シンガポールボート便り

パリからシンガポールにボートの本拠地を移しました。 アジアで見たこと、感じたことを書き綴っていきたいと思います

さよならシンガポール

2010年07月29日 | Weblog
3年余りの海外生活も終わりが近づいた。
明日シンガポールを発つ。

スローなゆったりとしたパリの毎日、そしてスピード感あふれるシンガポールの毎日。
相反する二つの暮らしが少なからず私の体に染み込んだ。
日本に帰ると違った日々の生活が待っている。
これから自問する時があるかもしれない。その時、この3年間の生活は良い物差しになるはずだ。

3年間いつも身近にあったのはボート。
そしてボートを通して知り合った人たち。
まさにプライスレス。

だからボートはやめられない。
日本に帰ってもそれは同じ。
早くサイクスを漕ぐ日が待ち遠しい。

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明日から日本に戻ります。
この3年間、パリとシンガポールから発信してきた「ボート便り」も今日でひとまず休止となります。
このブログを訪問して下さったみなさま、そしてコメントを下さったみなさま、本当にありがとうございました。

いつかまたどこかで新しいボート便りを発信したいと思います。

その日までさようなら!
Au revoir et a bientot!
See you again!

harudarkblues

シンガポールの「魔笛」

2010年07月27日 | Weblog
昨夜はエスプラネードにオペラ「魔笛」を観に行った。
前回の「ラ・ボエーム」に続くシンガポール・リリック・オペラによる公演。

オーケストラの白人指揮者を除いて出演するほぼ全員がアジア人。
「魔笛」はそもそもどこの国の物語か分からないようになっているが、今回の設定ではアジアになっている。
出演者はカンボジアかインドネシア風のコスチュームを身にまとう。
違和感を感じないで楽しめるはずと期待していた。

結果はバツ。
演者の歌唱力は決して悪くはなかった。しかし演出がちょこまかし過ぎで盛り上がりに欠けた。
感情移入は最初から最後まで出来なかった。オケははっきり言って下手。

芸術面では当地はまだまだのようだ。
スポーツもしかり。

しかしシンガポールのビジネス環境は世界ではトップランク。
スピード感はシンガポールのほうがもはや日本を上回る。

芸術でもそのうちトップに躍り出る日が来るかもしれない。
ボートは…?

(写真は「魔笛」のチラシ。有料パンフは買う気にはならなかった)


シンガポールは快晴、最後の乗艇

2010年07月25日 | Weblog
先週の水曜日、連れ合いがシンガポールに到着。シンガポール最後の数日間を一緒に過ごす。
まずバリ島に移動、棚田が広がる山間部のウブドでのんびりと静養。

そして昨夜、シンガポールに戻ってきた。
荷物を出したアパートの部屋はもはやホテルと同じ、がらんとしていて、くつろぐ雰囲気ではない。
それならそれで精一杯、屋外のシンガポールを味わうつもり

今朝はゆっくり起きて、連れ合いとパンダン貯水池に向かった。
8時艇庫着。
ところが艇庫のシャッターは閉まっている。

高校生が2人いたので聞くと、コーチたちは今日マリーナベイに行っているらしい。しかし自分たちは練習すると…
コーチのモーターがなくて大丈夫なのかなあと思っていると、ザリファと旦那が車で到着。旦那がモーターを運転するようだ。

安心してSRAのスカルを借りて蹴り出すことにした。
ただザリファ曰く、今日は貯水池の反対側で建設していたカヌー艇庫の開所セレモニーがあるらしい。
カヌーがうろちょろしているかもしれないので注意が必要とのこと。

今日は心拍計を持ってきた。腕時計に表示される心拍数を時折チェックしながら漕ぎ進める。
HR130~140をキープしながらまず一周。
先に貯水池一周5.6kmのジョギングコースをスタートした連れ合いが丁度戻ってきた。
遮るもののないジョギングコースは暑くて、さすが一周で終わりらしい。

