YNWC的な日常

街の中でも季節を感じて暮らしたい。生き物や自然のの話を中心に美味しい食べ物、散歩のことなど綴っていきます

夏の始まりはカエルの鳴き声

2022-05-06 06:00:00 | 七十二候



暦の上での季節は夏になりました。立夏の初候は「蛙始鳴」。田んぼや池では、たくさんのカエルが鳴き始めているのでしょうね。

我が家の周りには水場がないので、カエルの声は馴染みがありません。



よく行く三ツ池公園の先に二ッ池というのがあるのですが、ここまで行くとウシガエルがヴォーヴォーと情緒なく鳴いているくらいかな(笑)

でも同じ横浜市内でもまだ田んぼが残っている地域ではカエルの声がにぎやかなんだと、つい最近知りました。2019〜2020年度に勤めていた職場の周りが田んぼだったので…



アマガエルがたくさんいました。
個人的な感想として、アマガエルは吸盤が可愛いです(笑)



それまでの職場はカエルといえばヒキガエル。



おたまじゃくしの時には水辺にいますが、この季節にカエルらしい姿になると地上の落ち葉の下などで暮らします。

夏まで育てたことがありますが、夏休み前に逃しました。



横浜でも街から離れ、いわゆる里山と言われるような地域に行くと、ヤママカガエルに会えます。


アマガエルのにぎやかな鳴き声に比べ、断然かわいい鳴き方だと思います。←あくまで個人的感想(笑)

ニホンアカガエルはヤマアカガエル以上に少なくなってしまっているようです。

海外に出かけた時、ブラジルでこんなカエルに出会いました。



アカメアマガエルかと思ったのですが、地域的にも違うし、フラッシュで目が赤くなっているだけかな?

カエルは強力な毒を持っている種も多く、むやみに触るのはご法度。この時もすぐに草むらに逃げてしまったので深追いはせず。

強力な毒を持つヤドクガエルたち(サンシャイン水族館にて)↓




モルヒネの毒性の200倍って書いてあったのだけれど、想像つかないな…。毒を持つ生き物は「警戒色」と言って、あえて目立つ色をしているものが多いです。毒があることを印象付けることで危険を回避する作戦です。

同じ時に撮影した、こちらの愛嬌のあるカエルたちには毒はないそうです。


マルメタピオカガエル

かわいい♪

カエルと言ってもいろいろですが、皆さんのご近所にはどんなカエルが住んでいますか?

季節は立夏、蛙始鳴!!
カエルの鳴き声に夏の始まりを感じる頃です。


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ガマ合戦〜ヒキガエルの産卵〜

2022-02-20 06:00:00 | 哺乳類・両生類・爬虫類・魚類



2月中旬、アズマヒキガエルの産卵が始まります。池の中に横たわる卵塊は、そのほとんどが他の生き物に捕食される運命。天敵を避けるようにまだ寒い季節に産卵し、本格的な春が来るまで再び冬眠につきます。


通常ヒキガエルは薄暗い森林の腐葉土の中で暮らしています。民家の縁の下なんかにすんでいることも多い陸生のカエルです。冬の間は落ち葉や土の中で冬眠しています。



そして、産卵の季節になると一斉に繁殖場所はである生まれた池へ集まってきます。自然の豊かなところではその数は数100にもなるそうです。メスの上にオスが乗って産卵するのですが、圧倒的にオスの数が多く、メスをめぐって熾烈な争いが繰り広げられるわけです。

その様子を「ガマ合戦」とか「カエル合戦」なんて呼ぶんだとか。わたしは、そんな壮絶な場面にはまだ遭遇したことがありません。いつか見てみたいものの一つです。



さて、そうして産卵された紐状の卵塊の長さは2mにも達し、中には1500~8000の卵が入っているそうです。本種であるニホンヒキガエルに至っては、卵の数は最大14000になることもあるんだとか…。

そんな長いものがどうやってメスのお腹に入っているのかと不思議に思ったのですが、ゼリー状の部分(卵嚢)は、産卵後に水を含んで2倍以上に膨らむんだそうです。

卵を乾燥から守ったり、外敵から保護したり、受精を誘導したりと様々な働きがあるそうです。卵管からの分泌物でできているようですが、すごいものですよね。



水の中では土と同化して目立たない卵嚢ですが、引き上げて見ると意外にも透き通っていて、卵の様子が良く見えます。以下は2015年に卵の様子を継続観察したものです。

2月27日

3月2日

3月7日

まん丸だった卵がだんだん細長くなっていくのが分かりますか?

