室津の見性寺では33体の石仏が参拝者を迎えてくれます。西国三十三所の観音霊場を模したものです。これは、多くの古刹の境内で見ることできる石仏です。広い境内を持つ寺院では、ミニ巡礼道が造営されていて、観音石仏をお参りする模擬巡礼も可能です。室津の見性寺の創建も古く、かつては天台宗だったようです。今文化財として案内されている説明では江戸時代に奉納されたとありますが、33体の石仏の内、第一番の石仏の台座に、年号と奉納者名が記されています。第一番の石仏と第三十三番の石仏のみやや大きく、それ以外の31体とは異なる印象です。第2番から順にお参りしてみると、風化による剥落が激しいものが幾つか見られるのです。また、割れてしまった石仏もあって、補修跡が見えるものが何体かあります。同じ時期に同時に作られたとは思えない石仏群です。
30秒の心象風景26274・第27番書寫山~室津見性寺石仏~
https://youtu.be/SdMIKkVyH3U