私はもう一周。500m地点に近づくとドラゴンボートが太鼓を鳴らして逆漕してきた。それも3艘。
小さなヨットやカヌーもコースを無視して走っている。

どうもまだ航行ルールは徹底されていないらしい。スタートから500mまでの水域を縦横無尽に進んでいる。
危ないので私はそこで折り返した。
ルールは今はなくてもそのうち整備されていくのだろう。

これからパンダン貯水池に浮かぶのはボートだけではなくなる。
水のスポーツが盛んになることは喜ばしい。
そんな当地の新しい時代を体験できないのは少し残念。

コース2周8km
今朝のパンダン貯水池は暑かった。しかし暑くないとシンガポールではない。
そういう点で今日はシンガポールらしい乗艇だった。

当地でボートを漕ぐのも今日が最後。名残り惜しくもある。
しかしそれ以上に日本で漕ぐ日が待ち遠しい。

(写真はパンダン貯水池にて。船台に戻ったところを連れ合いが撮影)






飽食の翌日はジムでエルゴ

2010年07月20日 | Weblog
昨晩はラッフルズの近くのイタリア料理店で会食。
5人のうちシンガポール人が2人いたので会話は英語。
しかし気を使う相手ではなかったので、バカ話をしながら、食べかつ飲んだ。

シンガポール人は概してあまり飲まない。日本人だけで食前酒、白と赤のワインと酒が進んだ。
しかもアンチパスト(前菜)からプリモ(パスタ)、セコンド(メイン)、ドルチェ(デザート)とフルコース。

朝、起きるとやはり腹がもたれている。朝食はオレンジジュースとコーヒーだけ。
昼も麺類。
夕方になっても腹が張る。
こういう時にはエルゴ。部屋のエルゴはもうないので、アパートのジムでエルゴ30分。
80kg近くはあろうかと思う体重の効果で2'04”

ひと汗かいてさっぱりした。しかし夕食は節制してうどん。

会食もあと数回。
体調を整えて楽しい食事にしたいものだ。

(写真は7/4のクリテリウムに参加したACBBのベテラン4+。整調ステファン、3番ファブリス、2番知らない新人のオヤジ、Bペドロ。マンテラジョリーの幻のパリ五輪2000mコースを往復する4000mレース)

シンガポール、曇り空の下の乗艇

2010年07月18日 | Weblog
朝、雨が降ったらしい。アパートの下の舗道は濡れている。
曇り空の中を艇庫に向かう。8時艇庫着。

SRAのスカルを借りてパンダン貯水池に漕ぎだす。
オーストラリアの聞いたことのないメーカー製。バックリガーのビギナー用。18kgはあるだろうか、艇は重い。
リギングは全く見なかった。インボードが長いのか、スパンが短いのか、グリップが胸の前までしか引けない。
いつも脇腹まで引くようにしているので気持ちが悪い。

しかし漕いでいるうちに慣れて来た。バランスは悪くない。重いせいか、バランスはサイクスより取り易いかもしれない。

選手クラスはコース一杯を使ってタイムトライアル中。
私はコース外をのんびり漕いだ。
それでもディディエの教えだけは守った。

昨日のエルゴでは世界選手権のM2-からM,W2X、M,W1Xと5種目のDVDを見ながら漕いだ。
ディディエの教え通りの漕ぎ方をしているクルーが多かった。とくにヨーロッパのクルー。

1.背筋を伸ばして胸を張る
2.肩をリラックス
2.フィニッシュは脇腹までしっかりと引きつける

今日はスピードコーチも心拍計もない。ただひたすらノーワーク。
コース2周8km。

曇り空の下の乗艇は心地よかった。
シンガポールで漕ぐのもあと一回あるかどうか。
暑くて耐えられない乗艇もあったが、いまは名残惜しく思えてくる。

(写真はサイクスを載せたトレーラー。無事に日本に着いてくれるといいが…)



スカルの海外輸送の梱包

2010年07月17日 | Weblog
朝、ボーっと目を覚ますと7時を過ぎている。
一瞬やばいと思ったが、今日はスカルの搬出日。9時までに艇庫に行けばよい。
ゆっくりと起き上り、朝食。そして艇庫に向かう。
珍しく朝から雨が降っている。それも雷を伴うスコール。

