さて、医者先生に連れられてきたひとは、今まで肩が凝るという自覚はほとんどなかったが、ここ1年くらいで自覚するようになり、1~2か月前からひどいなと感じるそうです。
張って苦しい感じが強く、漢方薬を処方されているが、効いているやらいないやらよくわからないと言っています。
お話を伺うと、フルタイムで普通の勤務をこなしているようですし、見た感じや声の調子からも虚弱な感じは見受けられません。食欲や通じ、睡眠や既往歴などを伺いつつ、探りを入れると、何かと「頑張らなくっちゃモードが途切れる暇がない」という ハードな状況が長いこと続いていることがわかりました。
プライバシーにかかわるため詳細は割愛しますが、毎日の仕事や暮らしがそれなりに回せているので、そう深刻には考えていなかったが、実はかなり疲労の度合いが強かったようでした。
連れてきてくれた先生は、「ハリでも何でも…。」とおっしゃっていましたが、本人によく聞くと「ハリはちょっと・・・。」
「仕事柄人には注射できるのに、自分はハリ刺されるのは怖いんです。」ということでしたから、これは仕方ない。全身をゆっくり指圧でゆるめていきました。
途中からはお休みモードのスイッチが入って、ぐっと眠気が襲っていたみたいですが、治療が終わってみるとどうでしょう!背中や肩の楽なことと言ったら、夢のようです。
「軽いってこういうことなんですねぇ・・・。」と、しみじみ嘆息。
「この次はハリも試してみます。」とルンルンお帰りになりました。
「未病治」の手掛かりは、こういうところにあるのだろうなと思えた出来事でした。