そして上の写真から3時間後…。




尾の部分が扁平なものから細長く変化した個体が動き始めました!!

たった3時間の劇的な変化∑(゜Д゜)

実は、その3時間ていうのは、飼育槽を寒い廊下から暖かい室内に移していたという条件の変化もあるわけなんですが…。

それにしても、たった3時間で形が変わり、動き方も変わりました。
動き方は説明が難しいのですが、最初は極たまーに「ピクン」と動くだけだったのが、3時間後には尾を「ピロロロ~」とふって動くようになりました。

すごいっ!!!!!




すっかりオタマジャクシらしくなったヒキガエルの卵たち。元気よく尾を動かし動き回ります。

それにしても、こんな無防備な姿で水の中に漂っていたなんて…

水の中で暮らす他の生き物たちにとっては、ご馳走というしかありませんよね。なので、自然度が高い場所では、ヒキガエルの卵を狙って、イモリやサンショウウオなど、たくさんの水棲生物が集まってきます。


ヤマアカガエルの卵@東京都あきるの市

想像してください。寒い冬をじっと耐えしのんできた生き物たちの前に差し出された豪華なご馳走たち。そりゃ、みんな喰いついて、喰いついて、喰いついて…。

気温の上昇にともなって、生き物たちが爆発的に増えるわけなんですね。それを支えているのが、実はこのオタマジャクシ(もしくは卵)たちだったんです。



しかし、産卵するための水辺と山とが道路で分断されたため、交通事故で命を落とすカエルが後を立ちません。最近は水辺そのものがなくなったり、さらには年々増加するアライグマによる捕食も確認されたりと、横浜だけでなく全国的に危機的状況にあるようです。

カエルの危機は他の野生生物にとっても食料喪失の危機。問題は根が深く、考えさせられます。







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アカボシゴマダラの幼虫

2022-02-17 06:00:00 | 昆虫・蜘蛛




エノキのの木の根元に、ゴマダラチョウ(写真はアカボシゴマダラ)の幼虫。図鑑などを見ていると、冬の自然観察の項目によく登場します。北側を選ぶのはその方が温度差が少なく、生育環境が安定するため。落ち葉の布団に包まれて温かな春を待っています。



この幼虫、エノキのの根元をガサガサすると、意外と簡単に見つかるのです。北側を探す。ここがポイントです。

北側は太陽が当たらないため、気温が安定しているため、卵や幼虫が越冬するにはもってこいなんだそうです。お母さんは冬が来る前に餌の多い場所(ゴマダラチョウの仲間ならエノキの葉っぱ)に卵を産みつけます。そして孵化した後、幼虫はその餌を食べて育ちます。







アカボシゴマダラは最近急増中の外来種です。同じようにエノキにつく、ゴマダラチョウの仲間は、全部で3種類。国蝶のオオムラサキ、ゴマダラチョウ、そしてアカボシゴマダラです。成虫は全く違う模様ですが、幼虫はみんな似ています。

ただし、春型のアカボシゴマダラは赤い斑がなく、ゴマダラチョウとそっくりかも…



写真は5月に見つけた春型のアカボシゴマダラ。

もともとはベトナム北部から中国、台湾、朝鮮半島まで分布する外来種。国立環境研究所のデータによると1998年に神奈川県に入ってきたとされています。もともと奄美地方に亜種がいるとのことですが、九州、四国、関西、近畿を飛び越して、いきなり神奈川県で爆発的に増加したことから、マニアによる「放蝶ゲリラ」と考えられている問題の蝶。


赤い斑が目立つ夏型

こんなに簡単に見つけられるんですから、確かに増えているのかも(^^;;

もしも本当に意図的に増やしたのだとしたら…それってとんでもない話ですよね。長い時間かけて出来上がった自然のバランス全体を壊しかねない行為だと思います。

とはいえ、ガーデニングにしても、ペットの育成にしても、外来種を広げてしまう可能性はあるわけで…

他人事ではなく、自分自身も気をつけなきゃ行けない問題なのかもしれません。

あれ?なんだか話が脱線したかな(^^;;

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美しきピールアートの世界

2022-02-16 06:00:00 | クラフト



ピールアートという言葉に出会ったのは、金沢に遊びに行ったときのこと。普通は捨ててしまう果物や野菜の皮を生かしてオブジェを作り出す。内側にランプを入れると、果皮を通して漏れ出す光の色や形。それらの美しさに改めて気付かされました。