艇庫に8時過ぎ到着。選手クラスとコーチのサッシャは、雨で艇を出せずに待機中。
当地のスコールは1時間もすると止むのだがその気配はない。

搬出の準備を始める。
先週、リガーは取り外してあったのでオールをケースに入れるだけ。
時間が余ったのでハルにコンパウンドを掛けたりして運送業者が来るのを待つ。

9時過ぎ、まずセダンに乗った業者が3名到着。
少し遅れて梱包資材を載せた小型トラックが到着。
まず梱包作業に取り掛かる。

パッケージは3つ。船体本体、ウィングリガー、そしてオール。

1.まずそれぞれを超幅広のラップで隙間無く包む。
2.次にバブルシートと言う例のプチプチで包む。
3.スピードコーチのスクリューとフィンは用心のため厚手の堅いスポンジで包む。
4.船体をうつ伏せにおいても大丈夫なように、ガンネルとトップおよびスタンキャンバスに5cm厚ほどの硬質パッドをテープで縛りつける。
5.トップとスタンを厚手のスポンジで包む
6.ウィングリガー、オールも同様にラップののち、プチプチで包む
7.すべてのプチプチの上にまたラップを巻く
8.最後にラップを更に一枚もののプラスチックシートで包み、テープで止める

以上を艇庫で作業しているうちにトレーラーが到着。運転台と荷台が分割した大型トレーラー。
このトレーラーにハル。小型トラックにリガーとオールをのせて作業は終わった。
全部で20kgもない荷物にしては大層な作業だったが、これだけやると安心。

あとはコンテナで運ぶ際、他の荷物に合積みになることを考えて木箱の製作を頼んでいる。
木箱は海外輸送では薫蒸作業が必要なので少し厄介。
しかし念には念を入れるに越したことはない。

搬出を終えてからSRAのボートを漕ぐつもりだった。
しかし雨がやまず、今日は出艇禁止。

やむなくアパートに帰り、エルゴ。10㎞。2'09”
明日は乗艇したいもの。それとも本当に最後のエルゴ?

(写真は梱包作業の様子。指示するだけのらくらくパック)





もう少しシンガポールでエルゴ

2010年07月16日 | Weblog
昨晩は結構しゃれたフランス料理だった。
一緒に行ったシンガポール人は自称ワイン通。
いつもワインは彼が選ぶが、最後と言うことで私がワインを選んだ。値段を見ながら適当にボルドーのメルローを頼む。
シンガポール人曰く「これはうまい!」。
まずワインリストで値段を確認。
そこで止めておけばいいのにおもむろにiPhoneを取りだしてシャトーとその年の作柄を調べ出した。
ウェブ情報では「その年(1999年)は嵐が多く作柄は最悪、シャトーは載っていない無銘だな」と…
シンガポールでもワインがブームになっているが、結局はこの程度。

私がフランス時代に飲んだワインは高速道路沿いのカルフールのワインセラーの最下段(つまり最も安い)の売れ筋のみ。
それでも十分。

あと数回の宴席があるが峠は越した。胃腸はすこぶる快調。
そして今晩こそ最後と思いエルゴ30分。2’13”

(写真はマンテラジョリーで先週末行われたクリテリウムでのステファン。ウォーミングアップはまず腕漕ぎから)

最後のエルゴ

2010年07月14日 | Weblog
宴席続きで体が重い。昼夜、無理やり入れたものだから胃袋の休まる時がない。
当然、朝は起きることが出来ない。トレーニングは2日間ゼロ。

今晩は休息。アパートに6時前に戻ってエルゴ。
普段なら夕方のエルゴは最初から回る。ところがこのところの不摂生がたたった。
あれっと言うほど回らない。2'20″でのろのろと10分以上。

汗が噴き出してくる。しかし汗と一緒にアルコールでできた毒素も抜けていく。
20分を過ぎて調子が出てきた。
最後の10分は2'00”
継続することが体には良いということを改めて知る。

来週月曜にエルゴを搬出するので恐らく今日が最後のエルゴ。
いや正確に言うとマイエルゴでの最終日。
アパートのジムにエルゴがある。ぎりぎりまでトレーニングはできる。

今日は10㎞、2’15”

