きょうの朝の番組・日テレの『スッキリ』で岐阜県・徳山ダムの話をやっていた。 このダムができれば日本一のダムになる。 このダムができるため、徳山村が地図から消えた。 そこの住民の一人・増山たづ子さんは、戦争に行った御主人が横井さんや小野田さんのように帰ってきたら、なぜ村がなくなったか説明できるように写真を撮って記録を残すことにした。 その写真が番組で放送された。 たづ子ばあちゃんの撮る写真は、写される側の人が皆、自然に撮られている。 それはパチカメを持ったばあちゃんが話しかけながらシャッターを押すからだ。 大笑いした写真・老夫婦が窓からのぞいてる写真・雪の上でこちらを向いた一ぴきのネコの写真、どの写真にもおばあちゃんのコメントが入っている。 必ずどこかで写真展をやるので目に止まったら、絶対見てほしい。
今から20数年前モーニングショーの司会をしていた時、当時のメインキャスターだった江森陽弘さんの提案で増山たづ子さんの取材をすることになった。 江森さんは何年も前から取材で知り合った増山たづ子さんとは友人の仲で、取材はすぐにOKがでた。 取材に行くことになった自分は30歳手前、まだ60代だったたづ子さんをたづ子ばあちゃんと呼んだ。 今から思えば失礼だったが、自分の中ではずっと、ふるさとのやさしいおばあちゃんだった。 当時は茅葺屋根の民宿をやっていたたづ子ばあちゃんの家に泊まり、囲炉裏端で串に魚を刺して焼き、昔ながらの暮らしの中、インタビューをしたことを覚えている。
以来、江森さん同様、たづ子ばあちゃんの魅力に虜になった自分は、親戚付き合いさせてもらうようになった。 その後、結婚式の時も子どもが産まれた時も手紙をいただいた。 自分は、毎年9月15日の敬老の日に湯呑みをひとつ贈ることにした。 毎年9月になると湯呑みを探すのが恒例となり、20個は送っただろうか。 今年1月に出版した『娘たちへ』をたづ子ばあちゃんに謹呈したところ、『えぇ本やなぁー!もっともっと沢山の人に伝えたいなぁー』と言って、本を何冊か注文してくれた。 そして、本代より多くのお金を送ってくれたので『ばあちゃん、そんなに送らんでええよ』と返事を書き、茶菓子を送ったことを覚えている。
それから、わずか2ヶ月もしない3月7日おばあちゃんが亡くなったことをテレビのニュースでやっていた。 88歳だった。 八波(88)の歳でなくなったのも何かの縁か。
今年9月25日からダムには水が貯まり始め、2008年春、ダムは徳山村を呑み込み完成する。 たづ子ばあちゃんは今頃、天国で御主人に『なんや、ここにおったのかぁ~、あんなぁ、徳山村はあんたと一緒でお国のためにお役に立ったんやでぇ~、ほめてあげてなぁ~。』と話しかけていることだろう。
この手の話題は視聴率が取れないので、番組の最後のほうにやるワイドショーが多い中、8時台に放送してくれた日テレの『スッキリ』のスタッフに心より感謝申し上げる。
合掌。
今から20数年前モーニングショーの司会をしていた時、当時のメインキャスターだった江森陽弘さんの提案で増山たづ子さんの取材をすることになった。 江森さんは何年も前から取材で知り合った増山たづ子さんとは友人の仲で、取材はすぐにOKがでた。 取材に行くことになった自分は30歳手前、まだ60代だったたづ子さんをたづ子ばあちゃんと呼んだ。 今から思えば失礼だったが、自分の中ではずっと、ふるさとのやさしいおばあちゃんだった。 当時は茅葺屋根の民宿をやっていたたづ子ばあちゃんの家に泊まり、囲炉裏端で串に魚を刺して焼き、昔ながらの暮らしの中、インタビューをしたことを覚えている。
以来、江森さん同様、たづ子ばあちゃんの魅力に虜になった自分は、親戚付き合いさせてもらうようになった。 その後、結婚式の時も子どもが産まれた時も手紙をいただいた。 自分は、毎年9月15日の敬老の日に湯呑みをひとつ贈ることにした。 毎年9月になると湯呑みを探すのが恒例となり、20個は送っただろうか。 今年1月に出版した『娘たちへ』をたづ子ばあちゃんに謹呈したところ、『えぇ本やなぁー!もっともっと沢山の人に伝えたいなぁー』と言って、本を何冊か注文してくれた。 そして、本代より多くのお金を送ってくれたので『ばあちゃん、そんなに送らんでええよ』と返事を書き、茶菓子を送ったことを覚えている。
それから、わずか2ヶ月もしない3月7日おばあちゃんが亡くなったことをテレビのニュースでやっていた。 88歳だった。 八波(88)の歳でなくなったのも何かの縁か。
今年9月25日からダムには水が貯まり始め、2008年春、ダムは徳山村を呑み込み完成する。 たづ子ばあちゃんは今頃、天国で御主人に『なんや、ここにおったのかぁ~、あんなぁ、徳山村はあんたと一緒でお国のためにお役に立ったんやでぇ~、ほめてあげてなぁ~。』と話しかけていることだろう。
この手の話題は視聴率が取れないので、番組の最後のほうにやるワイドショーが多い中、8時台に放送してくれた日テレの『スッキリ』のスタッフに心より感謝申し上げる。
合掌。