きっかけはインスタで見かけたギャラリーカフェHIMITO(光水土)さんの投稿。

HIIMITOさんはタンポポの綿毛を使ったアートが話題のギャラリーです。

たくさんな綿毛。それは幻想的で美し異空間でした。



ここのもう一つの目玉がピールアート!
この店の店主さんの命名のようです。

ピールって、つまりは果物の皮のこと。特に柑橘類の皮のことを指します。その砂糖漬けを指すこともありますが、この場合はそれとの関係なし(笑)

ピールアートというのは、つまり果物の皮を使ったアート。HIMITOさんでは野菜の皮も対象。



小さなスイカの器?
いったいどうやって乾燥させたんだろう…

メロンのあみあみもご覧の通り



すごいでしょ?
あみあみがバッチリ浮き出しています。

オレンジの皮は可愛らしく変身↓



玉ねぎなんて、そのまんまランプになっちゃってます。そして、その自然のままの姿がなんて美しいことか!!!



まだまだあります。野菜のランプ↓









果物や野菜の皮がこんなに美しかったなんて、新発見!!

こちらのギャラリーではオレンジのランプ作りが体験できます。

所要時間は60〜90分ほど



一番のポイントは果皮を傷つけずに果肉を取り出すこと。果皮が傷つくと、そこから傷んだりかびたりする原因になってしまうそうです。

果肉がうまく取り出せれば、後は「ハトメ」で好きなデザインに型抜きしていけばOK。



ギャラリーにはさまざまな形のハトメ型(ほぼ手作り)がありました。

完成〜!!!



抜き取った部分も針金に通せば、ミニリースとして使えます。

無駄にしないというのがこちらギャラリーのモットー。ピールアートは、普段は捨ててしまうものに命を吹き込むというアートでもあるのです。作品の美しさはもとより、このコンセプトもまた素晴らしい!!!



見せ方ひとつでご覧の通り!!!

撮影用にこんなお皿が用意されていました。この撮影装置が作品を輝かせてくます。



オレンジの皮が美しいランプに大変身(≧∀≦)

皮を型抜きしただけでもとっても素敵。しかもいい香りがします♪


これは自分でもできそうだなと、家に帰って挑戦しました



作り方は簡単!

オレンジ(ほかの柑橘類でも可)の皮を、型抜きし、しばらく乾燥させた後、押し葉の要領で、新聞やら雑誌に挟んで重石をかけます。そのまま乾かすと皮が反り返りますが。それもまたよし。

落ち葉より扱いやすいですが、水分は多いのでこまめに挟み直す方が綺麗に仕上がるようです。

出来上がった「押しピール(?)」に毛糸をつけてピールストラップ



これは子どもに大人気♪

リースのアクセントにもなりますよ↓




アジサイとオレンジピールのリース。

1年たっても柑橘系の良い香りがします。


果物や野菜の皮でできるピールアート。工夫次第でいろいろと楽しめそうです。




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朔風払葉(小雪次候)

2021-11-27 06:55:00 | 七十二候

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☀️日の出/日の入り(横浜市)🌙月齢
(2021年)

11月27日☀️6:27/16:30🌙22.2下弦
11月28日☀️6:28/16:29🌙23.2
11月29日☀️6:29/16:29🌙24.2
11月30日☀️6:30/16:29🌙25.2
12月 1日☀️6:32/16:29🌙26.2

北風小僧の寒太郎さんが、ヒュルルンルンと木の葉を落とす季節。

横浜の紅葉もいよいよクライマックス。



紅葉もピークを超えたかな…。
紛れもない冬の気配を感じます。



北風が落ち葉を落とす季節とは、うまいこと言うなあ…

寒さに手足を縮めながら、踏み締める落ち葉の音。そんなちょっと哀愁漂う風景もこの季節ならでは。






さて、寒い冬の味方といえば、こちら!!



バケツで簡単、足湯のススメ!!


これ、ほんと効果的面。寝る前にやればぐっすり眠れます。お試しあれ!

足湯のお供にホットカリンジュースもどうぞ。

【季節の木の実】





【季節の花】サフラン



サフランは育ててよし、眺めて良し、最後はサフランライスで美味しく食べる!!



落ち葉の季節。吹き溜りを見つけたら、ザクザク歩いてみてください♪( ´θ`)ノ






大人気のアマビエ様
出典は、京都大学附属図書館所蔵「肥後国海中の怪」

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