(写真はエルゴを終えた夕方6時40分のアパートからの眺め)

当地でサイクスを漕ぐのは今日が最後

2010年07月11日 | Weblog
7時半に艇庫到着。
大気はまだ27℃と冷えている。しかし太陽は既に上った。30℃を超えるのは時間の問題。

どうも色々な疲れが溜まっているらしい。今朝も時間通りに起きることが出来なかった。
30分早く漕ぎ出していれば疲労度は格段に違うはずだが、それも睡眠との兼ね合い。
あと10分…とむさぼるように眠る時間も大切。

スティーンとスキンヘッドそしてユース選手たちはすでに蹴りだしていた。
私は今日も基本スキルの反復練習。
フィニッシュと体幹そして肩のリラックス…

上りの2000mはいつも通り、腕漕ぎから3/4漕まで。
返してSR15のノーワーク。500mほど先行したユース選手を追いかける形。
背筋を伸ばして視線を高く…ディディエの教えを忠実に守る。
2'40”~2'45”、HR125~130ペース。

ゴール地点の折り返しでユースの1Xの3人と一緒になる。
しばらく並漕したが、R22に上げる。
2'25”~2'30″。心拍数はスタート地点の折り返しでHR169。
少年たちははるか後ろに行ってしまった。
またSR18に落として基本姿勢の確認。

スティーンやユース選手たちは先に揚がっていった。
3周目はパンダン貯水池に私一人。
今日もコース3周半14km。

揚艇後、リガーを取り外し、艇を洗浄。
リガーとバックステーにペイントが剥げた部分があったのでスプレー塗装。

来週の土曜日に艇を搬出する予定。
当地でサイクスを漕ぐのも今日が最後。

(写真はスプレー塗装を済ませたリガーとバックステー。小さな傷はどうしても避けられないが、補修すれば問題ない)


いつものパンダンの朝

2010年07月10日 | Weblog
今日は乗艇日。
パンダンで漕ぐのはほぼ一カ月ぶり。7時には艇庫に着くつもりだった。
しかし昨晩の宴席のせいで、起きたのは6時半。それに二日酔いで食欲はない。
ただすきっ腹で漕ぐのは体に良くないので無理やり朝食をかきこんだ。

艇庫に7時半着。選手クラスとスティーンはすでに蹴りだした後。
今日は日射しが強くなりそうだ。日焼け止めを塗って私も蹴りだす。
風は弱く水面は穏やか。コンディションは暑さを除けば上々だ。

この先レースの予定はない。当分、基本練習が中心。
まずはフィニッシュ練習。腕漕ぎ、ボディ漕ぎ、1/4、1/2、3/4漕ぎといつものパターンで2000m。
返してSR15のノーワーク。ローピッチではバランスを取りづらいが我慢。心拍数はHR125

基本姿勢を意識する。
背筋を伸ばし、肩はリラックス。そして脚力をきっちりとオールに伝える。
フィニッシュは脇腹までしっかりと引きつけ、左右の押し切りタイミングを合わせる

後ろにユースの選手クラスが見えて来た。500mは離れている。彼らはUTのようだ。
SR20前後に上げて間隔を保つことにした。
このくらいのレートになるとバランスは取り易い。
心拍数は少しづつ上がり、HR150前後で安定。2'30″~2'35”/500mペース。

途中で選手クラスは揚がっていった。目標がなくなり、集中力が切れる。
この頃からレクレーションクラスがコースに入ってきた。インド人やイギリス人。

今日は淡々とコース3周半14km。
気温31度。いつものパンダンの朝。

(写真はパンダンの船台。穏やかな水面)









シンガポールのビストロ

2010年07月08日 | Weblog
シンガポールの中心から少し外れたセランゴーンの「French Stall」というビストロで一杯。

フランス料理ということだったが、周りはインド料理の店が多い。店の作りもそんなローカル色に染まっていた。
デセール込みのムニュでS$18.8(1200円)。
ワインはボルドーのメドックS$90(6000円)。何故か冷やしてあった。これも当地流。

