cmはあり、ストレッチャー位置は40cmくらいある。
そう言えば日曜日には2mの大男がこの艇に乗っていた。

両弦共に浮き気味だが次回、一度ほどブッシュを交換すれば使えそうだ。
それと踵位置をもう少し低くして、インボードを1cmほど短くしたい。今日は工具がないのでそのまま漕いだが、次回この艇が開いていれば調整してみよう。

さて今日はリギング乗艇で軽くコース一周のみ。
フィニッシュ姿勢のみ注意。1時間弱で揚艇。

さて今日はフランス対イタリアの決勝トーナメント進出をかけた戦いの日。
8時45分開始。晩飯時で丁度良い。
今、イタリアがPKで先制した。フランス危うし。これからテレビに釘付けだ。

(写真は眼下に見える近所のカトリック教会。日本で言うなら氏神様)


75.8kg ⇔ 79.2kg

2008年06月16日 | Weblog
週末、結構頑張って乗艇したので体重が落ちた。
昨日の練習後で75.8kg。

それから昼食をったので77kgには戻ったはずだが、体重が落ちて正直なところ、疲労感が残った。
いまさら軽量級のレースに出るわけでもないので一気に落とす必要などない。
何とかこの体重で安定するように徐々に軟着陸したいものだ。

ただ走ると大分違うだろうし、体にキレが出るのはいいことだ。
何年ぶりか覚えていないが、腹回りがきつくなったA7サイズへの復活を図るつもり。

今日は完全休養日。
夕食後に体重を量ると79.2kgに戻っていた。

(写真はバルコニーから見える近くのイタリア料理店。夜8時だがまだ客はいない)