心おきなくしゃべり飲んだ。
もう一度来てもよい店。
しかし冷やした赤ワインならもっと安くて十分。込み込みS$30(2000円)で楽しめるはずだ。

8時過ぎから欧州の大陸人が集まりだして満席。
モンパルナスのビストロで飲んでいる気分。

そんなこんなで今晩のエルゴはお休み。

(写真はフォンテーヌブローのボートツアー。レースシーズンが終わった7月から本格的にツアーが始まる)




宴席前の体調管理にはエルゴ

2010年07月07日 | Weblog
来週から連日宴席。飲むのは嫌いな方ではないが、毎晩というのは困る。
英語の宴席はもっと困る。酔うと口は滑らかになるが、自分でもわかるほど英語はでたらめになる。

今晩は定時退社。外が明るい6時からエルゴを始めた。
10分ほど漕いだところで携帯が鳴る。エルゴを一旦止める。
明晩一杯のお誘い。OKの返事をする。

エルゴ中の息を弾ませた声に相手は何と思っただろうか?
まあ気にする必要はない。体にいいことをしているだけだ。

今晩もエルゴ30分。良い汗をかいた。

(写真は全仏Jr選手権の8X+女子クルー。ACBBが優勝。このレースでシーズンは終わり、長いバカンスに入る)



久々のエルゴは心地よい

2010年07月06日 | Weblog
このところエルゴが出来なかった。
ベルトがきつくなり、体の切れを感じない。体重も78kg。

夕方、久々にエルゴを引いた。30分。2'15”
びっしょりと汗をかき、気持ちがよい。
たったこれだけのことでまた漕ごうという気持ちが湧いてくる。

だからボートはやめられない。

(写真はフランス・テンプルの夕暮れ。6月は夜10時まで漕げる。しかし7月からシーズンオフ)

スカルの引越し

2010年07月05日 | Weblog
日本へ戻ることになった。
昨晩日本出張から帰星。仕事を含めこれからやることのスケジュール作りと段取りは終えた、あとは粛々と進めるのみ。

業者と引越しの相談も始めた。気になるのは当地で手に入れたスカル。
フランスからシンガポールにエルゴを運んだ時、回転ドラムの下の脚部分が曲がった。
今回の輸送も同じ業者の同じ担当。
彼にはそれが記憶に残っていて相当慎重だ。

どのような素材でできていて、大きさや重さはどれくらいか、説明を求められた。
しかしどうもピンとこないらしい。スカルと輸送用ボックスの写真を送った。
だんだん分かり始めたようだ。
しかし「お客さんはいつも変わったものを運びますねえ」との反応。

確かにそうだ。
主な引越し荷物はロードバイクとエルゴ、そしてスカル。
こんなものを運ぶ客は余りいまい。

(写真はカールダグラスの海送梱包用ボックス。こんなものを大工に作ってもらうことになる)






パリのサミュエルが作ったブリッジの最終治療

2010年06月29日 | Weblog
昨年1月パリを発つ直前、奥歯が痛み出し、超特急で作ったブリッジがいよいよダメになって来た。
歯医者のサミュエルは「このブリッジは10年は持つわよ」と言っていたが、1年でダメになった。
昨年11月、当地の歯科医院でブリッジに穴を開け、応急治療だけで済ませた。

それもいよいよダメになり、今月、本格治療に入った。
保険が効くのは一部。ほとんどが自由診療で見積もりは数十万円。

しかしこちらの治療は非常に丁寧だ。
治療時間も毎回2時間以上かかりっきりで、痛みもほとんど感じない。途中で眠くなるくらいだ。

それにしてもサミュエルはすごかった。
治療は麻酔が効かず激痛。治療のあとは頬がはれ上がった。しかもアシスタントがいないので治療の際のけずりかすやつばの吸引は自分でやった。
口の中は血だらけ。血が止まらずに往生した。それでも同じ数十万円だった。

サミュエルと比較すると、当地の歯医者のコストパフォーマンスは極めて高く感じてしまう。
納得の治療代。ついでに悪いところを全部治療してもらうことにした。

これでボートを漕ぐときに歯を食いしばっても大丈夫。

(写真は1月のパリ。サミュエル医院は角の薬局を右に曲がったところ)